大和ハウス工業 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 2兆5283億7400万 円
銘柄コード 1925(市場第一部(内国株))

大和ハウス工業株式会社は、大阪市北区に本社をおく企業。1955年に創業者である石橋家の出身が奈良であることから、奈良の「大和」にちなんで設立された。1959年にはプレハブ住宅の原点と言われる「ミゼットハウス」を提供。現在の主な事業は住宅事業、賃貸住宅事業、流通店舗事業、法人向けの建築事業、マンション事業、太陽光発電システム・メガソーラーなどの環境エネルギー事業など。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

大和ハウス工業株式会社は、大阪市北区に本社をおく企業。1955年に創業者である石橋家の出身が奈良であることから、奈良の「大和」にちなんで設立された。1959年にはプレハブ住宅の原点と言われる「ミゼットハウス」を提供。1961年10月には東京証券取引所(現第一部)市場に株式上場を果たす。1983年5月、中華人民共和国上海市において外国人宿泊用施設を建設し、以後、中国事業を本格化させる。2007年には「21世紀は風・太陽・水」の事業が必要と考え、風力発電事業に参入する。

現在の主な事業は住宅事業、賃貸住宅事業、流通店舗事業、法人向けの建築事業、マンション事業、太陽光発電システム・メガソーラーなどの環境エネルギー事業など。

事業の内容

大和ハウス工業グループは、「戸建住宅」「賃貸住宅」「マンション」「住宅ストック」「商業施設」「事業施設及びその他」の7事業を主として行っている。

戸建住宅事業

「戸建住宅事業」においては、戸建住宅の注文請負・分譲を行っている。工業化建築のパイオニアとして先進的な技術を進化させながら、「住」=「建築」という人の営みに欠かせない社会インフラを提供する役割を担う。安全・安心かつ快適で豊かな生活へのニーズを応える多彩な商品ラインアップで請負住宅と分譲住宅を提供している。

賃貸住宅事業

賃貸住宅事業においては、賃貸住宅の開発・建築、管理・運営及び仲介を行っている。入居者の目線に立った良質な住まいの提供と、土地オーナーに向けては土地診断から設計、建築、引き渡し後まで一貫したサポートにより長期で安定的な賃貸住宅経営を提供し、多様化する賃貸住宅へのニーズに応えている。

マンション事業

マンション事業においては、マンションの開発・分譲・管理を行っている。快適で安全・安心な暮らしの実現と資産価値の維持を目指し、全国で開発・分譲・管理事業を展開。グループ力を活かした複合開発や、都市再生のまちづくり、アクティブシニア向けの開発など、地域特性に応じた付加価値マンションを提供している。

住宅ストック事業

住宅ストック事業においては、増改築の請負・不動産の買取再販及び売買仲介等を行っている。良質な既存住宅の流通の活性化に向け、建物の価値を保つリフォームと住み替えサポートの売買仲介・買取再販・リノベーション事業を展開。法人向けリフォーム・メンテナンスの提案も開始し、業容拡大を図っている。

商業施設事業

商業施設事業においては、商業施設の開発・建築、管理・運営を行っている。土地オーナーとテナント企業のニーズを結び付け、店舗建設をプロデュース。豊富な土地情報と詳細な市場調査によりエリア特性を把握し、人々が必要とする店舗建設により、人の流れを活性化させることで、まちの活性化を図っている。

事業施設事業

事業施設事業においては、物流・製造施設、医療介護施設等の開発・建設及び仮設建物の建築・管理・運営を行っている。多彩なスキームで法人顧客のニーズに応じた施設建設をプロデュース。Eコマースの拡大を背景に物流施設開発の積極展開や、医療介護福祉高齢者施設・食品施設、事務所・工場なども提供している。

その他事業

その他事業においては、建設支援事業、健康余暇事業、エネルギー事業及びその他の事業を行っている。エネルギーの総合提案から、ホームセンター・物流サービス・インテリア事業などの建設支援、ホテル・フィットネスの健康余暇などの幅広い分野で、暮らしに関わる事業を通じて、価値を提供している。

