学習塾業界は現在、少子化という構造的な課題に直面しつつも、教育制度改革とテクノロジーの進化を背景に大きな変革期を迎えています。大学入試における多様な選抜方式の導入や、GIGAスクール構想に代表されるデジタル化の加速は、学習のあり方を根本から変えつつあるでしょう。 このような環境下で、各学習塾銘柄は独自の戦略を打ち出し、競争優位性の確立に努めています。AIを活用した個別最適化された学習コンテンツの提供や、オンライン指導体制の強化、EdTechの積極的な導入は、もはや業界の標準となりつつあります。また、M&Aや提携を通じて事業領域を拡大し、幼児教育から大学受験、さらには社会人の生涯学習までを視野に入れた「囲い込み戦略」を展開する企業も増えているようです。 本記事では、このような業界動向を踏まえ、学習塾関連の国内企業について解説していきます。 次世代教育への適応と市場拡大を狙う「ナガセ」
少子高齢化の時代にあって、意外にも堅調なのが”学習塾”産業だ。 矢野経済研究所によると、学習塾・予備校市場は1兆円弱の大きさ。2017年度から右肩上がりとはいかないが、大きく減っているわけでもない。また、全体として横ばいでも、個々を見れば状況は異なる。 中でも厳しいのは予備校だ。文部科学省の学校基本調査にあるデータを紐解くと、1990年に20万人近くいた予備校生徒数は、今では約3万人に激減した。大手予備校の一つである代々木ゼミナールが2014年、校舎数の七割を削減することがニュースになったこともある。
センター試験が廃止され、2020年度から新方式の入試制度が導入されることが決定したのは衝撃的でした。私立大学の合格者絞り込みなど、近年の受験業界を取りまく環境は大きく変わり続けています。 そのような環境変化の中で、史上最高の東大現役合格者数を達成した予備校があります。 今回はそんな受験業界の教育大手「東進」で有名な「ナガセ」(証券コード:9733)を取り上げます。
今回は、大手予備校「東進」で有名な(株)ナガセについてまとめていきたいと思います。 東進は、東大現役合格者の「2.8人に1人」を占めるなど、今や「駿台」や「河合塾」にも劣らない実績をあげている大学受験予備校です。
ナガセは学習塾などを展開する企業で、2016年3月期の営業収益は457億円、経常利益59億円。 事業部門は「高校生部門」「小・中学生部門」「スイミングスクール部門」「ビジネススクール部門」「その他部門」であり、それぞれの概要は以下の通り。