ワークマン 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 6097億5900万 円
銘柄コード 7564(JASDAQ(スタンダード・内国株))

株式会社ワークマンは東京上野と群馬県高崎市に本部をおくアパレル企業。1980年に株式会社いせやの一部門として群馬県伊勢崎市に「職人の店 ワークマン」1号店をオープンしたのが始まり。1982年に分離独立し、1988年には100店舗を達成。ワーキングウェア(作業着)、安全靴、レインスーツの専門チェーンとして「働く人に、便利さ」を届けることがミッション。物販チェーンを有するベイシアグループの中核企業。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

株式会社ワークマンは東京上野と群馬県高崎市に本部を置く大手アパレルチェーン企業。1980年、株式会社いせやの一部門として群馬県伊勢崎市に『職人の店 ワークマン』1号店をオープンしたのが始まり。1982年に分離独立し、1988年には100店舗を達成。1997年9月、日本証券業協会店頭市場(現・JASDAQ市場)で株式を公開した。2000年には全国500店舗、2018年に1,000店舗を突破した。同年9月、カジュアルな新業態『WORKMAN Plus(ワークマンプラス)』を初出店。

ワークマンは、ワーキングウェア(作業着)、安全靴、レインスーツの専門チェーンとして「働く人に、便利さ」を届けることをミッションとして掲げる。

物販チェーンを有するベイシアグループの中核企業。

事業内容

株式会社ワークマンは、フランチャイズシステムにより作業服と作業関連用品の小売事業を運営している。直営店においても、ワーキングウェア、ファミリー衣料、履物、作業用品などを販売している。 主な取り扱い商品は、6部門に分けられる。

肌着やタオルなどの「ファミリー衣料」、Tシャツやスポールウェアなどの「カジュアルウェア」、作業ジャンパーやつなぎ服などの「ワーキングウェア」、安全靴や長靴などの「履物」、軍手やレインウェアなどの「作業用品」、医療用白衣やオフィスユニフォームなどの「その他」となっている。

なおワークマンは、株式会社ベイシアや株式会社カインズなど合計39社が形成する「ベイシアグループ」に所属している。

「ベイシアグループ」の事業は、ショッピングセンター(S. C. )、ホームセンター(H. C. )を核とした小売事業を主力事業とし、サービス事業、デベロッパー事業などの拡充をし、事業の多角化を図っている。

ワークマンは「ベイシアグループ」の中核企業として、小売事業部門の専門店事業部門に属している。

ビジネスモデル

ワークマンは、フランチャイズ・ストア(加盟店A契約店)に対する情報とノウハウの供与と資金面の応援などを行い、「加盟店からの収入」(ワークマン・チャージ収入)を得ている。さらに、本部による直営店売上高(加盟店B契約店舗、トレーニング・ストアおよびショッピングセンター)、加盟店向け商品供給売上高を加えた金額を「営業総収入」として開示している。

なお、直営店売上高に含まれる「その他」は、主に直販部(外商専門の部署)による法人向けおよびオンラインストアによるもの。

フランチャイズ契約(加盟店A契約)の要旨

ワークマンは、加盟者とフランチャイズ契約(加盟店A契約)を締結し販売の提携を行っている。

ワークマンと加盟者の間で取り結ぶ契約

契約の名称:
加盟店A契約(タイプI:加盟店契約、タイプII オーナー兼加盟店契約)

契約の本旨:
ワークマンの許諾によるワーキングウエアショップ経営のためのフランチャイズ契約関係を形成すること。

店舗の構造等に関する義務

店舗の構造、内外装、デザイン、配色等については、ワークマンの指定に従うことを必要とする。

加盟に際し徴収する加盟金、保証金、その他金銭に関する事項(総額:350万円、加盟金、開店手数料、研修費は消費税等別途負担)

加盟金:75万円
(加盟者がワークマン店として加盟する証拠金)

開店手数料:100万円
(開店に必要な什器・備品等の企画・調達費用。開店時の宣伝企画、手配、開店準備及び開店時要員の派遣等の費用)

研修費:25万円
(開店前の研修・指導教育等の費用)

保証金:100万円
(フランチャイズ契約を維持・継続していくための預託)

開店時出資金:50万円
(開店当初の販売する商品、在庫品、消耗備品、用度品、消耗品の代金の一部として加盟者が自己資本として、自ら調達する最低限度の金額)

加盟店は上記金額をワークマンに払い込み、それ以外の分はワークマンが調達し加盟者に融資する。

加盟者から定期的に徴収する金額に関する事項

徴収する金額、または算定の方法:
ワークマンは、会計期間(毎月初日から末日までの1ヶ月間)ごとに徴収する金額、又は算定の方法は契約タイプに応じて設定している。

加盟店A契約(タイプI 加盟店契約)…月間売上総利益の一定料率

加盟店A契約(タイプII オーナー兼加盟店契約)…月間売上総利益の一定料率(店舗面積100坪タイプor店舗面積100坪未満タイプ)

