検索・SNS・EC・配車・宿泊予約など、インターネットサービスを本業とする企業のリストです。
アマゾンが10月29日、2026年7〜9月期の決算を発表。売上高は2019億ドルで、前年比12%増えました。営業利益は281億ドルで、前年比61%増。営業利益率は13.9%となり、過去最高を更新しています。 成長をけん引したのはクラウド事業のAWSです。AWSの売上高は前年比39.3%増と、6四半期連続で伸び率が高まりました。アンディ・ジャシーCEOは、AWSが5〜10年で年間売上高1兆ドルの事業になるとの見通しを示しました。その実現に向け、2027年は設備投資をさらに増やす方針です。 小売事業では、生鮮食品の拡大と配送の高速化が進み、営業利益率も改善。広告事業は伸びが鈍りましたが、経営陣は一時的な要因によるものだと説明しました。ジャシーCEOは、年間売上1兆ドルに達した事業はこれまで存在しないと指摘。アマゾンはAWSと小売の2つの事業でその規模を目指す道筋にあると述べました。
アルファベットが10月28日、2026年7〜9月期の決算を発表。売上高は前年比25%増の1276億ドルで、13四半期連続の2桁成長となりました。営業利益は30%増の406億ドル、営業利益率は31.8%でした。サンダー・ピチャイCEOは、年換算の売上高が5000億ドルに達したと述べました。 成長をけん引したのはクラウド事業です。クラウド売上高は前年比103%増と、1年で2倍超に拡大しました。自社開発のAI半導体「TPU」をシステムごと販売する事業も、売上高に寄与し始めています。一方で検索広告収入は伸びが鈍り、巨額の設備投資によって四半期のフリーキャッシュフローはマイナスになりました。 同社は決算発表と同じ日に、最上位のAIモデル「Gemini 4 Carbon」を発表。電話会見では、AI検索の収益化やTPU事業の採算、AIエージェントの展開に質問が集まりました。アナト・アシュケナージCFOは、AIへの投資を検索、クラウド、サブスクリプションなど幅広い製品で収益化できる立場にあると強調しました。
メタ・プラットフォームズが10月21日、2026年7〜9月期の決算を発表。売上は645億ドルで前年比26%増となり、AIを使った推薦と広告配信の改善が伸びを支えました。一方、99億ドルの法的費用を計上したため、営業利益は前年比37%減の130億ドル。10〜12月期の売上は730〜760億ドルを見込みます。 決算説明会の中心となったのは、約1カ月半前に米国とカナダで提供を始めた個人向けAIエージェント「Muse」です。設定した人は1000万人を超え、その約25%が毎日使っています。最も多い用途は買い物で、平均購入額は200ドル超。マーク・ザッカーバーグCEOは、Museを数十億人が使うサービスに育てる考えを示しました。 ただしMuseは、計算資源を大量に使うサービスです。メタは今後1年でコスト効率を10倍超に高める計画を示し、収益化も従来より早める方針。2026年の設備投資は1350〜1450億ドルに達する見込みで、7〜9月期のフリーキャッシュフローはマイナスでした。メタは同日、議決権のない新たな種類株を創設し、資金調達の手段を広げると発表しました。
中国のEC競争はいま、「どれだけ速く届けるか」を競う即時配送(クイックコマース)の局面に入ったと言われます。ところが、越境EC「Temu」を運営するPDD Holdingsは、この主戦場に背を向けました。即時配送には参入しないと明言し、配送網を伸ばす先に選んだのは、都市ではなく農村です。 背景にあるのは、勝敗を決める場所が変わりつつあるという認識です。販促や配送スピードといった消費者の目に見える「表」の競争ではなく、商品をつくり、磨き、届ける供給網という「裏」の競争へ。同社は競争の土俵ごと、稼ぎ方の土台を組み替えようとしています。 2026年4〜6月期の売上高は1,124億元(前年比8%増)と一桁成長にとどまり、純利益は12%減少しました。それでも経営陣に守りの色はありません。資金は自社ブランド事業、農村への物流網、プラットフォーム統治の強化へと、あらかじめ描いた設計図どおりに流れ込んでいます。 同業と同じ土俵をあえて降りた同社は、何で勝とうとしているのか。減益はどこまで「計画のうち」なのか。決算説明会での経営陣とアナリストの応酬から、その賭けの中身をひもときます。
