トリドールホールディングス 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 1597億3900万 円
銘柄コード 3397(市場第一部(内国株))

株式会社トリドールホールディングスは東京都品川区に本社をおく企業。昭和60年、焼鳥居酒屋「トリドール三番館」(兵庫県加古川市)を創業。平成2年に有限会社、平成7年株式会社化して平成12年にセルフうどんの新業態「丸亀製麺加古川店」を開店。平成18年東証マザーズ、平成20年東証一部に上場。平成27年にはグループ全体で世界1000店舗を達成。「釜揚げうどん 丸亀製麺」を中心に「やきとり とりどーる」「焼きそば専門店 長田本庄軒」など多くの飲食店ブランドを国内外で展開。


事業内容とビジネスモデル

事業内容

トリドールホールディングスグループは、トリドールホールディングスおよび連結子会社59社、共同支配企業および関連会社42社で構成されており、直営およびフランチャイズによる外食事業を営んでいる。主力業態であるセルフうどんの「丸亀製麺」をはじめとして、ハワイアンパンケーキおよびコーヒーを提供する「コナズ珈琲」、かつ丼、トンテキ専門店の「豚屋とん一」、その他業態や海外事業を展開している。

海外における店舗展開としては、各国直営店にて出店を進めたほか、合弁会社またはフランチャイズ(以下「FC等」という。)でも出店を進めている。結果、海外における当連結会計年度末の店舗数は628店舗(うち、FC等438店舗)となっている。

その他業態として、国内では創業業態である焼き鳥ファミリーダイニングの「とりどーる」、ラーメン業態「丸醤屋」、焼きそば業態「長田本庄軒」を展開している。さらに、天ぷら定食の「まきの」、ラーメン業態「ずんどう屋」、大衆酒場業態「晩杯屋」等を展開しており、国内における当連結会計年度末の店舗数は212店舗(うち、FC等6店舗)である。これにより、トリドールホールディングスグループによる当連結会計年度末の店舗数は1,781店舗(うち、FC等444店舗)となっている。

コンセプト・業態

トリドールホールディングスグループでは、「できたて感」「手づくり感」を重視し、オープンキッチンを採用し、調理シーンを見て貰う臨場感あふれる店舗を共通の特徴としている。また特に「丸亀製麺」等、麺を主力商品とする業態店舗は、製麺機を店内に設置し製麺を行うなど、エンターテイメント性にあふれた店舗づくりを行っている。

丸亀製麺

丸亀製麺はセルフうどん業態であり、主な関係会社はトリドールジャパンである。本物のうどんのおいしさを、セルフ形式で提供する讃岐うどん専門店で、各店舗に製麺機を設置し、「打ちたて」、「ゆでたて」を実現し、オープン キッチンを採用している。顧客の目の前で調理を行うなど「できたて感」、「手づくり感」、「安心感」を感じて貰う臨場感あふれる店舗であり、想定平均顧客単価は500円前後となっている。

カフェ業態

カフェ業態としての主な関係会社はトリドールジャパンである。シグネチャーアイテムである手づくりのハワイアンパンケーキの他、お腹いっぱい満たされるボリューミーなロコモコ、ガーリックシュリンプ等のハワイアンフードや、店内焙煎のコーヒーなどを提供している。「ハワイローカルのリビング」にいるような雰囲気の店内で、ゆっくりと楽しめる店舗であり、想定平均顧客単価は1,600円前後となっている。

豚屋とん一

豚屋とん一はかつ丼トンテキ専門店であり、主な関係会社はトリドールジャパンである。豚肉の旨みと柔らかさを追求したかつ丼、トンテキの専門店であり、想定平均顧客単価は800円前後となっている。

海外事業

海外事業として、海外における飲食事業全般を行っており、主な関係会社はTam Jai International Co.Limited、MARUGAME UDON USA,LLC、台湾東利多股份有限公司、WOK TO WALK FRANCHISE B.V.である。 28の国と地域で直営店およびFC等にて出店している。

