スマレジ

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時価総額 357億2200万 円
銘柄コード 4431(マザーズ(内国株))

2000年、大阪府岸和田市にて徳田、望月の2名によりウェブサイト制作を行うフリーランス集団として創業。
2011年、タブレット POSシステム「スマレジ」をリリース。2016年には登録店舗数が2.5万店舗を超え、2018年には累計取扱高が1兆円を突破。
2019年2月、東証マザーズに上場。


スマレジのメイン事業は、飲食店や小売店が販売情報の管理・分析を行うためにうクラウド型POSレジ「スマレジ」の提供です。

また、それだけでなく、ユーザーが使用するタブレット、レシートプリンター等のレジ周辺機器等の販売も行なっています。

そのため、売上となるのは大きく2種類で、各クラウドサービスの提供によって月額利用料を受け取る「クラウドサービス月額利用料等」と、ユーザーにレジ周辺機器などの販売を行う「クラウドサービス関連機器販売等」に分けられます。

「スマレジ」を中心に4つのクラウドサービスを展開

スマレジが提供するクラウドサービスは、大きく4つ。

① 「スマレジ」

1つ目が、メイン事業であり社名でもある「スマレジ」サービスです。

アパレルショップ等の小売店や飲食店等を主なユーザーとするクラウド型POSレジで、クラウドを通してサービスを提供しているため、インターネット経由でどこからでもデータにアクセスすることができます。

リアルタイムの売上情報、売上分析、商品情報など、店舗にまつわる情報をいつでも把握することができ、通常販売、値引・割引販売等のレジ機能を搭載した無料の「スタンダードプラン」から、気軽に使い始めることができます。

一店舗のみならスタンダードプランで利用できますが、複数店舗の場合には「プレミアムプラン(月額4,000円/店舗)」以上に加入する必要があります。

さらに、「プレミアムプラス(月額7,000円/店舗)」では顧客管理、ポイント管理、電話サポートなどの追加機能をプラス。飲食店向けには、オーダーエントリーシステムを入れた「フードビジネス(月額10,000円/店舗)」、小売・アパレル向けには度な在庫管理が可能なフル機能「リテールビジネス(月額12,000円/店舗)」プランも展開。

スマレジでは、メインサービスの「スマレジ」に付随して、いくつかのサービスを提供しています。

② 「スマレジ・タイムカード」

スマホやタブレットのカメラを使った簡易認証のついた、クラウド型勤怠管理システムです。

スマホアプリとクラウドの組み合わせによって、低コストで本格的なサービスを実現。タイムカードを打刻し、出勤簿を作成する機能は無料で、シフト作成や給与計算など高度な管理機能を行う箇所のみ有料オプションとなっています。

③ 「スマレジ給与計算」

「スマレジ・タイムカード」での勤怠記録をもとに自動で給与を算出するサービスです。

複雑な賃金体系や各種保険・税金の計算にも柔軟に対応。職場に応じた給与体系を設定するだけで、独自の手当や控除も自由に設定することができます。

④ 「スマレジ・ウェイター」

スマホ・タブレットを用いた飲食店向けオーダーエントリーシステムです。

従来のシステムでは、汎用コンピューター+専用端末という大規模なシステムによってサービスが提供されますが、ここでもスマレジはクラウド+スマホ(orタブレット)という構成を使うことで、低価格を実現しています。

クラウドサーバーを利用することによって、ユーザーはインターネット環境さえあればいつでもどこでもお店の状況をリアルタイムで把握することができ、迅速な経営判断に役立てられます。

さらには、来店客のスマホからそのまま注文できる「セルフオーダー」機能も搭載。

来店客の注文時の煩わしさを改善でき、店舗側はセルフオーダーの仕組みを簡単に取り入れられるという、相互にメリットのある機能です。

店舗内サーバー「ウェイターBOX」を設置すれば、インターネットが断線した場合も、従来通りオーダーをとって営業を行うことが可能。ウェイターBOXに蓄積された注文データは、インターネット接続が回復すれば、自動でクラウドに同期されます。

