GMOインターネット 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 3390億3600万 円
銘柄コード 9449(市場第一部(内国株))

GMOインターネットは、東京都渋谷区に本社をおく企業。
1991年、マルチメディア事業を目的に「ボイスメディア」を設立したのが起源。
1995年、非会員制インターネット接続サービス「interQ」を開始。
1999年、インターネットサービスプロバイダ(ISP)として日本初の株式店頭公開。
2005年に東証一部に上場。
現在は「インフラ」「広告・メディア」「金融」「仮想通貨」の4つの事業領域を持つ。

沿革・会社概要

GMOインターネットは、東京都渋谷区に本社を置くITグループ。1991年、熊谷正寿氏がマルチメディア事業を目的に「ボイスメディア」を設立したのが始まり。1995年、非会員制インターネット接続サービス『interQ』を開始。1999年、インターネットサービスプロバイダ(ISP)として日本初の株式店頭公開。2005年に東証一部に上場。現在は「インフラ」「広告・メディア」「金融」「仮想通貨」といった事業領域を持つ。

事業内容

GMOインターネットグループは、主な事業として、「インターネットインフラ事業」、「インターネット広告・メディア事業」、「インターネット金融事業」、「仮想通貨事業」、および「インキュベーション事業」を展開している。GMOインターネットグループの傘下には連結子会社113社と100社を超えるグループ企業を抱えており、「GMOペイメントゲートウェイ」といった多数の上場企業が存在する。

インターネットインフラ事業

ドメイン事業、クラウド・ホスティング事業、EC支援事業、セキュリティ事業、決済事業、そしてアクセス事業の6つに大別される。

ドメイン事業:
GMOインターネット株式会社、GMOペパポ株式会社、およびGMOデジロック株式会社が、ドメイン取得サービス等を提供している。「.shop」や「.tokyo」などのドメインを管理するレジストリ事業と、『お名前.com』や『ムームードメイン』などのレジストラ事業を運営している。

クラウド・ホスティング事業:
共用サーバーやVPS、クラウド等の提供や運用などを行っている。展開されているサーバー等は、『お名前.comレンタルサーバー』や『GMOクラウドVPS』、『KaKing』、『ロリポップ!』などのほか多数にのぼる。この事業にはGMOインターネット株式会社とGMOクラウド株式会社(現GMOグローバルサイン・ホールディングス)などが携わっている。

EC支援事業:
『カラーミーショップ』などのネットショップ作成ASPサービスや、CtoCハンドメイドマーケット『minne』、そしてオリジナルグッズ作成・販売サービス『SUZURI』などを運営している。加えて、Web制作やシステムコンサルティングサービスなども提供する。GMOぺパポ株式会社やGMOメイクショップ株式会社などが事業を行う。

セキュリティ事業:
GMOグローバルサイン株式会社などが、SSLサーバー証明書や電子証明書を発行するサービスを実施している。

決済事業:
通販・EC事業者向け『PGマルチペイメントサービス』や、公共料金等の決済関連サービス、そして『GMO後払い』などの金融関連サービスを提供している。GMOペイメントゲートウェイ株式会社やGMOフィナンシャルゲート株式会社、GMOイプシロン株式会社などが事業を運営する。

アクセス事業:
GMOインターネット株式会社が『GMOとくとくBB』などのインターネット接続サービスを提供している。

インターネット広告・メディア事業

インターネット広告事業、インターネットメディア事業、インターネットリサーチ・その他事業を行っている。

インターネット広告事業:
GMOアドパートナーズ株式会社や[GMO TECH株式会社(https://strainer.jp/companies/1729)などが、法人向けの広告掲載サービスを提供している。その内容は、リスティング広告、モバイル広告、アドネットワーク広告、リワード広告、アフィリエイト広告などの総合的なインターネット広告サービスと企画広告制作サービスの2つに大別される。