徴収する金額の性質:
フランチャイズ契約(加盟店A契約)の対価として商標権利使用の許諾、ワークマンが実施する協力、サービス、援助、及び特定の費用負担等の実費を含む。

徴収の時期・方法:
毎日加盟者の経営する店舗(加盟店)の売上金(消費税を含む)をワークマンの預金口座に入金し、ワークマンの他の立替金等とともに貸借関係の計算を通じ、毎月初日から末日までの1ヶ月間の各会計期間ごとにその末日に相殺する。

加盟店に対する商品の販売条件

開業時の在庫品の代金のワークマンへの支払は、「開店時出資金」の一部を持って充当決済する。開業後の買取商品代金等は、ワークマンの口座に入金される売上高から、貸借関係の計算を通じ充当決済する。

経営指導に関する事項

加盟に際しての研修、又は講習会開催の有無:
加盟者は、店舗オープンにあたってワークマンの定める研修課程を修了する必要がある。

研修の内容:

「教室内研修」(ワークマンの経営理念、ワークマンの商売戦術11ヶ条の理解、当社の実施するフランチャイズ・システムの理解、商売心得、接客法、商品管理、仕入の事務処理、帳票書類の作成方法、レジ操作方法等)

実習店における「実務研修」

加盟者に対する継続的な経営指導の方法:

  • 担当者を派遣して、店舗・商品・販売・営業活動の状況を観察させ助言・指導する。
  • 信用ある取引先、仕入品及び当社が独自に開発した商品を推薦する。
  • もっとも効果的な標準的販売価格について助言する。
  • 各加盟店の知名度の向上、及び販売商品のマスメディアによる広告・宣伝等の販売促進を行う。
  • 販売促進に関する資料の提供、および助言をする。
  • 加盟者の商品知識向上等のため研修会を必要に応じて実施する。
  • 変化する消費者ニーズに合った商品把握とフォローをする。
  • ワークマンのシステムを活用できる各種仕入援助を行う。
  • 毎月の経営計数管理のための資料を作成提供する。
  • 実地棚卸の実施と、その結果による商品管理の改善の助言をする。

使用させる商標・商号その他の表示

当該加盟店におけるワークショップの経営について『ワークマン』の商標、サービスマーク、デザイン、意匠、看板、及びラベル、袋、包装紙、その他の営業シンボル、著作物、書式の使用をすることを許諾する。

ワークマンの商標、その他のシンボルは、ワークマンの指定する方法範囲においてのみ使用することになっている。また、ワークマンの商号の使用は、主体の混同を生じ責任がまぎらわしくなるので、いかなる場合においても使用を認めない。

契約の時期、再契約及び契約解除に関する事項

契約期間:
加盟店A契約(タイプI 加盟店契約)…加盟店として営業店舗の開店から満6年間(ただし、店舗によって異なる場合がある)。

加盟店A契約(タイプII オーナー兼加盟店契約)…加盟店として営業店舗の開店から満12年間。

再契約の条件及び手続き:
期間満了に際して、ワークマンと加盟者が協議し合意の上再契約できる。なお、再契約時には、別途定めるフランチャイズ契約再契約料が必要となる。

契約の解除の要件及び手続き:
死亡、解散、法律行為能力の喪失、店舗の滅失等、それ自体で経営が不可能のときは、当然契約は終了する。

ワークマンまたは加盟者の極度の信用低下により経営の維持が困難と認められる相当な事態が生じたとき及び加盟者の基本的な契約の破壊行為やワークマンまたは加盟者の契約事項に対する重大な違反、及び重大な不信行為があったとき並びに、経営放棄等、もはや経営の継続が許されない場合は、催告なしに解除する。

ワークマンまたは加盟者の文書による同意を得ることによって、いつでも契約を終了することができる。また、同意を得られない場合でも、契約後3ヶ年以上経過し、やむを得ない特別な事由のあるときは契約を中途で解約できる。

経営方針

ワークマンは、「For the Customers」を経営理念としており、常に顧客の立場に立って日々の暮らしに密着した安心と信頼を提供し、顧客の生活文化の向上に役立つとともに、より高品質の商品とサービスの提供に努めている。また、「共存共栄」の精神で、顧客の満足を第一に、加盟店と取引先の発展、そして地域社会への貢献に努めることがワークマンの発展につながるものと確信している。

