ヤマハ発動機 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 1兆285億8900万 円
銘柄コード 7272(市場第一部(内国株))

ヤマハ発動機株式会社は静岡県磐田市に本社をおくバイク・スクーターなどのメーカー。1955年に設立され、初代社長に川上源一氏が就任し、モーターサイクル第1号機「YA1」の生産に着手した。1956年の富士登山レースの125ccクラスで「YA1」、250ccクラスで「YC1」が上位を独占。「感動創造企業」を企業目的として掲げ、モーターサイクル、マリンエンジン、ゴルフカー、車椅子など多くの製品を展開。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

ヤマハ発動機株式会社は、静岡県磐田市に本社を置き、主に二輪車や船外機、産業用ロボットの製造・販売を行っている企業。1955年、川上源一氏により創業された。ヤマハ発動機は母体である日本楽器製造株式会社(現ヤマハ株式会社)のモーターサイクル製造部門が分離独立し設立された。1961年、東京証券取引所第1部に新規上場。1966年、静岡県磐田市に二輪車生産工場として磐田工場完成。2000年、トヨタ自動車株式会社との業務提携を強化。2004年、決算期を3月31日から12月31日に変更。2006年、財団法人(現公益財団法人)ヤマハ発動機スポーツ振興財団を設立している。

事業内容

ヤマハ発動機グループは、ヤマハ発動機及び国内外の関係会社143社によって構成されている。二輪車を軸とした「ランドモビリティ事業」のほか、「マリン事業」「ロボティクス事業」「金融サービス事業」その他関連事業を主な事業として展開している。

ランドモビリティ事業

二輪車:
ヤマハ発動機のほか、海外においてPT.Yamaha Indonesia Motor Manufacturing、India Yamaha Motor Pvt. Ltd.、Yamaha Motor Vietnam Co., Ltd.、Yamaha Motor Philippines, Inc.、台湾山葉機車工業股份有限公司、Yamaha Motor da Amazonia Ltda.他の子会社及び関連会社で製造し販売している。

販売会社としては、国内はヤマハ発動機販売株式会社、海外はYamaha Motor Corporation, U.S.A.、Yamaha Motor Europe N.V.他の子会社があり、ヤマハ発動機及び海外製造子会社等の製品を販売している。

四輪バギー、レクリエーショナル・オフハイウェイ・ビークル、スノーモビル:
四輪バギー及びレクリエーショナル・オフハイウェイ・ビークルは、Yamaha Motor Manufacturing Corporation of Americaが製造しており、スノーモビルは主にヤマハ発動機が製造している。

販売は国内ではヤマハ発動機販売を通じて、海外では主としてYamaha Motor Corporation, U.S.A.、Yamaha Motor Europe N.V.他の子会社を通じて行っている。

電動アシスト自転車:
ヤマハモーターエレクトロニクス株式会社がドライブユニットを製造しており、販売はヤマハ発動機及びヤマハ発動機販売を通じて行っている。

マリン事業

船外機、ウォータービークル:
船外機は主にヤマハ発動機のほか、ヤマハ熊本プロダクツ株式会社が製造している。ウォータービークルは主にYamaha Motor Manufacturing Corporation of Americaが製造している。

販売は船外機、ウォータービークルとも、国内ではヤマハ発動機が、海外では主としてYamaha Motor Corporation, U.S.A.、Yamaha Motor Europe N.V.他の子会社を通じて行っている。

ボート、漁船・和船:
国内では子会社が製造し、主にヤマハ発動機が販売している。海外では主に米国子会社及び欧州子会社が製造し、販売している。

プール:
ヤマハ発動機が製造し、販売している。

ロボティクス事業

サーフェスマウンター、半導体製造装置、産業用ロボット:
ヤマハ発動機のほか、ヤマハモーターロボティクスホールディングス株式会社の国内及び海外子会社が製造し、販売はヤマハ発動機及び子会社を通じて行っている。

産業用無人ヘリコプター:
ヤマハ発動機が製造し、ヤマハ発動機及び子会社が販売している。

金融サービス事業

主にYamaha Motor Finance Corporation, U.S.A.他の海外子会社がサービスを提供している。

その他の事業

ゴルフカー:
国内においてはヤマハモーターパワープロダクツ株式会社、海外においてはYamaha Motor Manufacturing Corporation of Americaが製造しており、販売は国内ではヤマハモーターパワープロダクツが、海外では主としてYamaha Motor Corporation, U.S.A.のゴルフカー販売子会社、Yamaha Motor Europe N.V.他の子会社を通じて行っている。

