BtoB決済から製造業DX、海底ケーブルなど!直近3カ月で株価上昇のIT関連5社にみる市場動向
今回の記事では、直近3ヶ月で株価が大きく上昇したIT関連企業の中から、5社をピックアップしてご紹介します。5社の事業展開を個別に見ていくと、そのアプローチは実に多様ですが、いずれも現代社会が抱える課題やニーズを捉え、事業を成長させている様子がうかがえます。「今、世の中で何が起きているのか」を映し出す5社の取り組みに、ぜひご注目ください。
まず一社目は、後払い決済(BNPL)のパイオニアであるネットプロテクションズHD(7383)です。2000年の創業以来、Eコマース市場の拡大と共に事業を成長させ、購入者が商品を確認後に代金を支払う「NP後払い」を国内で初めて事業化しました。

現在、同社が展開するのは主に3つの決済サービス。主軸であるBtoC通販向け「NP後払い」に加え、会員制カードレス決済「atone」、そして企業間取引に特化した「NP掛け払い」です。「NP掛け払い」は、与信審査から請求書発行、代金回収まで請求業務のすべてを代行する特徴があります。
そんな同社の株価が大きく動いたのは7月下旬のこと。7月23日にリクルートとの業務提携を発表すると、株価は急騰し25日には770円を記録。続く8月6日にはBtoB決済サービス「NP掛け払い」の累計取扱高が1兆円を突破したと公表された後、株価は8日には823円まで値を上げました。

この一連の期待を裏付けたのが、8月14日発表の第1四半期決算です。営業利益は前年同期比180.9%増の7億6700万円と大幅な増益を達成。背景には企業の人手不足によるアウトソース需要の高まりがあり、新規・既存顧客の取引が増加したことがあります。
さらに同月26日には、後払い決済「atone」とソニーペイメントサービスの連携も発表され、好材料が続く形となりました。
次に紹介するのは、日本語ワープロソフト「一太郎」や日本語入力システム「ATOK」で知られるジャストシステム(4686)。1979年の創業以来、ソフトウェア開発の名門として日本のIT業界を牽引してきました。