SaaS・ソフトウェア

業務ソフトをクラウドで提供する企業のリストです。大手からデータ基盤・開発ツールの専業まで含みます。

営業70人で米国売上が前年比2倍超 — パランティアが描くAI時代の企業ソフトウェア像

営業70人で米国売上が前年比2倍超 — パランティアが描くAI時代の企業ソフトウェア像

生成AIが生まれて以降、AIモデル単体でどこまで業務を担えるのか、という問いがソフトウェア業界の中心的な論点になりました。OpenAIやAnthropicが業務向けサービスを次々と投入し、既存SaaSの位置づけが揺らぐという懸念も広がっています。 この議論に対し、米国パランティアが示している立場は明快です。AIモデル単体は企業の内部で何にも作用できず、業務に影響を及ぼすには別の構造物が必要だ、というのが同社の一貫した主張。新たな決算電話会議では、その主張に基づく見方が、これまで以上に踏み込んだ形で語られました。 主張の正当性は、決算の数字でも裏付けられています。米国売上の前年比成長率は上場以来初めて100%を超え、利益率とキャッシュ創出力もそれを支える水準で動きました。経営陣自身が需要に供給が追い付かない状況だと述べるほどに至っています。

「世の中が複雑になるほど価値を持つ」Shopify 経営トップが語るAI時代の商取引観

「世の中が複雑になるほど価値を持つ」Shopify 経営トップが語るAI時代の商取引観

AIはSaaS事業者にとって脅威なのか、それとも追い風なのか。AIエージェントが業務ソフトウェアを直接操作すれば、現行のSaaSの価値が揺らぐのではないか。このところソフトウェア業界に投げかけられてきた問いに、当事者である各社は自社なりの答えを示し始めています。 北米の商取引プラットフォームShopifyは、この問いに対して攻めの立場を示した企業の一つです。5月5日に発表された2026年第1四半期決算で、ハーレー・フィンケルシュタイン社長は、AIを自社の構造的な追い風として再定義する姿勢を、終始強い言葉で繰り返しました。 同社の論立ては、概ね三つの土台で構築されています。長年の商取引データという他社が模倣しにくい蓄積。需要を創出するプラットフォームとしての強み。商取引特有の複雑性を引き受け続けるという役割の再定義。この三つが揃って初めて、AI時代の小売における同社の中心的な位置取りが成立するという論理です。

ServiceNow、AI収益目標を15億ドルへ上方修正。「ハイブリッド課金」が示すAI時代のSaaSモデル

ServiceNow、AI収益目標を15億ドルへ上方修正。「ハイブリッド課金」が示すAI時代のSaaSモデル

米クラウドソフトウェア大手のServiceNowは、2026年第1四半期の決算を発表しました。中核となるサブスクリプション収益は前年同期比19%増(為替変動の影響を除く)の36億7100万ドルに達し、会社側の事前見通しの上限を上回る結果となりました。 当四半期は、中東情勢を背景とした一部オンプレミス案件の遅延により、収益に0.75%のマイナス影響が生じました。しかし、同社は第1四半期における外部要因の逆風を跳ね返して業績予想を上回ったほか、Armis社の買収効果を反映して2026年度通期の収益ガイダンスを上方修正するなど、事業基盤の堅牢性を示す内容となっています 今回の決算で特に注目されるのは、AI機能の本格的な収益化(マネタイズ)と、これまでのSaaS業界の常識を覆す新しい課金モデルの台頭です。

半導体チップの設計そのものを、AIエージェントが書き始めた。EDA大手Cadenceが踏み込んだ自動化の最前線

半導体チップの設計そのものを、AIエージェントが書き始めた。EDA大手Cadenceが踏み込んだ自動化の最前線

「AIエージェントの時代は、すでに来ている」——Cadence Design Systemsのアニルド・デヴガンCEOは、4月27日発表の2026年第1四半期決算でそう宣言しました。 Cadence Design Systemsは、半導体設計ソフトウェア(EDA)などを提供する企業。半導体設計の現場では設計1件あたりに必要なエンジニアが急増する一方で採用は追いつかず、これまで自動化が遅れていた領域まで含めてAIエージェントへの依存が高まりつつあります。 今回の決算から、AIエージェントが半導体設計のビジネスモデルをどう変えつつあるのか、課題も含めて整理します。

AI投資は最終的に誰が支払う?最新決算でMicrosoft経営陣が示す次世代の収益モデル

AI投資は最終的に誰が支払う?最新決算でMicrosoft経営陣が示す次世代の収益モデル

マイクロソフトが現地時間4月29日に発表したFY26第3四半期決算は、売上、利益がともに市場予想を上回りました。売上高は829億ドル(前年比18%増)、クラウド売上は545億ドル(同29%増)。AI事業の年間収益ランレートは370億ドルを超え、前年比123%増のペースで拡大しています。 今回注目すべきは、その背後で進む構造変化に関する議論です。複数のアナリストが繰り返し問いかけたのは「AIへの巨額投資を、最終的に誰がどう支払うのか」という論点です。企業のAI支出意欲は強い一方、IT予算全体やGDP成長率は伸びていない。この需給ギャップを、マイクロソフトはどう接続するつもりなのか。 サティア・ナデラCEOとフッドCFOは、その問いに複数の角度から答えていきました。課金モデル、利用強度、設備投資の構成、パートナーシップの再設計といったしてんです。中でもSaaSの課金モデルの移行は、同社のみならず業界全体を巻き込む大きなトピックです。

