おはようございます。 年末が近付き、国内の新規上場企業が急に増えてまいりました。
今回のニュースレターは、三つ全て(有料版は六つの短尺記事のうち五つ)が間もなく上場する企業の紹介です。いわばIPO特集ですね。
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HYUGA PRIMARY CAREが11月15日、東証マザーズへの新規上場を承認された。上場日は12月20日を予定。在宅訪問薬局などを展開し、プライマリーケアのプラットフォーム実現を目指す。
注目する理由: 高齢化社会が急速に進む中、増えているのが在宅患者の割合だ。HYUGA PRIMARY CAREは中長期的な世の中の変化を見据え、中小調剤薬局のネットワークを活かした新たなサービスを生み出す。
2007年に福岡県太宰府市で設立。翌年「きらり薬局」を開局し、個人や施設に向けた訪問調剤サービスを開始した。2015年にはエムスリーと提携、発行済株数の29.9%を握る。
「きらり薬局」として福岡市近郊を中心に西日本で23店、東日本で12店を展開。従来の門前型薬局の機能を一部残しつつ、老人ホーム型介護施設の出店地域で「在宅訪問型」の出店に注力している。
在宅訪問薬局事業は今年度上期、会社全体の売上の89%を占める。そのうち外来調剤収入は40%で、残り60%が在宅訪問によるもの。
店舗あたり平均200人以上の在宅患者に月間400回を超える居宅療養管理指導を行い、緊急時には24時間体制で薬剤師が訪問。サービスを行う在宅患者のうち87%は高齢者施設に入居し、97%は要介護認定者である。
「きらりプライム」として運営ノウハウの提供も行う。加盟店は34都道府県で803店舗(9月末時点)。ケアプランサービスや施設検索サイト「タイサポ」事業も展開、それぞれ急成長している。
JDSCが11月15日、東証マザーズへの新規上場を承認された。上場日は12月20日を予定。2018年の会社設立ながら、売上高はすでに10億円を超える(前年比111%増)。
注目する理由: AI活用が叫ばれて久しいが、そこで必要となるのがデータだ。JDSCは各産業の大手複数社と連携して継続収入を実現。売上を急速に伸ばしている。
創業者の加藤エルテス聡志氏は1980年生まれ。東大卒業後、P&Gやマッキンゼーを経て2013年に前身となる一般社団法人を設立。2018年に(株)日本データサイエンス研究所が設立された。
大手企業との共同研究開発を通じてAI関連のサービスを創出するAIソリューション事業を提供。需要予測、マーケティング最適化、データ基盤構築など7つのサービスを展開している。
大手企業との連携により、非公開のデータにアクセス。単一ではなく複数社にアプローチすることで、データの量や種類も最大化する。一過性の受託開発やコンサルではなく、複数顧客から継続的な収入を得るのが特徴だという。
2021年6月期の実績において、売上高の73%が継続顧客によるもの。継続顧客のうち89%では前年比でのアップセルを果たすなど、顧客満足度が高い状態にあることをアピールする。
大口顧客の売上依存度は高く、駿台グループが30%、DCMが18%、カッシーナ・イクスシーが12%を占める。上場時の発行済み株数は12,811,700株、売出価格は1,620円を予定。想定時価総額は207.5億円となる。
ライフドリンクカンパニーが16日、東証二部への新規上場を承認された。ミネラルウォーターや茶系飲料、炭酸飲料の販売を手がけ、年間売上は227億円を超える。
注目する理由: 飲料市場で垂直統合型の事業モデルを構築、少品種大量生産と徹底した内製化で一本あたりコストの極小化を進める。今後はEC等の新たな販売チャネル開拓も目論む。
ルーツは1950年。1972年より法人化し、2000年代には多角化。せんべいやチョコレート製造にも進出した。2015年、サンライズ・キャピタルからの出資を機にドリンク事業への集中を進めた。
今では少品種大量生産を戦略の一つとしており、自社工場で生産する製品は水飲料と茶系飲料(緑茶・烏龍茶)、炭酸飲料のみ。容量も2パターンずつに絞っている。
もう一つの戦略が、徹底した内製化だ。レジンや茶葉といった原材料の調達から、ペットボトル成形や茶葉の焙煎といった中間工程、充填・包装といった製品化工程、販売までを網羅する。
岩手県から宮崎県まで日本全国に飲料工場を展開し、天災発生などによるリスクも低減。消費地への物流コストも抑える(水は重いので、極めて重要なポイント)。
上期売上の19.3%はイオントップバリュ向け。EC専用の主力商品として強炭酸水「ZAO SODA」とミネラルウォーター「彩水」を販売、D2Cモデルによる定期購買サービスへの展開も目論む。
株式の想定発行価格は1,510円、上場時発行済株数は12,550,500株。想定時価総額は約190億円となる。
Strainer
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