インターネットメディア事業:
ポイントサイト『ポイントタウン』やゲームプラットフォーム『ゲソてん』をはじめ、コミュニティサイトや教育ポータル、ブログなどのインターネットメディアを運営し、自社メディアへの広告配信を行う。また、SEMメディア事業やSEOの販売も行っており、GMOインターネット株式会社やGMOメディア株式会社などが携わっている。

インターネットメディア関連では、そのほかにも、GMOリサーチ株式会社が、インターネットリサーチシステムの提供や、『GMOリサーチ・クラウド・パネル』などのリサーチパネルの管理・運営などを行っている。

インターネット金融事業

GMOフィナンシャルホールディングス株式会社やGMOクリック証券株式会社などが、オンライン証券取引や外国為替証拠金取引(FX)などを運営している。

仮想通貨事業

GMOコイン株式会社が仮想通貨の現物取引・レバレッジ取引を提供するほか、仮想通貨マイニング事業として、GMOインターネット株式会社などがマイニングセンターを運営している。

インキュベーション事業

GMO Venture Partners株式会社などがベンチャーキャピタル事業を展開し、インターネット関連企業を中心とした未上場会社への投資等を行っている。

経営方針

GMOインターネットグループは、「すべての人にインターネット」というコーポレートキャッチのもと、インターネットのインフラやサービスインフラといったインターネットの「場」の提供に経営資源を集中し、事業活動を行っている。

経営戦略

GMOインターネットグループは、全社戦略として、グループシナジーの追求とグローバル展開の推進を掲げている。

特にグローバル展開の推進については、海外市場でも「総合インターネットグループ」としての地位を確立するため、「.shop」をさらに普及させていく。また、希少性の高い一文字ドメイン「Z.com」をグループ統一ブランドとして活用することで、インターネットインフラ事業とインターネット金融事業を海外でさらに広げ、海外市場での事業基盤の確立を目指す。

さらに、マイニング、エクスチェンジ、およびペイメントを一気通貫して提供する企業グループとして、仮想通貨領域でも世界No.1を目指していくとしている。

またGMOインターネットグループは、事業セグメントごとに事業戦略を示している。

インターネットインフラ事業

開発体制を内製化したネットビジネスの事業基盤となるサービスを一気通貫して展開し、現在の強固な収益基盤となっているストック型商材のように、顧客ニーズを捉えた商材・サービスを提供していく。

インターネット広告・メディア事業

インターネット広告・メディア事業市場での環境の変化に対応すべく、アドテクノロジー分野の強化や自社商材の開発に努めている。今後も引き続き新しい技術に迅速に対応し、スマートフォン向け広告やアプリ開発に注力することで、「No.1商材」をいち早く提供することを目指す。

インターネット金融事業

インターネット金融事業では、システムの開発、保守、運用を内製化することでコスト優位性を実現している。また、コストリーダーシップ戦略のもと、国内外で顧客基盤の拡大に取り組んでおり、外国為替証拠金取引高で7年連続世界一(2012-18年の年間取引高におけるGMOクリック証券およびFXプライムbyGMOの取引高合算数値)を実現している。今後も、引き続き取引コストを含む顧客利便性の向上を目指す。

仮想通貨事業

仮想通貨事業では、マイニングマシンの開発や販売等は行わず、自社マイニング事業のみを継続し、マイニングセンターの運営を行なっていく。また、GMOコインで展開する仮想通貨交換事業・エクスチェンジについては、仮想通貨の交換所・取引所を展開し、国内No.1を目指す。さらに、日本円連動のステーブルコイン「GMOJapanese YEN」(GYEN)を将来的に日本国外で展開する予定である。

対処すべき課題

GMOインターネット株式会社は、インターネット関連分野は、技術の進歩が著しく、競争の激しい分野であると認識している。このことから、技術を競争力として活かし、先見的でコスト優位性のあるサービスを継続的に創り出すことが重要な経営課題となっている。

