1929年「世界恐慌」で何が起こったか(後編)

1929年「世界恐慌」で何が起こったか(後編)

1929年10月24日木曜日は、世界恐慌が始まった「暗黒の木曜日」として知られています。

当時の人達は、「ひどい暴落だったが、なんとか終わった」と思っていたはずです。なぜなら、それまでの暴落相場は、「始まったときには、既に終わっている」ものがほとんどだったからです。

しかし、1929年からの世界恐慌が恐ろしかったのは「最悪の事態が実は最悪ではなく、さらに悪化し続けた」ことです。

最初の暴落を切り抜けた投機家も、底値を拾いに戻ってきては、市場は底値を割れました。11月まで様子見を決めた慎重な投資家でさえ、その後の2年間で株価が3分の1以下になるという目にあったのです。

「会社型投信」は紙くず同然に

世界恐慌の始まりから4日たった、10月28日月曜日もひどい1日でした。

「暗黒の木曜日」よりはるかに大幅な暴落となり、16時半になると、銀行家たちが再びモルガン商会のオフィスに集まります。

このとき、銀行家たちは「下げ相場を買い支える」のが無茶なことだと気が付いていたようで、混乱を深刻化させずに「買い支えの公約」を取り消すにはどうしたらよいか、が話し合われたそうです。

翌日10月29日は、さらに最悪の1日となりました。

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