ヤマダ電機 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 5209億7600万 円
銘柄コード 9831(市場第一部(内国株))

株式会社ヤマダ電機、群馬県高崎市に本社を置く企業。1973年に個人電気店として創業。1981系列店から混売店への転換。1986年FCチェーン展開を行う。2011年に中堅ハウスメーカー、エス・バイ・エルをTOBし、子会社化。現在は国内直営店928店、国内FC店舗数11,084、海外店舗数75店舗の合計12087のネットワークを持つ。「日本最大級ネットワーク・サービスのIoT企業」を目指している。グループ会社には株式会社ベスト電器、株式会社ワイズセレクト、株式会社マツヤデンキ、株式会社 星電社、などがあり、金融関連事業として、株式会社ヤマダフィナンシャルなどがある。

事業内容

ヤマダ電機グループは、ヤマダ電機と主な連結子会社16社、非連結子会社12社及び持分法非適用会社1社、フランチャイズ契約加盟店で構成され、家電・情報家電等の販売や住まいに関する商品販売を主な事業としている。 具体的には「家電等販売事業」「住宅事業」「環境資源開発事業」「金融事業」「サービス事業」に区分される。

家電等販売事業

家電等販売事業として、大塚家具は、家具の販売及び卸しと、ヤマダ電機より商品を仕入れ、販売を行う。また沖縄ヤマダ電機、九州テックランド、Project White、マツヤデンキ、星電社、ベスト電器、コスモス・ベリーズの各社は、ヤマダ電機より商品を仕入れ、販売を行う。ワイズセレクトは、ヤマダ電機より商品を仕入れ、販売及び化粧品の製造販売を行う。

住宅事業

住宅事業として、ヤマダホームズは、住宅販売及び住宅建築工事を行っており、ヤマダ電機よりリフォーム工事を受託及び商品を仕入れ、販売を行う。またハウステックは、住宅設備機器の製造を行っており、ヤマダ電機よりリフォーム工事を受託及び商品を仕入れ、販売を行う。さらにワイ・ジャストは、ヤマダ電機店舗の建築工事及び電気工事請負を行う。家守りホールディングスは、住宅に関する診断及びメンテナンス業務を行う。

環境資源開発事業

環境資源開発事業として、ヤマダ環境資源開発ホールディングスは、資源循環にまつわるビジネスの拡大を目的に設立されている。またシー・アイ・シーは、ヤマダ電機が顧客から引き取った産業廃棄物の収集運搬及びヤマダ電機から中古家電製品等を仕入れ、再生し、販売している。さらに東金属は、ヤマダ電機より廃家電を仕入れ、リサイクルを行い、インバースネットは、ヤマダ電機から中古パソコンを仕入れ、再生し、ヤマダ電機へ販売している。

金融事業

金融事業として、ヤマダファイナンスサービスは、住宅ローンの取扱い及び生保、損保の代理店業務を行っている。 またヤマダフィナンシャルは、ヤマダ電機へクレジットカード取次業務を委託しており、ヤマダライフ保険は、保険の代理店業務を行う。さらに、ヤマダ少額短期保険は、保険商品の開発及び販売を行い、ヤマダ不動産は、賃貸紹介など不動産業務を行っている。

サービス事業

サービス事業として、ヤマダトレーディングは、住宅設備機器を仕入れ、ヤマダ電機へ販売を行い、群馬総合設備は、ヤマダ電機より建物の空調設備工事・電気工事業務を引受けている。またテスにおいては、ヤマダ電機が顧客に販売した商品の配送及び取付工事をヤマダ電機より引受けている。さらに日本ツーリストクラブは、旅行の代理店業務を行い、ヤマダデリバリーワークサービスは、ヤマダ電機が顧客に販売した商品の配送及び取付工事をヤマダ電機より引受けている。またヤマダフードサービスにおいては、飲食店舗の運営及び食材の卸しを行っている。

その他

関連会社等について、Y.U-mobile株式会社においては、情報機器を仕入れ、販売している。またフランチャイズ契約加盟店は、ヤマダ電機グループより商品を仕入れ、販売している。

会社の経営の基本方針

ヤマダ電機グループは、企業の持続的成長を基本方針に、高度化・多様化する消費者ニーズに素早く対応することを基本としている。常に「お客様(市場)第一主義」の目線で経営理念である「創造と挑戦」「感謝と信頼」を実践し企業価値を高め、キャッシュ・フローを重視したローコスト経営に取組んでいる。そして家電流通業界のリーディングカンパニーとしてCSR経営を積極的に推進し、社会に貢献できる「強い企業」を目指している。