この課題を達成するため、GMOインターネット株式会社では、技術力の源泉であるエンジニア・クリエイターを尊重する組織と制度作りに積極的に取り組んでいくとしている。

各事業に関するリスク・業績変動要因

インターネットインフラ事業について

ドメイン事業について:
ドメインの調整・管理については、米民間の非営利法人であるICANN(TheInternetCorporationforAssignedNamesandNumbers)が一手にとり行なっており、同法人の動向によっては、GMOインターネットグループの事業展開に影響を及ぼす可能性がある。

クラウド・ホスティング事業について:
クラウド・ホスティング事業は、大きな参入障壁がないため、多数の同業他社が存在しており、激しい競合の状況にある。GMOインターネットグループは、高度化・多様化する顧客ニーズに対応するため、多ブランド戦略をとっておいるが、価格競争などにより競争環境が更に激化した場合には、グループの経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

EC支援事業について:
ASPカート事業は、EC市場の拡大を背景に、新規参入も続いている。GMOインターネットグループは継続的な機能拡充に優位性があると考えているが、サービス機能で競争力を失った場合、また、フリーミアムモデルの台頭によりサービスの価格体系が競争力を失った場合には、グループの経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

次にハンドメイド事業は、スマートフォンの普及などを背景に個人間の電子商取引(CtoC)が年々拡大を続ける中、手芸や趣味工芸を中心とするハンドメイドマーケットについても、引き続き市場が拡大するものと考えている。しかしながら、作家と購入者間のトラブル等の発生により、CtoCサービスの運営に対する新たな規制の導入がなされた場合には、グループの経営成績に影響を与える可能性がある。また、競合他社に対し技術開発競争、ブランディングの点で優位性を保てない場合には、想定どおりの成長が見込めない可能性がある。

セキュリティ事業について:
電子認証市場は、参入障壁が高いこともあり、GMOインターネットグループを含め、先行する上位各社にシェアが集中している。GMOインターネットグループは認証局を自ら保有・運用することにより、競争優位を確保しているが、フリーミアムモデルの台頭などにより競争環境が激化した場合には、グループの経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

決済事業について:
決済代行市場は、参入障壁が高いこともあり、GMOインターネットグループを含め上位各社にシェアが集中している。「EC市場の拡大」「決済のキャッシュレス化」という良好な事業環境のもと、顧客である加盟店のニーズに合致した製品・サービスの開発・提供、決済代行サービスに加え、顧客の売上向上に繋がる付加価値サービスの提供、サービス導入から運用までの一貫した加盟店サポート体制、最新技術を見据えた安定的な基幹システムの構築・運用、ならびに東京証券取引所市場第一部の企業であることによる信頼性等により、競合他社との差別化を実現し高成長・高収益を継続できている。

しかしながら、予期せぬシステムダウン等により、サービス提供が困難になった場合には、ブランドに対する信用が失墜し、グループの経営成績に影響を及ぼす可能性がある。また、金融関連サービスであるトランザクションレンディング、「GMO後払い」といったマネーサービスの提供を通じ信用供与を行なっている。与信情報は一定の規定に従い審査をしているものの、予想を超えた未回収が発生した場合、グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。また、事業規模に応じて手元資金が必要となる。

アクセス事業について:
アクセス事業では、インターネット接続サービスの提供のために利用する回線を電気通信事業者より調達している。この点、電気通信事業者との契約変更等により取引条件が悪化した場合、グループの経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

インターネット広告・メディア事業について

インターネット広告事業について:
インターネット広告市場は、成長中の業界であることから多数の同業他社が存在し、また、新規参入も相次いでいる。GMOインターネットグループは、サービスの開発、販売力の拡充、技術力の強化により他社との差別化を図っているが、競争環境の激化によりGMOインターネットグループの商品・サービスの優位性が他社に劣後する場合、経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

また、広告代理においては、広告枠や広告商品の仕入れを大手の媒体社に依存している。このため、媒体社との契約変更等により、取引条件が悪化した場合、グループの経営成績に影響を与える可能性がある。

さらに、アドネットワーク商材においては、スマートフォンなどデバイスに搭載されるOSの仕様変更、ブラウザーの仕様変更、またアドブロックツール等の普及によりグループの経営成績に影響を与える可能性がある。

