「本当に良いものは、大量には作れない」。多くの人が当たり前としてきたこの感覚に、ある高級家具ブランドが挑もうとしています。アメリカでソファやテーブルを手がけるRHが発表した2026年2〜4月期決算は、売上が8.0億ドルとなり、通期見通しも上方修正しました。今回、数字以上に大きいのは、RHが掲げた一つの宣言です。 RHのゲイリー・フリードマン会長兼CEOは、業界が長く抱えてきた分断を指摘します。「趣味の良さを持つが規模を持たない者と、規模を持つが趣味の良さを持たない者がいる」。世界の高級インテリア市場は半世紀、この線引きを当然としてきました。RHは今、その境界そのものを消そうとしています。 RH Estates その役割を担うのが、今年から各店舗へ広げる新ブランド「RH Estates(エステーツ)」です。これまで一部の人しか手にできなかった最高級の家具を、広く一般の消費者へ届ける試みです。フリードマンCEOによれば、価格はむしろ上がります。それでも、かつてない価値があるといいます。
RHは2025年度第4四半期決算を発表しました。売上高は前年比3.7%増の8億4,262万ドル、調整後EPSは1.53ドルと市場予想を下回っています。通期では売上高が前年比8%増、調整後EBITDAは5億9,700万ドル(売上高比17.3%)に拡大しました。フリーキャッシュフローは前年のマイナス2億1,400万ドルから2億5,200万ドルへ大幅に改善しています。 ゲイリー・フリードマンCEOは「投資のピークと経済の底が重なっている」と述べました。同社は北米最大級の高級家具ブランドで、レストラン併設の大型ギャラリーを展開しています。この春、伝統市場に特化した新ブランド「RH Estates」を投入し、成長加速を図ります。 「RH Estates」、伝統市場の空白を突く大型参入
「我々の株価は上場来、AppleやAmazon、Googleなどと比べてもアウトパフォームしてきた」。そう語るのは、米家具大手「RH」のゲイリー・フリードマンCEOだ。