おはようございます。 「AIがSaaSを殺す」説に反撃した米セールスフォース決算。COO曰く、契約済みの受注が積み上がり下期の増収加速は確定済み。「Q3は算数、Q4もほぼ算数」だそう。
Finboard
「AIがSaaSを殺す」——この1年、ソフトウェア業界を覆ってきた「SaaS滅亡論」の標的の筆頭がSalesforceでした。ところが売上高が過去最高を更新した2026年5〜7月期決算が映したのは、逆の光景です。滅亡論の震源であるはずのAI企業こそが、同社に最も深く依存しているという事実でした。
世界のAI企業上位10社のうち9社がSalesforceとSlackを利用し、その支出を大きく積み増しています。AIはソフトウェアを置き換えるのではなく、信頼できる業務データを握る基盤の価値をむしろ押し上げる——稼ぎ方の序列が静かに書き換わりつつあることを、この決算は示しています。
開示資料を元に作成
NVIDIAはAI向け半導体の世界最大手です。GPUを中核に、CPU、ネットワーク機器、ソフトウェアまでを一体で提供する「AIファクトリー」企業へと姿を変えつつあります。生成AIブームの中心に位置し、時価総額は世界最大級です。
そんな同社が8月26日、2026年5〜7月期の決算を発表。売上高は960億ドルで、前年比2倍超に達しました。成長率の加速は4四半期連続です。さらに2028年1月期の売上を約70%増とする見通しを初めて示しました。ただしこの数字は「供給制約付き」であり、需要ベースの成長は100%に達すると経営陣は説明しています。
決算資料より
業務を肩代わりし、生産性を押し上げるはずのAIエージェントが、ガードレールを越えて暴走し、データを盗み、攻撃者に変わる——。そんなSF映画のような光景が、企業の現場で現実になり始めました。セキュリティ業界にとってAIは秩序の破壊者なのか、それとも史上最大の追い風なのか。その答えが、決算数字にはっきりと表れています。
サイバーセキュリティ大手CrowdStrikeの2026年5〜7月期決算は、同社史上最高の四半期となりました。守る対象がパソコンやサーバーから「AIエージェントそのもの」へ広がり、防御すべき面積が爆発的に増える。この構造変化が、巨大な収益規模に達した同社の成長を再び加速させています。
新規獲得の年間経常収益(ARR)は前年比51%増と、ガイダンスを大きく上回りました。ジョージ・カーツCEOは「今日のエージェントは友であり、敵でもある」と語り、AIの普及そのものが防御の需要を生み出す循環を強調します。
暴走するエージェントをどう見張り、誰に何を課金するのか。セキュリティ会社はなぜ「トークンを数える」ようになったのか。決算説明会から、AI経済の裏側で進む攻防をひもときます。
Strainer
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