その他の事業

その他の事業として、「とりどーる」、「丸醤屋」、「長田本庄軒」、「まきの」、「SONOKO」、「ずんどう屋」、「晩杯屋」等が含まれる。 主な関係会社はトリドールジャパン、ソノコ、ZUND、アクティブソースである。

経営方針

トリドールホールディングスグループは、「おもてなしの心」と「手づくり」「できたて」による食の感動を通じて“お客様と接する瞬間に、お客様のよろこびを最大化する”ことを追求している。常に変化を恐れず、果敢に挑戦を続けることで成長を遂げていく方針である。 その思いをもとに「すべては、お客様のよろこびのために。」を経営理念としている。

経営環境

企業業績や雇用環境の改善が続き緩やかな回復傾向にあるものの、米中貿易摩擦問題をはじめ、中国経済の先行きや海外経済の不確実性が懸念される。これに加え、新型コロナウイルス感染症の影響により、景気の先行きは依然として不透明な状況にあり、感染拡大や長期化に伴い、臨時休業・営業時間短縮や消費の低迷などが懸念される。

外食産業においては、労働力不足を背景とした人件費の上昇や原材料費の上昇、業種・業態を超えた競争の激化等により、厳しい経営環境が続いている。このような環境のもと、トリドールホールディングスグループでは、利益重視の経営方針に基づき運営している。今後、新型コロナウイルス感染症の影響は、2020年9月頃まで続き、その後徐々に通常営業に戻ると見込んでいる。また売上および利益に及ぼすと想定されるリスクを最大限に考慮しつつ、販促費と本社コストの見直しによる圧縮により、不要不急のコストや投資を抑制していく方針である。海外については、日本の丸亀製麺でのマーケティング施策の成功体験を形式知化し、各国にノウハウを展開し、売上収益の向上を図っていく方針である。

経営指標

トリドールホールディングスグループは、「複数の成長軸をもつグローバル企業」となることを目指し、次の2項目を指標に掲げている。

2026年3月期連結売上収益3,500億円(FC店の店舗売上を含む場合、5,000億円)

積極的な商品施策の実施や、優秀な人材の確保と育成に注力することにより、国内における安定的な売上を確保する。また海外においては、事業基盤(プラットフォーム)も活用し、独資・直営モデルだけでなく、JV、フランチャイズなど、パートナーのノウハウをレバレッジさせ成長を加速させる。

ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率)

企業価値の最大化を目指すため、投資収益性と成長性の2軸で事業(店舗)運営を判断し、双方のバランスを取りながら、キャッシュ・フローの最大化を目指していく。

優先的に対処すべき事業上および財務上の課題

トリドールホールディングスグループは、主力業態である「丸亀製麺」を中心に好調な業績を維持してきたが、より一層の飛躍 のため、以下の2つの課題について積極的に取り組む方針である。

国内基盤の更なる強化、収益性の向上

QSC(Q:クオリティー(品質)、S:サービス、C:クリンリネス(清潔さ))の維持・向上をはじめ、マーケティング施策や教育の充実等により既存店の強化を図るとともに、新業態の開発やM&Aにより、新たな成長軸を設け、更なる事業の安定化を目指していく。また、人的効率の改善等を実施することにより収益性の向上を図っていく。

グローバルマルチブランド戦略による展開

主力業態である「丸亀製麺」で創出した事業基盤を活かし、新たな付加価値を持つ業態を育成するグローバルマルチブランド戦略を展開していく。なお、海外事業においては、地域の食文化に対応し展開を図っているが、進出国の許認可制度や不動産取引に関する商習慣などの影響によって、工期の延長、出店日の遅れを招くことも想定される。今後については、出店立地の厳選、ノウハウの蓄積による効率的運営等を推し進め、海外事業のリスクを低減し収益性の向上に努めていく方針である。


2020年3月期 有価証券報告書(提出日:2020年6月29日)