成長戦略

守りながら攻めることで組織を強くする

大和ハウス工業は2019年11月にガバナンスの強化策を公表したが、基本的な考えは「ガバナンスの強化はこれからの成長を実現する上で不可欠な基盤をなすものである」ということだ。

2020年6月現在、各事業の規模やグループ会社の数が拡大する中で、事業の成長に経営体制の整備が追いついていないという現状を謙虚に反省し、「攻めと守りのバランス経営」に立ち戻ることが重要と考えている。「守ることが成長につながる」という考え方を全役職員が共有し、ガバナンスの強化に注力していく。

施設関連の事業開発

売上高の約4割を占めるビジネス領域の商業施設事業及び事業施設事業は堅調に推移している。特に大和ハウス工業グ ループの横軸での連携を活かし、都市の再開発事業を各地で積極的に展開しているが、今後は住宅と商業施設に加えて物流施設もセットにした開発も手がけ、新たな可能性を拡げていきたいと考えている。

不動産開発に引き続き注力する

ストック事業としての不動産開発では、中でも多様な物流ニーズに応えられるマルチテナント型物流施設を全国各地で展開しているが、竣工後1年以内には入居率がほぼ100%となっている。

今後は、請負であるフロー事業に加えて、不動産開発という安定したストック事業の展開がますます重要になるものと考えている。引き続き、ニーズの高いマルチテナント型物流施設への取組にも注力していく。

なお、物流施設の底堅い需要を背景に、大和ハウス工業が開発した物件は順調に売却することができている。

ハウジング領域は再成長に向けた基盤を整備する

コア事業の1つである賃貸住宅事業は、売上高の約1/4を占めているが、昨今の金融機関によるアパートローンの融資規制に伴い、厳しい市場環境が続いている。

請負については、エリア特性に基づいた戦略と、土地オーナーと入居者が魅力を感じて貰えるような新商品の投入などによりてこ入れを図っていく。

管理運営事業については、入居率が97%と極めて高い点が大和ハウス工業の強みだ。大和ハウス工業は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響がある中、入居者・オーナー双方に対して、安心して貰えるよう、賃料支払い猶予措置を取った。今後も請負・賃貸管理の両面から賃貸住宅事業の強化を進めていく。

また、戸建住宅事業については、主力ブランド『xevo(ジーヴォ)』が顧客から高い評価を貰っている。しかし、課題はラインナップのさらなる充実だ。引き続き、新型コロナウイルス感染症拡大が収束した後の人々の働き方、住まい方の変化にいち早く対応できるよう、提案・商品開発に取り組んでいく。

経営環境が悪化したときこそ経営革新を図るチャンス

2020年度の経営環境は、たいへん厳しいものになると考えている。しかしながら、これまで積み上げてきたことを踏まえて、2020年度もなすべきことを着実にやり遂げ、事業を推進していく覚悟だ。

大和ハウス工業は、経営環境が良いときも悪いときも、事業機会ととらえて成長し、企業価値の向上を図っていくことに変わりはない、と考えている。2020年度はまさに経営環境のきわめて悪いときにおける挑戦であり、大和ハウス工業グループとしての真価が問われる一年であると肝に銘じている。

大和ハウスグループのこれからの街づくりはR3(現実+再生可能エネルギー+回復力・復元力)

大和ハウス工業が2020年6月現在、進めている新たな街づくりの展開としては、環境を組み合わせた取組みだ。大和ハウス工業の強みは、多様な事業ポートフォリオを活かした一気通貫での街づくりだ。そして、そこに環境エネルギー事業による付加価値を強みとして、「R3」、すなわちリアリティ(現実)、リニューアブル(再生可能)、レジリエンス(回復力・復 元力)をキーワードとした街づくり「コレカラ・シティ」を企画し、追求していいく。

その代表例としては、20197月に千葉県船橋市にて立ち上げた大型複合開発『船橋グランオアシス』が挙げられる。『船橋グランオアシス』は物件の施工時から竣工後の暮らしに至るまで、再生可能エネルギー由来の電気のみを利用するという日本初の街づくりである。

建物を建てることに加え、街に再生可能エネルギー由来の電力を供給するといった環境エネルギー事業も含め て、大和ハウス工業グループの総合力を結集して取り組んでいく。