インターネットメディア事業について:
GMOインターネットグループは、自社で運営している媒体に掲載された広告収入を主な収益としている。魅力ある新規サービスの投入、既存サービスのリニューアル等を行なうことにより、顧客基盤の拡大を図っているが、ユーザーの支持が得られない場合には、媒体価値が低下し、グループの経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

また、広告代理店やアドネットワーク事業者を通じて受注掲載していることから、特定の事業者の割合が多くなり、当該事業者側の事情によって掲載方法の指定の変更を受けると、広告掲載量や単価が下落しグループの経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

インターネットリサーチ事業について:
インターネットリサーチ市場は、既存の調査手法からネットリサーチへの切り替え、従来調査を利用していなかった潜在顧客の顕在化などにより、拡大を続けているが、大きな参入障壁が存在しないことから新規参入も想定される。GMOインターネットグループは、自社調査パネルの拡大に加え、戦略提携により調査パネルの確保を進めるなど他社との差別化を図っているが、競争環境の激化により競争力を失った場合にはグループの経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

インターネット金融事業および仮想通貨事業のうち仮想通貨交換事業について

法的規制等に関する事項:
GMOクリック証券(株)および(株)FXプライムbyGMOは金融商品取引業を営むため、金融商品取引法第29条に基づき、金融商品取引業者として内閣総理大臣の登録を受けており、同法および関係諸法令による各種規制並びに金融庁の監督を受けている。

また、GMOコイン(株)は仮想通貨交換業を営むため、資金決済に関する法律第63条の2に基づき、仮想通貨交換業者として内閣総理大臣の登録を受けており、同法および関係諸法令による各種規制並びに金融庁の監督を受けており、これらの会社は、法令改正あるいは新法令の施行などにより、期待通りに事業を展開できなくなる可能性がある。

加えて、金融庁の政策動向・規制も事業活動に重大な影響を与える可能性があり、これらの会社の経営成績および財政状態にも影響を及ぼす可能性がある。

また、GMOクリック証券(株)は金融商品取引業の自主規制機関である日本証券業協会および一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会に加入するとともに、東京証券取引所、大阪取引所および東京金融取引所の取引参加者となっており、(株)FXプライムbyGMOは一般社団法人金融先物取引業協会に加入しているため、両社はこれらの協会または取引所の諸規則にも服している。

GMOコイン(株)については、自主規制機関である一般社団法人日本仮想通貨交換業協会および一般社団法人日本資金決済業協会に加入しており、これらの協会の諸規則にも服している。

これらの会社は前記の法令および諸規則に則り事業運営を行なっているが、これら諸法令等に違反する事実が発生した場合には、行政処分や損害賠償の請求等により、各社並びにGMOインターネットグループの風評、事業展開、経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がある。

また、予期しない法令、諸規則、業界の自主規制ルール等の制定または改定等が行なわれることにより、各社は計画通りに事業を展開できなくなる可能性があり、規制の内容によっては、各社並びにグループの事業活動および経営成績に重要な影響を与える可能性がある。

なお、2020年半ばに施行予定の金融商品取引法の改正法(2019年5月31日成立)において、GMOコイン(株)は同法の規制を受け、金融商品取引業者として内閣総理大臣の登録を受ける必要がある。GMOコインが金融商品取引業者としての登録がなされなかった場合、予期しない法令、諸規則、業界の自主規制ルール等の制定または改定等が行われた場合には、計画どおりに事業を展開できなくなる可能性がある。

自己資本規制比率に関する事項:
金融商品取引業者は、金融商品取引法第46条の6に基づき、自己資本規制比率が120%を下回ることがないよう当該比率を維持する必要がある。2019年12月31日現在におけるGMOクリック証券(株)の自己資本規制比率は328.0%、(株)FXプライムbyGMOの自己資本規制比率は899.3%となっている。両社は内部留保の蓄積、資本性資金の調達等により財務基盤の強化を図ることで、当該比率の維持・向上に努めているが、不測の事態により当該比率が大幅に低下した場合は、両社並びにグループの事業展開および経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

