決算説明会に並んだ名前は、ドレイク、クロエ・カーダシアン、ミーガン・ジー・スタリオン——音楽の授賞式ではありません。米美容小売大手Ulta Beautyが8月27日に発表した2026年5〜7月期決算は、売上高が前年比8.9%増の30億ドルと好調で、通期見通しも引き上げられました。ただ、説明会の主役は数字よりも固有名詞でした。 なぜ香水の新作発表がラッパーの仕事になり、韓国コスメの棚に中国No.1ブランドが加わり、美容専門店がAmazonのセールに合わせて販促を打つのか。決算から見えてきたのは、美容市場の競争のルールそのものの変化です。 香水の新作はラッパーが出す 今四半期も最も成長したカテゴリーは香水で、既存店売上高は10%台後半の伸びを続けました。牽引したのは、ドレイクの「Cloudar」、クロエ・カーダシアンの「XO BLUE」、ミーガン・ジー・スタリオンの「Hot Girl Summer」といったセレブリティ発の新作群です。香水はいま調香師の工房ではなく、音楽やセレブの文化圏から生まれ、美容小売の成長を支える主役になっています。
米国最大手の化粧品小売チェーンであるアルタビューティは、2024年に初めて市場シェアを落とす局面に直面し、成長鈍化への対応を迫られている。株価も2024年3月に過去最高値を付けた後下落に転じ、直近ではピークから3割以上低い水準で推移している。 こうした状況下で2025年に向けた新戦略「Ulta Beauty Unleashed」が打ち出され、新CEOのケイシア・スティールマン氏(Kecia Steelman)の下、収益性改善と持続的成長に向けた舵取りが注目されている。本記事では、2024年Q4の決算カンファレンスコールで語られた経営陣の発言を手がかりに、アルタビューティの現在地と今後の方向性について考察する。 CEOが語る成長戦略:2025年のビジョン
2023年11月の米国株式市場はひときわ盛り上がった。S&P500指数は前月末比で8.9%もの上昇。Bloombergが報じたところによれば、1980年以来の実績で二番目に良い結果だったという。 どんな時もそうだが、追い風は全ての銘柄に等しく訪れるわけではない。12月6日時点のデータにはなるが、S&P500企業のうち特にパフォーマンスが良かったものは以下の20社だ。 このうち個人的に気になったのが、アルタビューティ(ULTA)という美容小売チェーン。同社の株価は今年4月から10月にかけて32%減と軟調だったが、この一か月で大部分を取り戻した。
今回は、アメリカ最大の美容用品の専門小売チェーン「Ulta Beauty」について取り上げます。