Pinterest, Inc. 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 304億704万7000 ドル
銘柄コード PINS(NYSE)

事業内容とビジネスモデル

沿革・企業概要

Pinterest, Inc.(ピンタレスト)は、米国カリフォルニア州サンフランシスコに本拠を置く、ソーシャル写真共有プラットフォーム『Pinterest』を提供する企業。

2010年3月に設立され、2019年4月にニューヨーク証券取引所へ上場した。ユーザーは、自分の生活に役立つアイデアやインスピレーションを発見するために『Pinterest』を利用している。

Pinterestの目標は、購入すべき商品、レシピの材料、プロジェクトを完成させるための指示書など、あらゆる「ピン」がユーザーに役に立つ情報源にリンクすることである。

製品・サービス

ソーシャル写真共有プラットフォーム『Pinterest』では、ユーザーがWebのどこかで画像やビデオを見つけて保存したい場合、ブラウザの拡張機能や保存ボタンを使って、その画像やビデオを含む「ピン」を作成する。また、自分が作ったレシピや撮影した風景など、自分のオリジナルの作品を「ピン」として作成することもできる。Pinterestはユーザーの個人的な好みや興味に基づいて、「ピンナー」に視覚的なオススメを表示する。

企業もまた、Pinterestのプラットフォーム上でオーガニックコンテンツと有料広告の両方の形で「ピン」を作成している。Pinterestには、「標準ピン」の他、ECサイトへのリンクなどを表示して商品を購入できる「商品ピン」、ファッションやインテリアなどのキュレーションの「コレクション」、料理・美容・DIYなどのハウツーコンテンツの短いビデオの「ビデオピン」などがあり、今後より多くの種類の「ピン」と機能が追加されていく予定である。

ピンナーがピンを保存して、トピックに関するコレクションに整理する場所を「ボード」という。ユーザーが保存した新しいピンはすべて、特定のボードに保存する必要があり、特定のコンテキスト(「寝室の敷物のアイデア」、「電動自転車」、「健康的な子供用スナック」など)に関連付けられている。

Pinterestを開くと、ホーム画面が表示される。ここでは、最近の活動の一部を基に、自分の興味に関連した「ピン」を見つけることができる。また、フォローしているユーザーや「ボード」の「ピン」も表示される。すべてのホーム画面は、そのユーザーの好みや興味を反映するようにパーソナライズされている。

ユーザーの特徴

Pinterestの月間アクティブユーザー数は2019年に3億人を超え、そのうちの3分の2は女性である。また、Pinterestの総オーディエンスには、米国のインターネットユーザーの47%が含まれ、家庭用の商品やサービスを購入する際の主な意思決定者である母親の8割と、18~34歳の米国のミレニアル世代の半数以上が含まれている。

Pinterestで、家やスタイル、旅行のインスピレーションを得ているオーディエンスは、購入する商品やサービスを積極的に探していることを意味する。このため、ブランド、小売店、クライアントによる商業的なコンテンツがPinterestの中心となっている。Pinterestは、「ピンナー」とクライアントの間の連携の価値を十分に活用できる広告プラットフォームを構築することが、長期的に競争上の優位性になると考えている。

ビジネスモデル

Pinterestの主な収益源は広告事業だ。ホーム画面と検索結果ページに広告が表示される。ユーザーは、ホーム画面や検索結果をスクロールしながら、インスピレーションやアイデアを探しているときに広告を見る。

Pinterestでは、「ブランド広告」と「パフォーマンス広告」の両方を提供している。ブランド広告収益は、クライアントがインプレッションや動画視聴などの「ブランド」目標を中心に広告キャンペーンを最適化した場合に請求される。パフォーマンス広告収益は、クライアントがクリックやコンバージョンイベントなどの「パフォーマンス」目標を中心に広告キャンペーンを最適化した場合に請求される。2019年は収益の約3分の2をパフォーマンス広告が占めている。

Pinterestのすべてのクライアントは、オークションベースのシステムで広告を購入している。このオークションによって、クライアントのビジネス成果を最適化しながら、「ピンナー」に適切なタイミングで広告を配信することが可能となる。クライアントは、ターゲティングの関連性やクリエイティブなど目的に応じて、インプレッション、ビデオビュー、クリック数、チェックアウト等のコンバージョンイベントなど、4つの異なるタイプのユーザーイベントを中心にキャンペーンを最適化する。

広告ターゲティングは、商品やサービスを探したり、ショッピングをするためにPinterestを訪れる何百万人もの消費者にリーチするのに役立つ。クライアントは、特定の人口統計、デバイスの種類、オーディエンス、興味やキーワード、ユーザーの美的嗜好やスタイルに基づいて広告をターゲティングすることができる。広告を「ピンナー」の検索画面、ホーム画面、その両方に表示するかどうかを選択することもできる。

Pinterestの効果測定ソリューションは、クライアントがさまざまな目的に合わせてPinterestのプラットフォームへの投資の価値を認識できるように調整されている。クライアントは、キャンペーンの効果を測定するための多数のツールを使用して、認知、検討、コンバージョンの目標を達成することができる。

経営戦略

何十億もの人間が作成したアイデアから、Pinterestは、これまでに収集された中で最大級の画像を豊富に含むデータセットを保持している。これにより、トレンドを分析し、意図を理解し、消費者の行動を予測することが可能になる。今後は、きめ細かな画像認識、オブジェクト間の視覚的検索、大規模な視覚的検索インフラなど、新たな技術的課題に挑戦していく。

Pinterestは、パーソナライズおよびキュレーションされたプラットフォームである。2019年12月31日時点、「ピンナー」は50億の「ボード」に渡って、2,400億の「ピン」を保存している。このデータの集合体は「テイストグラフ」と呼ばれ、機械学習とコンピュータビジョンを利用して、データからパターンを見つけるのに役立っている。

「テイストグラフ」は、「ピンナー」がどのようにアイデアを整理しているのかを教えてくれるので、どのようなコンテンツが参考になり、関連性があるのかを予測しやすくなる。Pinterestを利用するユーザーが増えれば増えるほど、「テイストグラフ」はより豊かになり、Pinterestプラットフォームはよりパーソナライズされた魅力的なものになる。最終的には「テイストグラフ」を活用して、広告クリエイティブを「ピンナー」の個人的な好みや興味にマッチさせることを計画している。


参照 10-K(提出日:2020年2月6日)