インターネット

検索・SNS・EC・配車・宿泊予約など、インターネットサービスを本業とする企業のリストです。

中南米メルカドリブレが見る「一世代に一度の機会」 利益より構造優位を取る戦略

中南米メルカドリブレが見る「一世代に一度の機会」 利益より構造優位を取る戦略

中南米でECとフィンテックを手がける巨大プラットフォーマー、メルカドリブレが5月7日に2026年1〜3月期決算を開示しました。主にブラジル、メキシコ、アルゼンチンで展開する同社は、地域の日常生活に深く組み込まれた存在です。 経営陣は利益率の圧縮について「成り行きの結果」ではなく「能動的な選択」として位置づけています。短期の数字に最適化しないことを改めて宣言した背景には、一つ重要な前提があります。目の前にある機会の規模に対する確信です。 中南米という市場は、世界的にみてもかなりユニークです。銀行口座を持たない層が厚く、EC普及率はまだ低い。伝統的な小売や金融が届かなかった生活者がデジタル経由で一気に取り込まれつつあります。需給が非線形に動きやすく、覇者がそのまま地域のインフラとなりえます。だからこそ同社は、競争優位の確立を重視していると言うのです。

「遊んでいるカードは1枚もない」──アリババAI、収益化フェーズへ加速

「遊んでいるカードは1枚もない」──アリババAI、収益化フェーズへ加速

中国アリババ集団が5月13日に発表した2026年1〜3月期決算は、経営陣が市場に発する語り口が変わる内容でした。これまでの「AIへの投資はいずれ実を結ぶ」という説明から、「投資の見返りが数字に表れている」という発信へと転じています。 アリババはここ数年、消費低迷とECの成長鈍化、中国当局の規制という三重苦の中で、AI+クラウドへの投資を続けてきました。米国による輸出規制という外部環境の制約も重なり、エコシステムを自前で組み立てる必要に迫られました。今期はその投資が、複数の指標で具体的な成果に転化し始めました。 財務面では、フリーキャッシュフローがマイナスに転落しました。AI関連の積極投資が直接の要因です。淘宝・天猫の収益基盤は安定しており、海外EC事業(AIDC)の黒字化やクイックコマースの損失縮小も視界に入っています。AI投資の代償と、それを支える本業の収益基盤が、対照的なペアとして並んでいます。

JD.com、「拡大」から「質」への転換が鮮明 — 2026年1〜3月期決算

JD.com、「拡大」から「質」への転換が鮮明 — 2026年1〜3月期決算

中国の消費市場で、大きなトレンドの転換が進んでいます。規制当局が補助金合戦を抑えようと動く中、EC各社は「拡大優先」から舵を切りました。海外進出は安売りだけでは続かなくなり、AIの台頭は購買行動そのものを変え始めました。 中国EC大手のJD.com(京東集団)が公表した2026年1〜3月期決算は、総売上高は前年同期比4.9%増の3,160億元。リテール部門の営業利益は過去最高を更新しました。表面の数字は堅実ですが、内訳を読み解くと複数の構造変化が同時に進んでいます。 決算説明では、サンディ・シューCEOらが「サプライチェーン主導」「効率重視」「規制順守」といった言葉を繰り返しました。いずれも抽象的な方針というよりも、ここ数四半期の具体的な経営判断と結びついた言葉です。同社が直面する市場環境への応答が、その表現に表れています。

Sea、四半期EBITDAが初めて10億ドル超え-経営陣は2026年を「成長投資の年」と位置付け

Sea、四半期EBITDAが初めて10億ドル超え-経営陣は2026年を「成長投資の年」と位置付け

Seaが2026年1〜3月期決算で、四半期ベースの調整後EBITDAとして初めて10億ドルの大台に乗せました。連結売上高は前年同期比47%増の70億ドル超に達し、テック大手としては突出した成長率です。 東南アジアで展開するインターネット企業のSeaは、ECのShopee、金融のMoney、ゲームのGarenaの3事業がそろって伸長。中でもGarenaは2021年以来となる好調な四半期を記録しました。立て直しの局面が一段先に進んだ印象を与える内容となっています。 多くのテック企業がコスト効率や利益率の改善を最重要課題に掲げる中、Seaは2026年を「成長投資の年」と位置付けました。短期的な利益を抑えてでも長期の競争優位を築こうとする判断は、現在の市場環境では逆張りに近いスタンスといえます。

Tripadvisor、主要AI5社すべてと提携——「中抜きされる」はずだった会社の逆転

Tripadvisor、主要AI5社すべてと提携——「中抜きされる」はずだった会社の逆転

旅行クチコミ・予約サイト大手のTripadvisorが、2026年第1四半期決算を発表しました。AI時代の到来で「中抜きされる側」と見られてきた同社が、主要AI企業との提携拡大という意外な立ち位置を見せています。売上は3.82億ドル(前年比4%減)、調整後EBITDAは2,200万ドルと会社想定をやや上回る着地でした。 マシュー・ゴールドバーグCEOは「我々のデータには価値があり、追加性がある」と述べ、AI時代の旅行検索・予約においても同社の優位性は揺らがないとの見方を示しました。決算の随所には、当初の懸念とは逆向きの潮目の変化がうかがえます。 業績の中身を見ると、現地ツアー・アクティビティ予約を担うExperiences事業の売上は前年比8%増で着地、一方ホテル比較を中心とするHotels and Other事業の売上は同20%減と縮小フェーズに入っています。看板事業をホテル比較から体験予約へと切り替える戦略の進捗が、数字に表れ始めた局面です。