ワークデイ、創業者CEO復帰で「第4章」へ。決定論的ERPと確率論的AIの融合を掲げる

ワークデイ、創業者CEO復帰で「第4章」へ。決定論的ERPと確率論的AIの融合を掲げる

人事・財務クラウドの大手企業ワークデイが、経営フェーズの切り替えを鮮明にしています。売上規模が100億ドルが視野に入るところまで拡大した一方、FY27の通期予想は12〜13%の成長に減速。経営陣は数字より、構造転換を優先する姿勢を打ち出しています。 同社を取り巻く論点は、直近のSaaS企業に共通するものです。AIが基幹業務アプリを置き換えるのか、それともその上に乗るのか。シート課金モデルはどう変質するのか。AIエージェントはプロダクトのおまけで終わるのか、それ自体が独立した収益源に育つのか。 今後の軸となりそうなのは、創業者アニール・ブースリ氏の復帰と、同氏が示した「チャプター4」という枠組みです。プロ経営者による効率化の3年間に幕を引き、創業以来の基盤にAIネイティブなエージェントと消費課金モデルを重ねていく方針。買収4社に続き、自社開発のエージェント群も一般提供に入りました。

2027年度の成長目標を撤回ーーAIブームがMonday.comにもたらした逆風とは?

2027年度の成長目標を撤回ーーAIブームがMonday.comにもたらした逆風とは?

Monday.com(MNDY)といえば、いわゆる「仕事管理ツール」を扱う代表的ソフトウェア企業の一つ。プロジェクトの進捗管理やタスクの割り振り、CRM、サービスデスクなど、企業の日常業務を支えるプラットフォームとして25万社以上に利用されています。 直近の2025年12月期は売上高12.3億ドル(前年比27%成長)、営業利益率14%と、成長と利益を両立させてきました。ところが2026年2月、同社は以前に掲げていた2027年の売上目標を撤回しました。 その理由はシンプルで、これまでの成長を支えてきたセルフサーブの集客モデルが機能しなくなりつつあるため。ChatGPTやClaudeといった生成AIの普及により、ユーザーがGoogle検索を経由してSaaS製品にたどり着くという従来の導線が細りつつあります。

UiPath、初の通期GAAP黒字化を達成──AI製品ARRは2億ドルに迫る

UiPath、初の通期GAAP黒字化を達成──AI製品ARRは2億ドルに迫る

業務自動化プラットフォームを手がけるUiPath(ユーアイパス)が、2026年1月期の通期決算を発表しました。同社は創業以来初となる通期でのGAAP黒字化を達成し、営業利益率の改善が鮮明になっています。 注目すべきはAI関連製品の浸透です。エージェント型AI、文書処理(IDP)、プロセスオーケストレーション「Maestro」を含むAI製品のARR(年間経常収益)は約2億ドルに到達。 UIPathの直近5年間の株価・出来高=Finboard CEOのダニエル・ダインズ氏は「AIが自動化への関心を改めて高めている」と強調。AIと従来型自動化(RPA)の相乗効果に強い自信を示しました。

Adobe(ADBE)2026年度Q1決算:売上高は11%増の64億ドル、ナラヤンCEOが退任を表明

Adobe(ADBE)2026年度Q1決算:売上高は11%増の64億ドル、ナラヤンCEOが退任を表明

Adobeが2026年度第1四半期(2025年12〜2026年2月期)の決算を発表しました。売上高は64億ドル(前年比11%増、為替一定ベース)、非GAAPベースのEPSは6.06ドル(同19%増)と、好調な滑り出しを見せています。 決算と同時に大きなニュースが飛び込みました。 ADBEの株価推移=Finboard 18年以上にわたりCEOを務めてきたシャンタヌ・ナラヤン氏が退任を表明したのです。ナラヤン氏は「Adobeを次の10年の成長に導く適切なリーダーを、取締役会とともに選定する」と説明。後任が決まるまではCEOとして指揮を執り、その後は取締役会長として新CEOを支える方針です。

オラクル、15年ぶりの「ダブル20%成長」──AI基盤と全方位クラウドが加速

オラクル、15年ぶりの「ダブル20%成長」──AI基盤と全方位クラウドが加速

米オラクル(ORCL)が2026年3月10日に発表した2026年度第3四半期(2025年12月〜2026年2月)決算は、全指標で市場予想を上回りました。オーガニックベースで売上高と非GAAP EPSがともに前年比20%以上伸びたのは、実に15年以上ぶりのことです。 牽引役はAI基盤事業です。売上は前年比243%増と爆発的に伸び、マルチクラウドデータベースも同531%増と急拡大しました。クラウドアプリケーション事業も着実に成長しており、同社の収益構造がライセンス中心から「予測可能な定額課金型」へ大きく転換しつつあることを印象づけました。 過去5年間のORCL株価と出来高=Finboard 同社はTikTok米国事業の分離に伴い15%の株式を取得したほか、2月には最大500億ドルの資金調達計画を発表。すでに300億ドルの投資適格社債と転換優先株を発行済みです。