サカタのタネ 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 1481億5900万 円
銘柄コード 1377(市場第一部(内国株))

サカタのタネは横浜市都筑区に本社をおく農業関連企業。1913年に坂田武雄が欧米より帰国後「坂田農園」を設立。種子・苗木・球根・農園芸用品の生産及び販売、書籍の出版及び販売を手がける他、育種や研究などの技術指導、造園緑化工事、温室工事、農業施設工事の設計や請負などを行う。種子は世界19カ国から採取され、1gあたり1万粒といったごく小さなものまで、厳しい品質管理をした上で届けられる。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

株式会社サカタのタネは、神奈川県横浜市に本社を置く、種苗販売企業。1913年7月、創業者・坂田武雄氏によって神奈川県城郷村(現横浜市六角橋)に坂田農園が設立されたのが始まり。1942年12月、坂田商会、アタリヤ農園、藤田善兵衛商店、榎本徳次郎商店及び養本社が、企業合同し、坂田種苗株式会社を設立。1986年1月「株式会社サカタのタネ」に社名変更。

1987年5月、東京証券取引所市場第2部上場。1990年11月、東京証券取引所市場第1部上場。

2008年5月、Sakata Seed India Pvt Ltd.設立。

2013年3月、たねとファーム株式会社設立、2018年4月にはサカタのタネ グリーンサービス株式会社設立など、事業を拡大している。

事業内容

サカタのタネグループは、サカタのタネ、子会社35社及び関連会社1社により構成され、園芸商材(野菜種子、花種子、球根、苗木、農園芸資材)の販売業務を営んでいる。国内卸売事業、海外卸売事業、小売事業を展開している。

国内卸売事業

野菜種子、花種子、球根、苗木及び農園芸資材等を生産もしくは仕入れ、国内の種苗会社等へ卸販売している。関係会社6社が携わっている。

海外卸売事業

野菜種子、花種子、球根、苗木及び農園芸資材等を生産もしくは仕入れ、海外の種苗会社等へ卸販売している。関係会社27社が携わっている。

小売事業

一般園芸愛好家を対象とした商品を仕入れ、国内のホームセンター向けに販売しているほか、通信販売及び直営園芸店での販売を行っている。

その他

官公庁・民間向け造園工事の施工・管理、人材派遣業務、農産物の生産・加工・販売を行っている。関係会社3社が携わっている。

経営方針

サカタのタネは、良質な商品とサービスの提供によって、世界の人々の生活と文化の向上に貢献し、世界一の種苗会社を目指すことを経営理念として、「品質・誠実・奉仕」を社是に掲げながら生命(いのち)への貢献を果たしていくとしている。採算性と財務の健全性を重視する堅実な経営と株主利益の追求によって企業価値の増大に努めるとしている。また、生産者にも消費者にも喜ばれる「野菜と花の種苗」をいち早く開発するとともに、高品質種子の安定生産と供給を実現することによって、世界の種苗界をリードする種苗会社として躍進することを目指す。

経営環境

国内の農業分野は、農業人口の減少や高齢化に歯止めがかからず、耕作放棄地の再生も思うように進んでいない。日本の農業が競争力を取り戻し、持続的成長をとげるためには、生産性の向上、効率化が必須課題である。このため、栽培における環境制御システムの導入や、AI(人工知能)、ICT(情報通信技術)の活用の可能性が注目されている。また世界的には、農薬や穀物種子を含むアグロケミカル産業の多国籍大手による業界再編の動きも見られる一方、国際的な枠組みにおいては持続可能な開発に向け、食料の安定確保や栄養の改善が重要課題と位置付けられており、各企業にも貢献が求められいる。

これらを実現するためには、付加価値の高い種苗の安定供給がますます重要となっており、種子を提供する種苗会社の社会的な役割がこれまで以上に高まりつつある。今後、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大ペースや終息への見通しが不透明であり、各国景気や消費動向へのインパクトが懸念されている。このような中、人々に心の栄養をもたらす花、身体の栄養をもたらす野菜へのニーズはむしろ高まっており、その種苗を提供するサカタのタネは、より一層グローバルに重要な役割を担っていると言える。

対処すべき課題

下記の課題に取り組みながら、持続的な研究開発活動とグローバルな営業展開をさらに推し進めていく。また、新型コロナウイルス感染症の拡大により起こるであろう生活様式や産業構造、事業環境の変化をとらえ、柔軟に対応することによって、より高い収益力と健全な財務体質を兼ね備えた種苗業界のリーディングカンパニーを目指している。

高収益ビジネスモデルの確立

生産者が安心して栽培を実現し、高い収益の確保につなげられるよう、サカタのタネでは高品質で、オリジナル性の高い種苗を継続的に創出する研究体制の構築を行っている。また、新たにトップシェアを狙う戦略品目の開発・拡販に努め、経営資源の重点戦略品目への集中とアジアを中心とした新興国市場における成長機会の取り込みによる高収益体制を確立するとしている。

各地域における健全な収益構造の構築と重点戦略の推進

成長市場における市場拡大、成熟市場における高収益モデルの確立を行うことによって、アジア・北米・南米・欧州アフリカの各地域における健全な収益構造を確立する。また、成熟市場においては戦略品目におけるシェアの拡大、新興市場においては野菜や花の消費需要喚起と地域栽培環境に応じた商品の開発等、具体的な重点戦略を立案、実行するとしている。

安定供給と効率化を実現するサプライチェーンインフラの整備

種子の安定供給を実現する生産体制・技術・機能を強化し、効率的なグローバルサプライチェーンマネジメント体制の実現に向けた仕組みづくりを行い、コストと在庫の削減を目指す。

グローバルカンパニー実現に向けた人材育成、組織、マネジメント体制の構築

日本国籍のグローバルカンパニー実現に向けた人的資源の管理体制の構築や、経営体制の整備とグループマネジメントの高度化をさらに進める。

経営の効率化を実現するグローバルIT基盤の整備

情報系、会計、サプライチェーン管理のシステムを再整備し、グローバルに最適な事業管理、経営判断を支援するITシステム基盤を構築する。


2020年5月期 有価証券報告書(提出日:2020年8月25日)