鳥貴族ホールディングス 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 188億9800万 円
銘柄コード 3193(市場第一部(内国株))

株式会社 鳥貴族は大阪市浪速区に本社をおく企業。1985年、近鉄俊徳道駅前に第1号「鳥貴族 俊徳店」を開業。1995年より居酒屋業態をやめ、鳥貴族の単一ブランドを展開、1998年に10店舗達成。2005年に東京都へ進出、2008年100店舗達成。2013年には350店舗を達成し、2014年JASDAQ、2015年東証二部、2016年東証一部に上場。現在の事業内容は「鳥貴族」の営業とカムレードチェーン(「同士」という意味らしく、いわゆるフランチャイズ)事業の展開で、約500店舗に達している。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

株式会社 鳥貴族は大阪市浪速区に本社を置く外食チェーン企業。1985年、大倉忠司氏が個人事業として近鉄俊徳道駅前に第1号『鳥貴族 俊徳店』を開業したのが始まり。1995年より居酒屋業態をやめ、鳥貴族の単一ブランドを展開、1998年に10店舗達成。2005年に東京都へ進出、2008年100店舗達成。2013年には350店舗を達成し、2014年JASDAQへ株式上場を果たし、2015年東証二部、2016年東証一部へ市場変更した。

事業内容

鳥貴族は、『鳥貴族』の単一ブランドで、関西圏・関東圏・東海圏の3商圏に「飲食事業」の単一セグメントで焼鳥店の店舗展開をしている。『鳥貴族』は「カムレード」(「同士」という意味らしく、いわゆるフランチャイズ)という名称でチェーン展開しており、全国で約500店舗に達している。

カムレード契約

鳥貴族は「カムレードチェーン」とよばれる形態で『鳥貴族』ブランド店舗のチェーン展開を推進している。カムレードチェーンは、新規に加盟店オーナーの募集を行っていない点、鳥貴族の経営理念に共感頂いた加盟店オーナーに限定している点、および、意見の交換・提案を相互に行っている点が一般的なフランチャイズチェーンと異なっている。

鳥貴族はカムレードチェーン加盟店との間で、以下のような要旨の加盟契約を締結している。

契約内容

鳥貴族は、その有する営業ノウハウと『鳥貴族』の商標(サービスマーク)を使用して焼鳥屋を営業する資格ないし権利を加盟店に付与し、マニュアル等の印刷物、担当指導員の指導等を通じて加盟店の経営、店舗の営業を支援する。

加盟店は、契約に定める事項、貸与ないし供与されたマニュアル並びに鳥貴族の指示を遵守して営業に従事し、その発展に邁進するものとし、契約に定める加盟金、ロイヤリティを支払う。

契約期間

契約締結日を開始日として、満7年を経過した日を終了日とする。

契約更新

契約満了の3か月前までに両当事者のいずれからも解約の申入れがない場合は、2年毎に自動的に更新される。

経営方針

鳥貴族は、『鳥貴族』単一業態でのチェーン展開を経営方針としている。単一業態であることから、資本・人材・ノウハウ等の集中投下及び業務オペレーションの均一化等、経営の効率化に積極的に取り組むことができる。一方で、国産食材・串打ちをはじめとする店内調理等といった品質・味へのこだわりにより付加価値を創出し、顧客に感動して貰える店舗づくりを追求していくこととしている。これにより、他社との差別化を図り、引き続き持続的な成長の実現と収益基盤強化を目指していく方針である。

鳥貴族は事業のポイントとして、「"焼鳥屋で世の中を明るくしたい(鳥貴族のうぬぼれ)"という理念の追求 」「単一業態でのチェーン展開」「“理念”の共有によるサービスの均質化」の3点を掲げている。

"焼鳥屋で世の中を明るくしたい(鳥貴族のうぬぼれ)"という理念の追求

鳥貴族は「焼鳥屋で世の中を明るくしたい」という「鳥貴族のうぬぼれ」を理念として店舗展開を行っている。均一価格で商品を選ぶ楽しさを感じて頂きながら、「味」「品質」「サービス」の向上を図ることで顧客に感動して貰えるような店舗展開を志向する。そして、多くの顧客に利用して貰うことで「焼鳥=鳥貴族」と考えて貰えるような「永遠の会社」を目指している。中でも販売価格、商品、接客、内装のこだわりがある。

販売価格については、均一価格にすることで顧客が商品を選ぶ楽しさを感じて頂きたいという想いから、全品均一価格による商品の提供を行っている。

商品については、鳥貴族の従業員が自信をもって顧客に提供することができる商品、顧客に感動して貰える商品を提供することを最優先課題とし、商品開発を行っている。また、特に鶏肉は肉類の中でも劣化が早いことから、酸素に触れる時間を短くし、顧客に少しでもおいしいと感じて貰うため各店舖で串打ちを行っている。

これはセントラルキッチンを保有せず各店舗で仕込みを行う鳥貴族の「こだわり」であり、調理から顧客へ提供するまでの時間を可能な限り短縮することで、より新鮮でおいしいものを提供するためである。一方、全店変わらない味を提供するため、焼き鳥のタレは自社工場にて、丸鶏・生の果物・野菜等を使用し一括生産している。