経営指標

ヤマダ電機は目標とする経営指標として「売上高経常利益率5%以上」を設定している。

中長期的な会社の経営戦略

日本全国に都市型店舗から郊外型店舗、地域密着まで、顧客のあらゆるニーズに対応できる世界にも類を見ないネットワークを持つ強みを活かすことを念頭においている。そして全ての流通業が直面する少子高齢化、人口減、インターネット社会等への柔軟な対応など、業界のリーディングカンパニーとして将来における持続的成長・発展のため、様々な挑戦を続けていく方針である。

家電販売を中心に家電と親和性の高い住宅、リフォーム、住宅設備機器、住空間の家具雑貨関係等を提案する「暮らしまるごと」の拡充を図ると共に循環型社会の形成に向けた家電リユース品を取り扱うアウトレット・リユース館の拡大を志向する。またネットと店舗網、物流網の強みを活かしたネット販売の強化・推進と店舗の融合等を行い、他社との差別化を図っていく方針である。

流通業界は、今後もめまぐるしい変化が予想される。スピード感を持ち、柔軟に対応できるよう、グループ企業間のヒト(人材)・モノ(商品)・カネ・サービス・物流・情報システム等の最適化・最大化による経営資源の効率化に対応していく。それにより、利益率の改善、各コストの削減、在庫効率の改善、キャッシュ・フローの創出を図り、財務体質の強化、経営資源の基盤の強化に努めていく方針である。

また、ヤマダ電機グループは、2020年10月1日を効力発生日として、持株会社体制への移行を予定している。経営の管理・監督と業務の執行を分離し、今まで以上にグループ全体の経営効率の向上とガバナンスの強化を図り、更なる企業の持続的成長と発展を目指していく方針である。

優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

2020年初に発生した新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は国内外に大きな影響を及ぼしており、世界各国で緊急的な対応に追われ、国内経済のみならず、世界経済への長期的な影響が懸念される。小売業界全体としては、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、今まで以上に厳しい状況が予想される。

ヤマダ電機グループが属する家電流通市場は、新型コロナウイルス感染症の収束見通しが不明であることから低調に推移すると予測している。商品別では、4K・8K衛星放送や有機ELテレビの市場拡大により映像機器は堅調に、また冷蔵庫、洗濯機等の白物家電は買い替え需要に下支えられ底堅く推移すると予想している。さらにエアコン等の季節関連商品は、夏季(6月~8月)の平均気温が平年並みになるとの予報が出ていることから、2019年夏季は7月が低温、冬季は暖冬であったことから前年同期比で増加が予想される。パソコン等のデジタル関連商品は、テレワーク、オンライン授業等による需要が見込まれることから底堅く推移すると予想している。携帯電話は、電気通信事業法の一部を改正する法律の施行に伴う影響により、低調に推移すると予想するものの、5Gの商用サービス普及に伴う買い替え需要が期待される。

このような市場環境の中、2019年に続き、2020年度の経営スローガンに「継続的改革、革新で利益創出」を掲げている。「暮らしまるごと」提案強化として、「家電」「関係会社家電」「住宅」「金融」「環境資源開発」「サービス」における各セグメントの取り組みを積極的に推進していく計画である。特に「家電セグメント」は、継続した改革による利益率改善、ヤマダ電機と大塚家具の両店舗における家電と家具・インテリアを組み合わせたシーン提案、ヤマダ電機グループならではのSPA商品の開発強化等を行う。また新型コロナウイルス感染症の影響により、不要不急の外出自粛のための巣ごもりを楽しく・快適に過ごすための提案を行っていく。さらに「住宅セグメント」は、長期優良住宅の推進や株式会社レオハウスの子会社化を含めスケールメリット等を活かし、規模拡大を図っていく方針である。

ヤマダ電機グループは上記のような改革をさらに推進し、企業価値の向上と、持続可能な社会づくりに貢献するため、 2020年10月1日予定の持株会社体制に伴う役員人事を2020年4月1日に発表している。今まで以上にグループ全体の経営効率の向上とガバナンスの強化を図り、更なる企業の持続的成長と発展を目指していく方針である。