さくらインターネット 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 294億1900万 円
銘柄コード 3778(市場第一部(内国株))

さくらインターネット株式会社は大阪市に本社をおく企業。1996年に設立され、共用レンタルサーバサービス (さくらウェブ)、翌年専用サーバサービスを開始。2005年東証マザーズに上場。2015年東証一部に市場変更。現在は東京・北海道石狩・大阪堂島に自社のデータセンターを運営している。データセンター事業は顧客のサーバーを預かって代わりに運用するハウジング形式と、さくらインターネットが所有するサーバーリソースを提供するホスティング形式を展開。

事業内容

さくらインターネットグループ(さくらインターネット株式会社及びその関係会社)は、さくらインターネット株式会社、連結子会社6社(ゲヒルン株式会社、櫻花移動電信有限公司、アイティーエム株式会社、ビットスター株式会社、プラナスソリューションズ株式会社、IzumoBASE株式会社)、関連会社3社(株式会社S2i、有限責任事業組合福岡市スタートアップ支援施設運営委員会、BBSakuraNetworks株式会社)、その他の関係会社1社(双日株式会社)の計11社で構成されている。

グループで、データセンターの運営とインターネットのバックボーンを構築し、それらを基にしたインターネットインフラサービスを提供する事業を行っている。

さくらインターネットグループが提供するサービスは、具体的には以下の5つである。

1つ目は、「ハウジングサービス」である。さくらインターネットグループが運営するデータセンター内に、顧客所有の通信機器類を自由に設置できるスペースと、インターネット接続に必要な回線や電源などを貸与するサービスだ。

2つ目は、「専用サーバサービス」。さくらインターネットグループが所有する物理サーバを、専用で利用できるサービス(「さくらの専用サーバ」など)である。独自にサーバの設定が可能であることや、ソフトウエアのインストールに制約が無いことなど、レンタルサーバサービスと比べて自由度が高い、という特徴を持っている。

3つ目は、「レンタルサーバサービス」である。さくらインターネットグループが所有する物理サーバを、複数の顧客が共同で利用するサービス(「さくらのレンタルサーバ」など)と、専用で利用できるサービス(「さくらのマネージドサーバ」)である。

サーバの設定やソフトウエアのインストールに一定の制約があるが、専門知識を要するサーバのメンテナンスなどは、さくらインターネットグループが代行する。そのため、顧客の作業負担が大幅に軽減される。

4つ目は、「VPS・クラウドサービス」だ。仮想化技術により、物理サーバ上に複数の仮想サーバを構築し、そのひとつひとつを専用サーバのように利用できるサービスである。

基本的に仮想サーバ1台ごとの単体契約となるサービス(「さくらのVPS」など)と、契約の中で複数台サーバのお申し込みとそのネットワーク設定を可能とし、日割や時間割での課金が可能なサービス(「さくらのクラウド」など)が存在する。物理サーバよりも自由度が高く、優れたコストパフォーマンスを誇る。

5つ目は、「その他サービス」である。前述の主たる業務に付帯するサービスを行う。

経営方針

さくらインターネットは、「私たちは“インターネット”で熱量を持って挑戦する全ての人の『やりたいこと』を『できる』に変える」を会社の理念としている。

デジタルトランスフォーメーション時代において、顧客の成功を支援するクラウドサービスの提供を通じて、顧客満足度を向上させること(カスタマーサクセス)を事業上では重視する。

また、カスタマーサクセスの実現を目指しながら、さくらインターネットグループのシナジーを発揮することで、全てのステークホルダーとともに成長していくことを目指す。そのための努力が、企業価値の増大につながるものと考えている。

経営環境

さくらインターネットグループが属するインターネットインフラ市場では、デジタルトランスフォーメーションが進む中、実に多くの企業が第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティー、ビッグデータ、ソーシャル技術)を利用するようになり、企業ITインフラのクラウドへの移行加速やデータ量の増加が予想されている。そのため、さくらインターネットグループの市場は今後も拡大が継続すると見込んでいる。

その中で、さくらインターネットグループでは、データ蓄積、データ処理、データ転送及びそれに関連した付帯サービス等のインターネットインフラサービスを、幅広いサービスラインナップで提供している。

また、グループ会社において、システムインテグレーション、サーバ・ネットワークの監視運用保守等の付加価値を提供している。

さくらインターネットは、顧客のニーズや成長フェーズの変化に対応できる幅広いサービスラインナップを、競争優位性として認識している。また、開発・保守・運用・お客様サポート・システムインテグレーション等をグループ内において一気通貫で行う垂直統合型のビジネスモデルによる、迅速かつ柔軟なサービス提供力も魅力のひとつだ。

さらに、インターネット黎明期からの事業継続による40万件を超える顧客に支えられた安定的な収益基盤や、多様な働き方を尊重する取り組みを継続してきたことによる人材獲得力も兼ね備えている。

対処すべき課題

さくらインターネットは、成長市場であるインターネットインフラ市場において、グループ事業の重要な構成要素である「サービス」、「ITインフラ」、「テクノロジー」、「セールスの強化」を、対処すべき課題としている。

「サービス」では、優れた信頼性と高いコストパフォーマンスの両立を実現させる。また、顧客の様々な事業ステージやIT戦略を支援するサービスラインナップの構築、複数のサービスをシームレスに一元管理できる環境の提供を目指していく。

「ITインフラ」では、国内有数規模のデータセンター事業者であるスケールメリットを、大いに活用していく。各地域の特性を活かしたデータセンター運営とサービス供給体制の構築、さらには、一気通貫のオペレーション体制による柔軟性と拡張性の強化を目指す。

「テクノロジー」では、先進的なネットワーク技術の研究開発を進める。また、データセンターの省エネルギー化も推進する。さらに、長年のデータセンター運営とホスティングサービスの提供で培ったノウハウをシステム化していく。

「セールス」では、さくらブランド及びグループ会社との連携を活かし、顧客の支援を通じた中長期的なリレーションシップの構築を目指す。加えて、パートナーシップの強化やスタートアップ支援による事業機会と顧客の拡大を図る。また、エンタープライズや大口顧客の個別ニーズに沿ったソリューションサービスを提供していく方針だ。