FAや半導体テスタなど!利益率の高い電機企業5社にみる稼ぐ力の源泉

デクセリアルズ

本記事では、高い利益率を誇る電機業界の企業5社を、その事業内容や収益の背景とともに紹介します。

今回取り上げる5社を見ていくと、奇しくも最先端の半導体分野やFA(ファクトリーオートメーション)といった領域で、特定の技術やビジネスモデルを武器に高い付加価値を生み出している様子が見えてきます。一方で、その事業アプローチは各社各様です。各社がどのようにして高い収益性を実現しているのか、その概要を見ていきましょう。

FA市場を牽引する「キーエンス」

まず1社目は、FA用センサを手掛けるキーエンス(6861)です。1974年に設立された同社は、「最小の資本と人員で、最大の付加価値をあげる。」という経営理念のもと、FAのリーディングカンパニーとして事業を展開してきました。

主力事業は、センサや測定器といった電子応用機器の製造・販売です。営業担当者が顧客を直接訪問し、潜在ニーズを把握して最適なソリューションを提供する直販体制(ダイレクト・セールス)を基本戦略に据えています。この手法で世界110カ国、約35万社の顧客基盤に製品を提供しており、事業は単一セグメントで構成されている点が特徴です。

このビジネスモデルが、高い収益性を生み出しています。2025年3月期通期の営業利益率は51.9%と極めて高い水準です。同年度の業績は売上高1兆591億円(前期比9.5%増)、営業利益5,498億円(同11.1%増)を記録。特に収益を牽引しているのが海外市場で、直近の2025年度上期における海外売上高比率は65.8%に達しています。

この盤石な収益基盤を背景に、直近の2026年3月期第2四半期(中間期)も、売上高5,453億円(前年同期比5.8%増)、営業利益2,722億円(同3.1%増)と堅調な推移を見せました。

グローバルニッチトップ戦略「レーザーテック」

次に紹介するのは、1960年設立の半導体マスク欠陥検査装置メーカー、レーザーテック(6920)。「世の中にないものをつくり、世の中のためになるものをつくる」という経営理念のもと、最先端の半導体分野で事業を展開。同社は「毎年一つの新製品を開発しよう、それも世界ではじめてのものを」という開発の精神を掲げてきました。

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