三越伊勢丹ホールディングス 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 2925億8700万 円
銘柄コード 3099(市場第一部(内国株))

株式会社三越伊勢丹ホールディングスは東京新宿に本社をおく百貨店グループ企業。1673年三井高利が江戸本町一丁目に呉服店「越後屋」を創業。「店前現銀無掛値」「小裂向程にても売ります」などを掲げ、1683年には正札販売を実現し呉服を一般市民まで広めた。福岡の岩田屋は1704年より売薬商、1754年に呉服屋を開始。丸井今井は1872年、伊勢屋丹治呉服店は1886年に創業。1904年に三越が「デパートメント宣言」を出し、その後丸井今井、岩田屋、伊勢丹などのデパートも開店。2005年岩田屋が伊勢丹の子会社化。2008年三越と伊勢丹が合併。2009年には丸井今井がグループの一員となる。

沿革・会社概要

2008年4月1日、株式会社三越と株式会社伊勢丹が株式移転の方法により株式会社三越伊勢丹ホールディングス(Isetan Mitsukoshi Holdings Ltd.)を設立。同日、普通株式を株式会社東京証券取引所に上場。

2010年4月1日 三越伊勢丹ホールディングスは、百貨店事業に関わる組織再編として、株式会社三越の札幌・仙台・名古屋・広島など各地域における百貨店事業を吸収分割を行った。この吸収分割により、各地域事業会社に承継させる地域事業会社化を行う。

事業内容

三越伊勢丹グループは、百貨店業、クレジット・金融・友の会業、不動産業等を展開している。

経営基本方針

三越伊勢丹ホールディングスは、グループの考え方の原点である「私たちの考え方」に基づき、「人と時代をつなぐ三越伊勢丹グルー プ」を実現していく。そのために、今まで培ってきた暖簾、顧客、その他有効資産に加えてIT・店舗・人の力を活用し、 マッチングプラットフォーマーとして、世界中のモノ・コトと顧客のつなぎ手となることを目指しいく。

経営環境および対処すべき課題

三越伊勢丹グループは、経営環境および対処すべき課題として、「企業構造」「競合他社との比較」を挙げている。

企業構造

三越伊勢丹グループは、2020年6月現在、事業構成の大半が百貨店事業であり、小売業を中心とした事業ポートフォリオとなっている。今後、 事業ポートフォリオの組み換えや、その他事業の育成・拡大に向けた資源の再配分や企業構造の再構築を検討していく。

競合他社との比較

消費者マインドが大きく変化している中、顧客が店舗に来店するビジネスモデルから、店舗(オフライン)とEC(オンライン)をシームレスに行き来することや、オンラインで完結できる環境の整備等、多様な購買方法への対応が不可欠だ。

そのような状況下、三越伊勢丹ホールディングスでは、中期経営計画にて掲げた目指す姿「オンラインのマッチングプラットフォーマー」の実現に向けたビジネスモデル改革にいち早く着手している。

今後もオンラインとオフラインのシームレス化、カスタマー・リレーションシップ・マネージメント (CRM)やマーケティングのための顧客基盤の強化を継続していく。加えて、デジタルを活用した「安心・安全なお買物」の提供や、One to Oneサービスの拡充、EC事業の強化等を進めていく方針だ。

中長期的な会社の経営戦略

百貨店業界は、人口減少や少子高齢化による市場の縮小に加え、顧客志向の多様化や他業種による競合の増加もあり、近年、売上高が減少している。また、昨今はグローバル化や訪日外国人によるインバウンド需要が百貨店業界の売上高に占めるシェアが高くなり、これらを意識したサービスや品揃えや店舗作りにも対応が必要となっている。デジタルを活用した社会活動が飛躍的に増加する中で、古い事業構造が残ったままとなれば、これから進む経済社会構造の変化に対応できず、淘汰される可能性がある。このような環境下で、三越伊勢丹ホールディングスは重点取組の1つとして「小売(百貨店)事業のビジネスモデル改革」を挙げている。

重点取組「小売(百貨店)事業のビジネスモデル改革」

環境の変化・顧客のニーズの変化に対応していくため、三越伊勢丹ホールディングスは新しい小売事業のビジネスモデルの確立を目指していく方針だ。そのために「店舗モデル改革」「オンラインとオフラインのシームレス化・EC事業の拡大」「カスタマー・リレーションシップ・マネージメント(CRM)の推進・マーケティング強化」を推進していく。

「店舗モデル改革」については、顧客のニーズを的確に把握し、商品展開やMDバランスを適正化し、リアル店舗ならではの「価値」「体験」を提供していく。この取組みにより、顧客支持の高い商業施設を目指していく。

また、多様化するニーズや消費者のデジタルシフトに対応していくために「オンラインとオフラインのシームレス化・EC事業の拡大」を行う。「オンラインとオフラインのシームレス化」については、店舗のみでなく、顧客がオンラインとオフラインを自由に行き来し、どこでも「最新で最高の顧客体験」を提供できるようにしていく。

「EC事業の拡大」について、2020年6月に新しいシームレスサイト・アプリを立ち上げた。新アプリを活用することで、オンラインでも伊勢丹新宿本店の主力ブランド中心に購入できることが可能だ。先ずは伊勢丹新宿本店の商品を中心にスタートさせているが、店舗に置けない品揃えも含め幅広い商品へ拡充し、充実させていく。また、店舗へ来店できない顧客のニーズに応るため、オンラインで完結できるEC事業へも注力し、強化していく方針だ。

「カスタマー・リレーションシップ・マネージメント(CRM)の推進・マーケティング強化」については、デジタル会員化を進め、顧客との関係性強化、One to oneを実現していく。この取組みにより、欲しい情報を欲しい時に提供できる環境を整備し、顧客満足度向上を目指す方針だ。将来的に蓄積した購買をはじめとした様々な情報によりマーケティングを一層強化し、新規事業の創出にもつなげていく。

有価証券報告書(提出日:2020年6月15日)