ソニーフィナンシャルホールディングス 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 1兆1300億1300万 円
銘柄コード 8729(市場第一部(内国株))

ソニーフィナンシャルホールディングスは東京都千代田区に本社を置く企業。ソニーの会社分割により2004年4月に設立。傘下にソニー生命保険、ソニー損害保険、ソニー銀行を置く。2007年10月に東京証券取引所第一部に株式を上場。「ミッション(存在意義)・ビジョン(目指す姿)・バリュー(価値観)」という企業理念を掲げ、生命保険事業、損害保険事業および銀行事業などを営む。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

ソニーフィナンシャルホールディングス株式会社(Sony Financial Holdings Inc.)は、ソニー生命保険やソニー損害保険、ソニー銀行などを傘下にもつ金融持株会社。

ソニーフィナンシャルホールディングス(以下、ソニーフィナンシャルHD)は、2004年にソニーからの会社分割により設立した。2007年に東証1部へ上場。その後、2011年にソニー銀行がスマートリンクネットワーク(現ソニーペイメントサービス)の株式を、2013年に介護付有料老人ホームを運営するシニア・エンタープライズ(現ソニー・ライフケア)の全株式を取得する等、業容拡大を進めている。

事業内容

ソニーフィナンシャルHDグループは、ソニー生命保険、ソニー損害保険、及びソニー銀行を中心に構成されている。並びに、介護事業を統括する持株会社ソニー・ライフケア、及びベンチャーキャピタル事業を担うソニーフィナンシャルベンチャーズを連結の範囲に含めている。事業セグメントは「生命保険事業」、「損害保険事業」、「銀行事業」の3セグメントだ。

生命保険事業

「生命保険事業」では、ソニー生命がライフプランナー及びパートナーによるきめ細やかなコンサルティングに基づくオーダーメイドの生命保険を提供している。並びに、ソニーライフ・ウィズ生命保険は変額年金商品を取り扱っている。

損害保険事業

「損害保険事業」では、ソニー損保が自動車保険や医療保険などを、インターネットや電話を通じて提供している。

銀行事業

「銀行事業」では、ソニー銀行が預金(円・外貨)、住宅ローン、投資信託、外国為替証拠金取引などを、インターネットを通じて提供している。並びに、ソニーペイメントサービスが、クレジット決済業務運営を主な事業として展開している。

経営方針と経営指標

ソニーフィナンシャルHDグループは、「人々が心豊かに暮らせる持続可能な社会をつくる」というミッションを掲げている。多彩な事業を展開するグループが1つの方向に進んでいくために、「お客さまのために」という原点に立ち返って自らを見つめ直す作業を進め、ビジョン、バリューとあわせて、2019年4月に制定された。顧客や株主、社員などのすべてのステークホルダーに心豊かな生活を送ってもらえるよう、継続的に価値を生み出す企業として、持続可能な社会の発展に貢献していきたいという決意を込めているという。

ソニーフィナンシャルHDグループは、顧客や社会の期待を超えるような付加価値の高い商品・サービスを提供することが使命だと考えている。金融サービス提供のあり方は変革が迫らられているものの、人々の生活がある限り求められているとしている。そこで、ソニーフィナンシャルHDグループは顧客に最高のサービスを提供し、人々や社会の本来的ニーズと、さらにこうであれば嬉しいという期待に新しく応えることで、社会に貢献していく方針だ。

経営指標としては、連結経常収益、連結経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の3指標を重視している。

経営戦略

ソニーフィナンシャルHDグループは、2018年5月に中期計画を発表した。その中で、「新たな成長への挑戦をテーマに、既存のビジネスモデルによるオーガニック成長に加え、10年超の長期視点で起こる変革を”機会”に次の成長へつながる布石を打つ」というテーマを掲げた。このテーマのもと、「お客さま本位の業務運営の一層の推進」と「変革(技術進歩/社会・規制環境の変化など)を機会とした次の成長への基盤作り」に取り組んでいる。

この中期計画の最終年度にあたる2020年度においては、主に以下の経営戦略を実行することにより、グループ企業価値の最大化を図る。並びに、2021年度を始期とする次期中期計画策定に向けた下地作りを着実に行なっていく方針だ。

主要3事業等の成長

ソニー生命、ソニー損保及びソニー銀行は、いずれも既存の業界他社と異なる独自性の高いビジネスモデルを実現することで差異化を図り、合理的かつ利便性の高い商品・サービスを個人顧客に提供してきた。今後も各社の優位性を強化することで成長を続け、それぞれの業界におけるプレゼンスを高めていくとしている。並びに、フィンテックやAIといった新たな技術の活用やソニーグループとの連携による活用についても積極的に取り組み、グループ各社において利便性の高いサービスの提供や業務の効率化を目指す。

グループシナジーの推進

グループ各社間の連携をより一層強めることで、商品・サービスの提供や販売チャネル・インフラの共有化、相互活用を通じてグループとしての相乗効果を高める。その上で、従来の金融機関では提供できなかったような付加価値の高い魅力的な商品・サービスを顧客に提供していくとしている。

この他、グループガバナンスの更なる充実・強化とお客さま本位の業務運営の推進、新規事業分野への取り組みを経営戦略として掲げている。

経営環境と対処すべき課題

新型コロナウイルスの感染が収束に向かうと予想される2020年度後半には、需要の自律的な反発や金融・財政政策の後押しによって、経済は力強く回復すると見込まれる。ただし、金融緩和は長期化する公算が大きく、日本の10年国債利回りは当分の間、ゼロ%付近に止まると見込まれるという。

他方、世界経済や株式市場の回復とともに市場参加者のリスク選好度は高まり、ドル円レートは緩やかな円安進行が予想される。このような経営環境にあっても、保険業界・銀行業界は、安定的な金融サービスを適切に提供する役割を発揮し、将来を見据えた成長戦略実現の両立が求められているとしている。

こうした状況下、ソニーフィナンシャルHDは、2020年5月開催の取締役会で、支配株主であるソニーによる普通株式及び本新株予約権に対する公開買付けに賛同する旨を表明した。この取締役会議は、ソニーが公開買付けおよびその後の一連の手続を経てソニーフィナンシャルHDを完全子会社化とすることを企図していること、普通株式が上場廃止になる予定であることを前提として行われた。

今後は、ソニーとサービス開発体制やコーポレート機能の一層の集約・再編等を含む大胆な経営施策を弾力的に実行に移していくとしている。並びに、事業環境の変化や多様化する顧客ニーズに対応した金融サービスをスピーディかつ着実に展開することで、社会全体の発展により貢献していく方針だ。


参照 有価証券報告書(提出日:2020年6月25日)