AIの計算基盤を支える半導体メーカーと製造装置メーカーを集めたリストです。
現在の株式市場において、最大のテーマと言えるのが「AI」です。高度なAIが世の中を変えるという期待を背景に、関連企業の株価は上昇を続けてきました。一方で「バブル」を懸念する声も依然として存在し、複雑な世界情勢も加わって見通しは必ずしも明らかとは言えません。 そんな中で先日、AI市場の今後を占う重要な二社が最新決算を発表しました。先進半導体の受託生産で世界最大手のTSMCと、その製造に不可欠な露光装置を供給するASMLです。TSMCはAIチップの需要を直接的に受ける存在であり、ASMLは未来の生産能力を左右する立場にあります。 結果だけを見ると、両社とも市場の事前予想や自社のガイダンスに沿った内容でした。7〜9月におけるTSMCの売上高は約331億米ドル、ASMLは75億ユーロを売り上げています。こうした数値の中身や経営陣の発言を見ることで、需要の「体温」を一段詳しく知ることができます。
AI半導体といえば、今やNVIDIA一色。GPU市場では9割のシェアを占めるなど、圧倒的な存在であり続けています。その一方で、他企業はどういう状況にあるのか。ふと疑問に思う方も少なくないかと思います。 今回取り上げるのは、そんな有力企業の一つであるAMD(Advanced Micro Devices)。いまいちAIの大波に乗り切れなかったという印象がありますが、時価総額は今なお2,600億ドル。今なお株式市場で高く評価され続けています。 AMDは、NVIDIAとは違った角度で「AI特需」にアプローチしてきました。AIモデルの学習や推論にはGPUが不可欠ですが、前後のデータ処理やシステム全体の管理には、高性能なCPUが欠かせません。AMDの強みは、まさにその点にあるのです。
半導体大手のNVIDIAが、2025年5〜7月期決算を発表しました。売上高は前年同期比56%増の467億ドル 、純利益は59%増の264億ドルに達して過去最高を更新。市場の予測も上回りました。 AI(人工知能)市場の拡大が依然として続いていることを示唆する一方、時間外株価は執筆時点で3%の下落。投資家の期待が過熱し、好業績を織り込んだ上昇が続いていたため、売りが先行しているなどと報じられています。 成長を支えるのは、依然としてデータセンター部門。売上高は411億ドルと、全体の約88%を占めています。この数字も前年比56%増と力強く、大規模言語モデルを中心とする生成AI需要の大きさを物語っています。
2025年8月19日、ソフトバンクグループがアメリカの半導体大手インテルに20億ドル(約3000億円)規模の大型出資を行うと発表。株式市場に驚きが走りました。 この出資により同社は、インテルの発行済株式の約2%を取得することになります。ソフトバンクグループにとって、この投資はAI革命の実現を目指す長期ビジョンの一環。米国内での先端半導体製造の拡大を期待するものだと説明しました。 この発表は、インテルの新CEOリップブー・タン氏が、同社の抜本的な経営改革を打ち出した直後のこと。タン氏は直近の決算説明会で「『作れば(顧客は)やってくる』という考えを私は信じない」と述べ、過去の成功体験との決別を宣言しました。
TSMCが7月17日、2025年4〜6月期(第2四半期)の決算を発表。売上高は301億ドルとガイダンスを上回り、AIやHPC向けの需要が成長をけん引しました。同社の定義する先端テクノロジーの比率は74%に達し、先端ノードへの移行が加速しています。 粗利益率は58.6%と前四半期比でわずかに低下しましたが、想定以上の稼働率やコスト改善の努力により高水準を維持。海外拠点、とりわけアリゾナ工場の稼働による利益率への影響や、為替の逆風(台湾元高)が一定のマージン圧迫要因となりました。 セグメント別ではHPC関連が売上全体の60%を占め、前期比14%増と最大の成長ドライバーに。スマートフォン(27%)、IoT(5%)なども堅調に推移し、生成AIブームを背景とした先端プロセスへの需要集中が浮き彫りになっています。