発電機、汎用エンジン:
主にヤマハモーターパワープロダクツが製造しており、販売は国内ではヤマハモーターパワープロダクツを通じて、海外では主としてYamaha Motor Corporation, U.S.A.、Yamaha Motor Europe N.V.他の子会社を通じて行っている。

自動車用エンジン、電動車いす:
ヤマハ発動機が製造し、販売している。

経営方針

既存事業の稼ぐ力を維持、改善し、キャッシュ・フローを稼ぐ。株主還元とのバランスを取りながら成長戦略、基盤強化を進める。

経営指標

ROEを最も重要な経営指標の一つとし、資本コストを上回る13%程度の水準を目指す。配当性向は30%を目安に積極的に行う。売上高2兆円への再挑戦、営業利益率9%水準を目標とする。

経営戦略

2030年に向けて「Advancing Robotics」(ロボティクス/知的技術の活用)、「Rethinking Solution」(社会課題解決へのヤマハらしい取り組み)、「Transforming Mobility」(モビリティの変革)の3つの注力領域に取り組む。そして、人々の可能性を拡げ、より良い社会と生活の実現を目指す「ART for Human Possibilities」を長期ビジョンとする中期経営計画(2019年~2021年)を進める。

既存事業の成長

ランドモビリティ:
新興国二輪車ではヤマハらしい成長領域で収益基盤を構築し、先進国二輪車と四輪バギー、ROVでは、構造改革や新モデル投入により収益性改善を目指す。電動アシスト自転車では、新技術による新商品開発と戦略的パートナーシップにより総合的な価値提案を行い、グローバルに事業を拡大していく。

マリン:
高収益体質の強化と持続的成長基盤の確立に取り組む。また、システムサプライヤー戦略を更に進化させるべく、商品・技術戦略を遂行し、総合マリンビジネスを拡大していく。

ロボティクス:
ヤマハモーターロボティクスホールディングス(以下「YMRH」という。)との事業シナジーを高めながら、収益性を改善する。また、将来の持続的な成長のためにロボティクスの研究開発及び生産体制の強化を進め、モノ創りの分野で省人化・自律化に貢献する。なお、YMRHとの事業シナジーを高めるため、ヤマハ発動機は同社(証券コード6274)の株式に対する公開買付けを予定している。

新規事業開発

「ART for Human Possibilities」の方向性に沿って、既存の技術・市場のシナジーを活かせる領域で新たな価値創造を進める。技術の拡がり領域では、CASE(Connected:コネクテッド・Autonomous:自動運転・Sharing:シェアリング・EV:電動化)を主眼にパートナーとの協業も進める。市場の拡がり領域では、保有技術の組み合わせや、必要に応じてM&Aも行い、農業や医療など新市場での価値創造に取り組む。

財務戦略

既存事業の稼ぐ力を維持強化しながら、成長原資のキャッシュ・フローを確保する。3年間累計で研究開発費700億円、投資1,400億円を計画している。

対処すべき課題

環境・資源課題

2050年までに自社製品からのCO2排出量の50%削減(2010年比)を目標に掲げ、二輪車の電動化をはじめ、電動製品の製造・販売を推進する。また、クリーンウォーター事業を通じて安全な水をより多くの人々に提供することも継続して取り組む。

交通・教育・産業課題

ランドカーをベースにした低コストな移動サービスを提供することで、移動手段への課題に対する解決策を提供する。また、アジアや中南米を中心に体系的な職業訓練を実施し、進出先の人材育成や産業振興に寄与する。

イノベーション課題

知的技術や高度な制御技術を活用した新たなモビリティ開発の促進や、ロボティクス技術を活用した農業・医療分野へのソリューション提案を、他社との協業を進めながらスピーディーに行う。

働き方課題

国籍・人種・性別に関わらず、個人の多様な能力の活用やグローバル化を一層進めることでダイバーシティを推進し、働き甲斐を高めて企業としてのパフォーマンス向上につなげていく。安全・安心な労働環境の整備やIT基盤の刷新により生産性を高める。


2019年12月期 有価証券報告書(提出日:2020年3月26日)