航空会社の商売といえば、座席を埋めて運賃を稼ぐこと。デルタ航空の2026年7〜9月期決算は、その前提から離れつつある姿を映しました。同社はいま、普通席を自ら減らしています。それでも燃料高の年に、利益をほぼ前年並みに保つ見通しです。
決算説明会では、航空券以外の稼ぎ口と、値上げに対する客の反応が語られました。質疑では、マイレージ制度の売却やAIとの距離の取り方にも話が及んでいます。経営陣の答えには、安さで競わないと決めた航空会社の考え方が表れていました。

デルタ航空はもはや、普通席の航空券を売って稼ぐ会社ではありません。7〜9月期の売上高のうち、普通席(同社の呼び名は「メインキャビン」)が占めるのは39%です。残る61%は、上級席、マイレージと提携カード、他社の飛行機の整備、貨物などが稼ぎました。しかも普通席の数は、増やすどころか減らしています。
席を減らすのは意図した戦略です。10〜12月期は全体の座席数の伸びを2%未満に抑え、普通席の数は前年を下回る計画です。ジョー・エスポジト最高商務責任者(CCO)は「我々が市場に供給しているのは上級席であって、普通席ではない」と説明しました。安い席を増やして客を集めるのとは逆の発想です。席を絞った結果、普通席の座席あたり収入は10%台後半の伸びになりました。