TSMCとASMLの最新決算から浮かび上がる『AI需要の現在地』と今後の展望

TSMC(台湾積体電路製造)

現在の株式市場において、最大のテーマと言えるのが「AI」です。高度なAIが世の中を変えるという期待を背景に、関連企業の株価は上昇を続けてきました。一方で「バブル」を懸念する声も依然として存在し、複雑な世界情勢も加わって見通しは必ずしも明らかとは言えません。

そんな中で先日、AI市場の今後を占う重要な二社が最新決算を発表しました。先進半導体の受託生産で世界最大手のTSMCと、その製造に不可欠な露光装置を供給するASMLです。TSMCはAIチップの需要を直接的に受ける存在であり、ASMLは未来の生産能力を左右する立場にあります。

結果だけを見ると、両社とも市場の事前予想や自社のガイダンスに沿った内容でした。7〜9月におけるTSMCの売上高は約331億米ドル、ASMLは75億ユーロを売り上げています。こうした数値の中身や経営陣の発言を見ることで、需要の「体温」を一段詳しく知ることができます。

本記事では、TSMCとASMLが公開した決算資料の内容をもとに、AI需要の「現在地」と今後の見通しを紐解きます。半導体業界のサプライチェーンで重要な位置を握る二つの企業から、AI市場のリアルな姿をのぞいてみましょう。

先端プロセス需要が加速するTSMC

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