企業理念

Mission(存在意義):
機能と価格に新基準を実現し、生活者の可処分所得を増やします。

Vision(めざす姿):
世の中を驚かせる高機能製品を「CostLeadership」を取って開発いたします。

Value(価値観、行動指針):
標準化、高機能・低価格、データ経営を柱に全てのステークホルダーとの長期的な優良関係を目指します。

経営戦略

ワークマンは「機能と価格に新基準」を実現するため、客層拡大とデータ経営を軸に持続的成長を目指している。

経営戦略として、5つをあげている。

店舗展開

ワークマン独自の出店基準で候補地を選定し、ベスト立地にローコストの出店を実施。各地域でドミナントエリアの構築に取り組んでいる。

客層拡大を目的としたワークマンプラスの出店を強化し、あわせて既存店舗をワークマンプラスへ改装転換し、一般の顧客にも入りやすく、親しんでもらえる店舗づくりに取り組み、新規顧客の獲得を目指す。

商品政策

「より良いものをより安く」をモットーに、素材・機能・価格の3つのテーマを追求したPB商品の拡大と売り切る体制づくりに取り組み、「エブリデー・ロー・プライス」戦略をさらに推し進めていく方針だ。 また、機能やデザイン性にこだわったスタイリッシュな商品開発にも取り組み、同じ製品が働く方と一般消費者の送付尾に価値を創出し、新しい客層の拡大と買い上げ点数の増加によって個店売上の向上を図る。

販売政策

販売分析データの活用で、需要予測による綿密な品揃えと、地域特性にあわせた売り場づくりを展開するとともに、アンバサダーマーケティングを推進。使用者目線で共同製品開発と各メディアでの情報発信力の強化で客層拡大に取り組む。

加盟店支援策

商品の検品、品出し、発注などの作業軽減や効率化を図るシステム構築を行い、販売業務に専念できる環境づくりの整備と基本4原則(フレンドリーサービス、クリンリネス、商品マッサージ、こまめな発注)の徹底指導と法人営業支援体制の強化で、加盟店の継続的な成長をバックアップしていく。

物流政策

需要予測に基づいた販売・生産計画に紐付け、適切かつ継続的に物流インフラへの投資を行い、円滑化によるコストの抑制と加盟店への安定供給に取り組む方針だ。

経営環境

経営環境として、ワークマンは「市場環境」「競合環境」「顧客動向」の3つをあげている。

市場環境

まず「市場環境」について、ワークマンが属するワーキングウェア市場は、国内の人口減少や高齢化などに伴う構造的な問題を抱えており、職人人口の減少など、先行きの難しい状況となっている。

また生産面では、中国など海外生産地の人件費高騰、国内物流費の上昇など、仕入れコストの上昇で厳しい経営環境が続く。

ワークマンとしては、客層の拡大を目的として、働く方の過酷な使用環境にも耐える品質と高機能を持つ製品を、安心の低価格で一般消費者の日々の生活の中で提案するワークマンプラスを開店・アウトドアウェア・スポーツウェア市場にも参入している。

競合環境

次に「競合環境」について、ワークマンが参入するワーキングウェア市場とアウトドアウェア・スポーツ市場の2つについて言及している。

ワーキングウェア業界は、店舗販売を酒としたグループと大手企業向けの法人販売を主としたグループに分けられ、ワークマンは店舗販売中心のグループに属している。

店舗販売は、全国に2,000店舗以上の作業服店が展開しており、顧客は馴染みの店舗の使い慣れた製品を好む傾向が強くなっている。

そのため、作業手袋や靴下、作業靴などの消耗品の購入から始まり、利益率の高いワーキングウェアの購入にいたるまで時間がかかる。

また、全国展開している唯一の企業であり、共同他社からベンチマークされる立場にあるため、セームプライスなどで対応されるケースが多い。

その他、ワーキングウェアのECの販売も拡がりを見せており、価格面での競合環境も激化している。

次にアウトドアウェア・スポーツ市場は、普段着に取り入れるアスレジャー需要の高まりや、キャンプなどのアウトドアブームにより市場は拡大しているが、異業種からの参入が相次ぎ、業種・業態の垣根を超えた厳しい競合環境であることを示している。

顧客動向

そして「顧客動向」である。購入支出については、可処分所得の伸び悩みにより、個人消費は弱さが見られ、顧客の消費活動は慎重さが伺えるとしている。

ワークマンは「機能と価格に新基準」を実現し、低価格商品の展開で生活者の可処分所得を増やしていく方針だ。

目標とする経営指標

ワークマンの収益基盤は、フランチャイズ経営を基本としており、加盟店との荒利分配方式による収益を柱とする。したがってワークマンの事業活動の最重要課題は、「加盟店の業績向上」と「フランチャイズ・ストア化の推進」である。ワークマンは、「既存店売上高の伸び率」と「フランチャイズ比率」を重視している。2020年3月期の「既存店売上高」は前年比25.7%増加、「フランチャイズ比率」は前年比8.5ポイント上昇し96.1%となった。


2020年3月期 有価証券報告書(提出日:2020年6月26日)