2021年11月16日 17:28
エムスリーが出資する在宅訪問薬局チェーン
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HYUGA PRIMARY CAREが11月15日、東証マザーズへの新規上場を承認された。上場日は12月20日を予定。在宅訪問薬局などを展開し、プライマリーケアのプラットフォーム実現を目指す。

注目する理由: 高齢化社会が急速に進む中、増えているのが在宅患者の割合だ。HYUGA PRIMARY CAREは中長期的な世の中の変化を見据え、中小調剤薬局のネットワークを活かした新たなサービスを生み出す。

2007年に福岡県太宰府市で設立。翌年「きらり薬局」を開局し、個人や施設に向けた訪問調剤サービスを開始した。2015年にはエムスリーと提携、発行済株数の29.9%を握る。

「きらり薬局」として福岡市近郊を中心に西日本で23店、東日本で12店を展開。従来の門前型薬局の機能を一部残しつつ、老人ホーム型介護施設の出店地域で「在宅訪問型」の出店に注力している。

HYUGA PRIMARY CARE 業績

在宅訪問薬局事業は今年度上期、会社全体の売上の89%を占める。そのうち外来調剤収入は40%で、残り60%が在宅訪問によるもの。

店舗あたり平均200人以上の在宅患者に月間400回を超える居宅療養管理指導を行い、緊急時には24時間体制で薬剤師が訪問。サービスを行う在宅患者のうち87%は高齢者施設に入居し、97%は要介護認定者である。

「きらりプライム」として運営ノウハウの提供も行う。加盟店は34都道府県で803店舗(9月末時点)。ケアプランサービスや施設検索サイト「タイサポ」事業も展開、それぞれ急成長している。