中国アリババグループは、EC「淘宝(タオバオ)」「Tmall」を中核に、クラウド、物流、海外ECなどを展開する巨大テック企業です。近年はAI基盤モデル「Qwen(通義千問)」や独自半導体を手がける「T-Head(平頭哥)」を含む、チップからモデル、アプリケーションまでの「フルスタックAI戦略」を掲げています。今期からは事業セグメントを再編し、「Eコマース」「AIクラウド・コンピュートサービス」「AIラボ・アプリケーション」などの区分で開示を始めました。 2026年8月20日に発表した2026年4〜6月期決算は、売上高が前年比9%増の2690億元でした。クラウドの外部向け売上は前年比45%増と、22四半期ぶりの高い伸びを記録しています。一方で調整後EBITDAは前年比30%減の273億元、純利益は同75%減の104億元と、AIへの先行投資が利益を大きく圧迫しました。決算説明会では、エディ・ウーCEOとトビー・シューCFOが投資の狙いと回収の道筋を詳細に語っています。 「AIのスーパーアプリ」への答え 説明会では、あるアナリストがクラウド事業の長期的な成長ドライバーを尋ねました。これに対し経営陣は「この数年、AIのスーパーアプリは何かと多くの人に聞かれてきた」と切り出しています。そして「本当のスーパーアプリケーションは、クラウド上のAIコンピュートだ」と答えました。学習も推論もAIソフトウェアもエージェントも、すべてがGPU、CPU、ストレージ、データベースを含むフルスタックのAIクラウドの上で動くためです。
JD.com(京東集団)は、中国EC大手の一角です。商品を自ら仕入れて販売する直販(1P)モデルと自社物流網を強みとし、家電・スマホ領域で高いシェアを握ります。近年はフードデリバリーや欧州向けEC「Joybuy」など新規事業を拡大し、米ナスダックと香港に上場しています。 同社が2026年8月13日に発表した2026年4〜6月期決算は、売上高3460億元(前年比2.9%減)、Non-GAAP純利益89億元(前年比21%増)でした。減収ながら大幅増益という対照的な結果です。サンディ・シューCEOは「4〜6月期は当社の収益性の軌道にとって決定的な転換点となった」と総括しました。 補助金消耗戦は「正常化」へ
シンガポールに本社を置くSea Limitedは、東南アジア最大級のテック企業です。EC「Shopee」、金融「Monee」、ゲーム「Garena」の3事業を展開し、ニューヨーク証券取引所に上場しています。東南アジア、台湾、ブラジルを主戦場に、各事業を連携させたエコシステムを築いてきました。 同社が発表した2026年4〜6月期決算は、売上高78億ドル(前年比48%増)、調整後EBITDA9.17億ドル(11%増)。ShopeeのGMVは383億ドル(28%増)に達し、8四半期連続で前四半期を上回っています。創業者のフォレスト・リーCEOは「強い勢いが続いた」と述べ、通期への自信を示しました。 「LLM的」な与信モデル
Airbnbは、個人の住宅を旅行者に仲介する「民泊」の世界最大手です。現在は民泊にとどまらず、ホテル、体験プログラム、レンタカーや荷物預かりにも事業を広げています。2026年4〜6月期の流通総額(GBV)は272億ドルに達し、世界有数の旅行プラットフォームとしての地位を固めています。 同社が8月6日に発表した2026年4〜6月期決算は、売上高36億ドル(前年比17%増)、純利益8.16億ドル。ブライアン・チェスキーCEOは「ここ数年で最も好調な業績」と述べ、2026年の通期売上高とEBITDAマージンのガイダンスを引き上げました。 「AIはAirbnbに起きた最高の出来事」
Uberと言えば、世界中でライドシェアとフードデリバリーを展開する企業です。移動サービス「Uber」と配達サービス「Uber Eats」を軸に、法人向けの「Uber for Business」やサブスクリプション「Uber One」も展開します。近年は自動運転車の商業化に向けた投資を加速させ、複数の自動運転技術開発企業と提携しています。 同社が発表した2026年4〜6月期決算は、グロスブッキングス(総取扱高)が前年比22%増の580億ドル超となり、ガイダンスの上限を上回りました。非GAAPベースのEPSは前年比35%増、直近12カ月のフリーキャッシュフローは初めて100億ドルを超えました。決算説明では、自動運転をめぐる構造変化、AIによる生産性向上、米国の過疎市場、規制への向き合い方など、数字の先にあるテーマが多く語られました。 自動運転は「物理AI」、業界は複数勝者の構造へ
Amazonが発表した2026年4〜6月期決算は、売上高が前年比20%増の2006億ドル、営業利益が同43%増の275億ドルでした。牽引役はクラウド部門のAWSで、売上高は前年比36.7%増の422億ドルに到達。成長率の加速は5四半期連続で、18四半期ぶりの高水準です。受注残高は4960億ドルに積み上がり、前年比で3桁の伸びを記録しました。 注目すべきは、AIがAI以外の成長を押し上げているという説明です。アンディ・ジャシーCEOは「ポストトレーニングの強化学習やエージェントのツール利用は、AIアクセラレータではなく主にCPUで実行される」と指摘。AIデータの保存先やベクトルデータベースの需要も、同様にコアインフラの成長要因になっているといいます。 Amazonは自社開発のCPU「Graviton」を持ち、ジャシーCEOは「他の選択肢より最大30〜40%優れた価格性能を提供する」と主張しました。GravitonはEC2の上位1000顧客のうち98%が利用しています。最新世代のGraviton5は、前世代のGraviton4に比べて約2倍の速度で普及が進んでいるといいます。