「我々は長期戦をしている」——シティグループ、最高売上でも目標を上げない賭け

シティグループ

シティグループが発表した2026年4〜6月期決算は、売上高248億ドル(前年比14%増)と、四半期として過去10年で最高の水準に達しました。ところが発表当日、株価は下落します。最高の成績表と市場の失望が同居する、めずらしい一日となりました。

「シティの成功は一直線には進まない」。ジェーン・フレイザーCEOがかねて口にしてきた言葉のとおり、この日の話題は好調な実績ではなく、あえて動かさなかった通期目標に集まりました。決算説明会では、据え置きの真意を確かめる質問が繰り返されます。

事業面を見れば、企業の資金決済を担う中核部門をはじめ、市場部門や投資銀行もそろって勢いに乗りました。世界の企業活動をそのまま映す鏡のような事業構成が、久々に全開で回った四半期といえます。それだけに、経営陣の慎重にも見える構えは際立ちました。

なぜ最高の売上を出した日に売られたのか。そして目標を上げないという選択を通じて、この銀行は何を手に入れようとしているのか。10年におよぶ改革の出口に立つ巨大銀行の思惑を、説明会での応酬からたどります。

10年ぶりの最高売上、5事業が揃って走る

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