接客については、「元気でホスピタリティあふれる接客の提供」をスローガンとして、顧客の再来店につながる接客を提供できるよう、全スタッフに対してスキル・ポジションに応じた様々な研修を実施している。また各店舗においてマニュアルを整備することで接客サービスの均質化を図っている。

内装については、来店した顧客に、木による視覚的・触覚的な癒しを感じて欲しいという想いから、木の温もりを感じる内装で全店統一している。また焼鳥業態には少なかったテーブル席の導入によって、若者や女性客を含めた幅広い顧客が入りやすい空間づくりを心掛けている。

単一業態でのチェーン展開

鳥貴族は、『鳥貴族』の単一業態での事業展開を基本方針としている。資本・人材・ノウハウ等を『鳥貴族』に集中することにより、質の高い食材をより低価格で調達することができるとともに、何を売りたいかを明確にすることで顧客の支持を得られると考えている。また、「鳥貴族」ではメニュー数を絞り込むことにより、さらに調達コストの低下とオペレーションの効率化を行っている。

“理念”の共有によるサービスの均質化

鳥貴族では、一般的なフランチャイズチェーンよりも強固なビジネスパートナーとしての関係性を確保することを目的として、新規に加盟店オーナーの募集は行っていない。鳥貴族の経営理念に共感し鳥貴族とともに成長することに同意頂いた限られた加盟店オーナーをカムレード(同志)と称し、相互に意見の交換・提案を行っている。これにより全ての「鳥貴族」における「味」「品質」「サービス」の向上を図っている。

中長期的な経営戦略等

鳥貴族の属する外食業界においては、少子高齢化に加え、顧客の嗜好の多様化、業種・業態を超えた企業間競争の激化など、厳しい経営環境が続いている。そのような中、日本一、そして世界の「鳥貴族」を目指し、関西圏、関東圏及び東海圏の3商圏以外の新たな地域への出店及び海外進出を目指している。

中期的な経営戦略としては、マーケティング機能の新設と商品・機器等の開発機能を強化し、既存店舗の売上高向上を目指すとともに、不採算店舗を整理し国内の未出店地域や海外に出店することで、さらなる飛躍へ挑戦していく。また、アメーバ経営の更なる浸透と定着により強固な採算管理体制の確立を進めていくとともに、事業活動を通じてSDGsが定める目標へ貢献できるよう取り組みを進めていく方針である。財務方針としては、自己資本比率40%を目安とし、一定の財務健全性を維持する方針である。

事業上及び財務上の対処すべき課題

鳥貴族の属する外食業界においては、少子高齢化に加え、顧客の嗜好の多様化、業種・業態を超えた企業間競争の激化など、厳しい経営環境が続くものと考えている。そのような中、以下の5つの課題について重点的に取り組んでいく方針である。

内部管理体制の強化

チェーンストアとしての多店舗展開におけるリスクの管理、衛生管理のさらなる向上、コンプライアンス遵守体制の強化を重要事項とし、営業部エリアマネージャーの店舗巡回等や本部を中心にした内部統制の改善を実施していく。また、財務報告に関連する内部統制の強化及びアメーバ経営による経営管理システムの構築も重要課題と認識しており、必要に応じて人員の増強を図る方針である。

既存店売上高の維持向上

外食業界は成熟した市場となっており、個人消費支出における選別化、中食・コンビニエンスストア等を代表とする業界を超えた顧客獲得競争の激化等により、厳しい経営環境となっている。ブランド力をさらに強化し既存店売上高を維持向上させるため、クオリティ(商品品質)・サービス(接客力)・クレンリネス(衛生管理)の強化を全従業員に周知徹底し、顧客満足度の向上に努めていく方針である。

商品力の向上

食の安全に対する顧客の意識は一層高まりつつある状況にある。鳥貴族では、国産食材にこだわり、産地との良好な関係を構築・維持することで、今まで以上に安全かつ良質な食材の確保に取り組んでいく。また、顧客のニーズの変化にも迅速に対応できる商品開発や人気メニューのさらなる付加価値向上に取り組んでいく方針である。

新規出店・投資効果の維持向上

新たな収益を確保するためには、投資効果のさらなる向上が重要課題であると考えている。現在、関西圏、関東圏及び東海圏の3商圏での事業展開を行っているが、今後は新たな地域への出店も視野に入れ、継続的な成長を目指している。また、出店初期投資額の削減、並びに、店舗運営の効率化を行うとともに、マーケティング調査の強化により鳥貴族が競争優位となりうる出店候補地の確保に取り組んでいく方針である。

人財の採用・教育強化

今後、鳥貴族の成長には、優秀な人財の確保が必要不可欠と考えている。鳥貴族の企業理念を理解し、賛同した人財の採用を最重要課題とし、中途採用だけでなく新卒採用にも積極的に取り組んでいく。また、外食産業に限らない経験豊富な人財の招聘等により、変化する経営環境に対し柔軟に対応できる組織を目指していく。さらに、人財教育に関しては各役職・階層別に応じた研修プログラムを充実させ、特に重要な位置づけとなる店長に対しては教育プログラムを強化し、店舗運営力のさらなる向上に取り組んでいく方針である。


2020年7月期 有価証券報告書(提出日:2020年10月21日)