「スマレジ」関連機器の販売

スマレジ社では、飲食店や小売店で「スマレジ」を利用する際に使用するタブレットやレシートプリンターなど、レジ周辺機器やレシートロール紙等の消耗品の販売も手がけています。

さらには、デバイスの販売だけでなく、初期セットアップやトレーニング、商品データの移行・登録、在庫管理導入サポートなども有償で提供。

レジ周辺機器をはじめとする店舗用品を取り扱うECサイト「STORE STORE」も運営しています。

販売チャネルと顧客ターゲット

スマレジは、加盟店を開拓するために、東京や横浜、名古屋、大阪にて自社のショールームを展開しているほか、ホームページからの申し込みも受け付けています。 さらに、「取次店」「代理店」「販売店」「FC」という4つのパートナー形式を展開。

取次店パートナーは、スマレジへユーザーを紹介し、ユーザーとスマレジが直接契約。代理店パートナーは、ユーザーに提案活動を行い、スマレジとの契約を代行。

販売店パートナーは、クラウドサービスや端末・機器などをユーザーに販売し、FCパートナーは、「スマレジ」ショールームと同等の商談スポットや展示を準備し、ユーザーに販売します。

端末などの販売については、スマレジ加盟店のマイページからオンラインで販売されているほか、ECサイト「STORE STORE」でも販売。

「スマレジ」の主なターゲットとなっているのが、日本全国に77万店舗あると言われる「中規模(2〜39店舗)」チェーンです。

中規模チェーンの多くは、一店舗目が軌道に乗ったことから、複数店舗に拡大している真っ最中。それまで知らなかった課題が数多く噴出し、コストを下げながらも十分な機能が欲しい、というニーズが最も強いのが特徴です。

さらに、スマレジではその下層に位置する多数の小規模(1店舗)事業者も「青田買い」しています。

小規模事業者は日本に124万店舗もあるとされ、小売業(95万店舗)・飲食サービス業(116万店舗)の半分ほどを占めています。一店舗ならスマレジは無料で利用できます。彼らが成長し、二店舗以上を出店するフェーズになって、初めて収益化するというモデルです。

スマレジの強みと将来性

これらのターゲットに対して、スマレジには大きく3つの強みがあるとしています。

1つ目は、もともとウェブ制作会社だったこともあり、オンラインマーケティングに強いこと。中でも、SEOやウェブマーケティングに優位性があるとしており、前述したショールームや販売パートナーなどの体制も充実しています。

2つ目の強みは、ユーザーの満足度の高さです。

現場のニーズをサービスに素早く反映させることで、月次の解約率は0.82%という極めて低い割合となっています。

そして3つ目が、上記に基づいたビジネスモデル上の強み。

解約率の低いサブスクリプション・ビジネスであれば、キャッシュフローについて中期的な予測を立てながら、適切な投資を行うことができます。さらには、既存顧客が成長するに従って放っておいても売上が増えるという、いわゆるSaaSの「Land and Expand」構造ができています。

国内クラウドサービス市場は、2017年から2022年まで年平均22.9%の市場拡大が続くと予想されており、2022年には1兆4655億円に達すると予想されています。

2019年10月の消費増税で軽減税率が始まり、対応POSレジの導入ニーズは拡大します。

レジ買い替えに関する軽減税率対策補助金制度も追い風となっており、簡単に低コストで軽減税率に対応可能できる「スマレジ」には優位性がありそう。

さらに今後は、外部ベンダーによる機能開発を可能とする「スマレジ4.0」をリリース(フェーズ2)。スマレジをプラットフォーム化して公開することで、より幅広いアプリケーションが開発され、スマレジ上に大きな販売データが集まる世界を目指しています。

そして、さらにその先「フェーズ3」では、販売データを活用した新サービスのリリースも予定。世の中のクラウド化・スマート化という追い風を受けて、スマレジがどこまで成長を続けられるのか、非常に楽しみと言えます。

懸念があるとすれば、リクルートの「Airレジ」、アメリカの「Square」をはじめとする競合サービスの存在です。競合とのポジショニングについては、今度改めて調べてみたいところです。