創業三年のAIベンチャー、マザーズ上場へ
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JDSCが11月15日、東証マザーズへの新規上場を承認された。上場日は12月20日を予定。2018年の会社設立ながら、売上高はすでに10億円を超える(前年比111%増)。
注目する理由: AI活用が叫ばれて久しいが、そこで必要となるのがデータだ。JDSCは各産業の大手複数社と連携して継続収入を実現。売上を急速に伸ばしている。
創業者の加藤エルテス聡志氏は1980年生まれ。東大卒業後、P&Gやマッキンゼーを経て2013年に前身となる一般社団法人を設立。2018年に(株)日本データサイエンス研究所が設立された。
大手企業との共同研究開発を通じてAI関連のサービスを創出するAIソリューション事業を提供。需要予測、マーケティング最適化、データ基盤構築など7つのサービスを展開している。
大手企業との連携により、非公開のデータにアクセス。単一ではなく複数社にアプローチすることで、データの量や種類も最大化する。一過性の受託開発やコンサルではなく、複数顧客から継続的な収入を得るのが特徴だという。
2021年6月期の実績において、売上高の73%が継続顧客によるもの。継続顧客のうち89%では前年比でのアップセルを果たすなど、顧客満足度が高い状態にあることをアピールする。
大口顧客の売上依存度は高く、駿台グループが30%、DCMが18%、カッシーナ・イクスシーが12%を占める。上場時の発行済み株数は12,811,700株、売出価格は1,620円を予定。想定時価総額は207.5億円となる。