オランダに本拠を置く半導体製造装置大手のASMLが2025年第2四半期(4〜6月期)決算を発表した。売上高は前年比23%増と力強い伸びを見せ、粗利益率も約53.7%とガイダンスを上回る水準で収益性の高さが際立っている。 今回の業績を牽引した最大の要因は、最先端の半導体製造に不可欠なEUV(極端紫外線)リソグラフィ装置の販売だ。EUV装置は微細化技術の進展に伴い、半導体メーカーからの需要が続伸。特に成長ドライバーとなっているのは、やはりAI向けだ。 経営陣は、2025年通期の売上成長率を約15%と予想し、今後も半導体業界の好調な市場環境が続くことを見込んでいる。ただし、世界的なサプライチェーンの課題や地政学的リスクについても警戒を示した。今回は、そんなASMLの近況について最新決算を元に紹介する。
NVIDIAが5月28日(米国時間)に2026年度第1四半期(2〜4月)決算を発表しました。売上高が441億ドルと前年同期比で69%増え、AI特需を背景に3四半期連続で過去最高を更新しています。 生成AIの利用拡大でトークン生成量が前年比10倍に跳ね上がり、同社のAI基盤への投資が世界規模で加速しています。一方、中国向け推論GPU「H20」が米政府の輸出許可制に移行したことで逆風に直面、45億ドルの損失を計上しました。 この結果、非GAAP粗利率は61.0%に低下しました。特殊要因を除くと71.3%でした。出荷停止によって25億ドル分の追加売上を逃したと言います。そんな中、ジェンスン・フアンCEOは「Blackwell NVL72」に言及。「“思考する機械”として推論性能を飛躍させ、AIエージェント普及を加速させる」と述べ、今後の長期成長に自信を示します。
NVIDIAが2月26日、2025年第4四半期決算を発表。11月〜翌1月の売上高は393億ドル(前年比78%増)となり、会社予想の375億ドルを上回った。営業利益は240億ドル(同77%増)だった。 凄まじい成長が続く中、決算発表後の時間外株価は一時上昇したが、執筆時点では下落に転じている。時価総額は3.2兆ドルにのぼり、直近一年間の純利益に対し44倍という水準だ。 ジェンスン・フアンCEOは、新シリーズ『Blackwell』への需要が驚異的だったと強調。「推論型」の大規模言語モデルが新たなスケール則を加えたとアピールした。規模の経済が成否を決するマーケットにおいて、大手クラウド事業者が競って設備投資を進めている。
NVIDIAが11月20日、2024年8〜10月決算を発表。売上高は前年比94%増の351億ドル、営業利益は同じく110%増の219億ドルだった。 時価総額はすでに3.5兆ドルを超え、AppleやMicrosoftを抑えて最も価値のある企業となっている。依然として力強い成長も続いているが、株式市場の期待には及ばなかったようだ。執筆時点における時間外株価は2.5%の下落。 ジェンスン・フアンCEOは「AI時代が本格化し、”NVIDIAコンピューティング”への世界的な転換が進んでいる」と豪語。従来品の『Hopper』に加え、次世代アークテクチャ『Blackwell』への引き合いも高まっているとアピールした。
NVIDIAが8月28日、2024年5〜7月期決算を発表。売上高は前年比122%増の300億ドルと、前回決算で掲げた会社予想を上回った。営業利益は同じく174%増の186億ドルだった。 この半年間で株価は62%、直近一か月でも12%以上上昇した。時価総額は約3.1兆ドルにのぼり、株式市場の期待は高まり続けている。決算発表後の時間外株価は、執筆時点で6.7%の下落となった。 ジェンスン・フアンCEOは「世界中のデータセンターがフルスロットルでAIインフラへの移行を進める中、またしても記録的な売上だった」とアピール。自社株買いや配当金により、上半期だけで総額154億ドルを株主還元にあてたことも付け加えた。