燃料の高騰は航空会社の天敵——その常識が揺らぎ始めています。世界最大級の航空会社の一つ、デルタ航空が発表した2026年4〜6月期決算は、燃料費が過去最高に膨らむ一方で、売上高も177億ドル(前年比14%増)と過去最高を更新しました。コストの記録と収益の記録が、同じ四半期に並んだ格好です。 値上げで乗り切ったのなら、燃料が落ち着けば元に戻るだけではないか。そんな見方に対し、エド・バスティアンCEOは「業界に他の選択肢はない」と言い切りました。今回の運賃上昇は一時しのぎではなく、業界の構造そのものが変わった結果だという認識です。 変化の裏側には、運賃の外で進む地殻変動もあります。かつて市場を席巻した勢力が退き、選ばれる理由が入れ替わり、稼ぎ方の重心も動いています。燃料費という逆風は、その変化を映し出す鏡になりました。
デルタ航空が2026年1-3月期決算を発表しました。売上高は142億ドルと四半期の過去最高を更新し、EPSは前年比40%増の0.64ドルに達しました。 一方で中東情勢の緊迫化によりジェット燃料価格は年初から約2倍に跳ね上がっており、同社は低収益便の削減と運賃転嫁を同時に進めています。 エド・ベイスティアンCEOは高燃料を「業界再編の触媒」と位置づけ、過去の統合期と重ね合わせる戦略観を示しました。