『消える写真』のSnapchatが『消えない保存』で稼ぎ始めた——サブスク収入87%増

『消える写真』のSnapchatが『消えない保存』で稼ぎ始めた——サブスク収入87%増

送った写真や動画が一定時間で消えるアプリ「Snapchat」を運営するSnapが2026年5月6日に発表した第1四半期決算で、売上は前年比12%増の15.3億ドル、純損失は8,900万ドルへと前年の1.4億ドルから縮小しました。DAUは4.83億人、MAUは9.56億人と、いずれも前年比5%増となっています。 エヴァン・スピーゲルCEOは決算で「優先事項すべてで意味のある進展を遂げた」と総括しました。同氏は昨秋、コミュニティ成長、収益の再加速、粗利率改善、GAAP黒字化への道筋づくりという4つの経営課題を掲げており、今回はその進捗が示された格好です。 特に目立つのは、広告以外の収入の伸びです。前年比87%増の2.85億ドルに達し、前四半期から成長ペースがさらに加速しました。広告に頼ってきたSnapにとって、新たな収益柱が決算を押し上げる構図がこれまで以上に鮮明になっています。

「巨大LLMに依存しない」Pinterest CEOが語るAI時代の最適解と、若年層に支持される理由

「巨大LLMに依存しない」Pinterest CEOが語るAI時代の最適解と、若年層に支持される理由

AIチャットボットの台頭が大きな見出しを攫う一方で、その対極のような立ち位置で、静かに利用者を増やし続けてきたプラットフォームがPinterestです。2026年5月4日に開示された同社の2026年第1四半期決算は、AI時代における「特化」のあり方を改めて考えさせる素材を、いくつも含んでいました。 ビル・レディCEOが今回の電話会議で繰り返し示したのは、汎用化された巨大言語モデルに依存することへの疑問です。多くの企業が汎用LLMをサービスのコアに組み込む一方、Pinterestは早い段階から異なる路線を選んできたといいます。 ただし、決して同社の状況は順風満帆ではありません。利用者の活動量と、それがもたらす売上との間に、Pinterestは長らくギャップを抱えてきました。第1四半期はガイダンスを上回って着地したものの、CEOの語り口は楽観というよりむしろ自己批判的です。

AI競争によるキャッシュフロー悪化をどう説明する?アマゾン経営陣が示した答えとは

AI競争によるキャッシュフロー悪化をどう説明する?アマゾン経営陣が示した答えとは

アマゾン・ドット・コムが4月29日、2026年1〜3月期決算を発表しました。売上高は1,815億ドルで前年比17%増、為替影響を除いたベースでは15%増。クラウド事業AWSが15四半期ぶりの成長加速を示したほか、小売事業や広告事業も堅調に推移しています。 今回興味深いのは、アンディ・ジャシーCEOやブライアン・オルサフスキーCFOがどこに重点をおいて語ったかです。そこに見えるのは、AIブームをモデルやエージェント基盤、半導体といった複数層の連なりとして捉える視点。AI時代に何が必要かという問いへの考えが、各事業の打ち手から読み取れます。 AI関連の投資は膨らみ続けています。大手IT各社のキャッシュフロー圧迫は、資本市場が注目する重大テーマ。アマゾンも今回決算で、投資の正当化ロジックについて従来より踏み込んだ言葉が並びました。短期の負担と長期リターンをどう説明するか、過去の経験を引き合いにメッセージを示しています。

クラウド63%成長──アルファベットのAI投資が収益エンジンに転じた四半期

クラウド63%成長──アルファベットのAI投資が収益エンジンに転じた四半期

アルファベットが4月29日に発表した2026年1-3月期決算は、連結売上高が前年同期比22%増、営業利益は同30%増。二桁成長を11四半期連続で更新する内容となりました。AI投資が本格的な収益貢献フェーズに入ったことを示す決算と位置付けられます。 注目すべきは、これまでコスト先行だったAI関連事業が、明確な収益エンジンへと転換した点です。クラウド、検索、サブスクリプションのいずれもがAI機能の実装と歩調を合わせる形で加速しています。需要が供給を上回る状態が続いているとも明かされ、設備投資をさらに拡大する方向に修正されました。 戦略面では、自社半導体の役割を一段引き上げる発表もありました。これまで内部利用と自社クラウド経由の提供にとどまっていた領域を、外部顧客向けの収益機会として明示的に位置付け直します。NVIDIA一強に対する強力な代替先として、アルファベットの手がけるAIアクセラレータへの注目が増しています。

「AIは人を置き換えない」ザッカーバーグが最新決算で示したAI観と今後の展望

「AIは人を置き換えない」ザッカーバーグが最新決算で示したAI観と今後の展望

メタの2026年第1四半期決算でマーク・ザッカーバーグCEOは、この3カ月を「節目の四半期」と位置付けました。同社のアプリ群の3月平均日次利用者(DAP)35.6億人という事業基盤の上で、AI戦略が新たな段階に入りつつあることを示しています。 新たな研究組織であるMSL(メタ・スーパーインテリジェンス・ラボ)から初の成果物が登場。新バージョンのメタAIが世界中に展開した上で、他社のAI企業と立場を異にする観測を明示的に打ち出しました。 積極路線を支える設備投資の大きさも、資本市場の注目が集まる論点です。インフラと半導体への支出計画は前回見通しから一段引き上げました。ただし、費用面の規律を緩める姿勢は見せず、ハードウェア構成や社内運営の両面で、効率を高めるための打ち手を重視しています。