また、GMOクリック証券(株)および(株)FXプライムbyGMOは、金融商品取引業に関する内閣府令第123条第1項第21号の4に基づき、2020年1月より実施しているストレステストの結果、固定化されていない自己資本の額から最大想定損失額を控除して得られる額が負の値となった場合には、リスク量の削減、資本の積増し、またはその他の経営の健全性を確保するための措置を検討・実施することとされており、その措置の内容によっては計画どおりに事業を展開できなくなる可能性があり、各社並びに当社グループの事業活動および経営成績に重要な影響を与える可能性がある。

加えて、GMOコインが金融商品取引業者として登録された場合には、同社は自己資本規制比率が120%を下回ることがないよう当該比率を維持することが求められるようになる。当該比率の維持が出来ない場合、資本性資金の調達を行わない限り、同社並びにGMOインターネットグループの事業展開および経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

事業環境に関する事項:
インターネット金融事業に属する会社では株式の現物取引および信用取引、FX取引、株価指数先物・株価指数先物オプション取引、店頭CFD取引、貸付型クラウドファンディング取引等の金融商品取引を行っており、仮想通貨事業のうち仮想通貨交換事業に属する会社では仮想通貨の現物売買および証拠金取引を行なっているため、これらの会社の収益は株式市場、外国為替市場、仮想通貨市場等の相場環境の影響を受けている。

これらの市場について、経済情勢、政治情勢、規制の動向、税制の改正等により投資環境が悪化し、顧客の投資意欲が減退した場合には、これらの会社の取扱う金融商品取引または仮想通貨取引の取引高が減少し、各社並びにGMOインターネットグループの経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

また、各社において競合他社との間の手数料等の値下げ競争が再燃し、手数料等の値下げを実施した場合、手数料の値下げを補うだけの取引量の拡大が達成出来なければ、各社並びにGMOインターネットグループの経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

市場リスク:
インターネット金融事業に属する会社の提供する店頭FX取引および店頭CFD取引、並びに仮想通貨事業のうち仮想通貨交換事業に属する会社の提供する仮想通貨取引は、顧客との相対取引であるため、取引の都度、外国通貨や仮想通貨等の自己ポジションが発生する。このポジションについては、各社とも他の顧客との売買で相殺するか、カウンターパーティーとの間でカバー取引を行うことにより、相場変動によるリスクを回避している。

しかしながら、システムトラブル等により、自己ポジションの適切な解消が行われない場合、あるいは相場の急激な変動やカウンターパーティーとの間でのシステムトラブルの発生等により、カバー取引が適切に行われない場合には、ポジション状況によっては損失が発生し、各社並びにGMOインターネットグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。

信用リスク:
インターネット金融事業に属する会社が提供する株式の信用取引および株価指数先物・株価指数先物オプション取引、FX取引、店頭CFD取引並びに仮想通貨事業のうち仮想通貨交換事業に属する会社が提供する仮想通貨の証拠金取引では、顧客が取引額に対して一定の保証金または証拠金(金銭または有価証券)を差し入れることで取引ができるようになっている。

取引開始後、相場変動により顧客の取引に係る評価損失が拡大したり、あるいは代用有価証券の価値が下落したりするなど、顧客の保証金または証拠金が必要額を下回った場合には、各社は顧客に対して追加の保証金または証拠金の差し入れ(追証)を求めるが、顧客がその支払に応じない場合は、各社は顧客の取引を強制的に決済することで取引を解消する。

強制決済による決済損失が保証金または証拠金を上回る場合は、顧客に不足額を請求するが、顧客がその支払に応じない場合には、各社がその不足額の全部または一部に対して貸倒損失を負う可能性がある。

また、各社がカウンターパーティーとの間で行うカバー取引では、各社とも取引額に対して一定の保証金または証拠金を差し入れて取引を行なっている。各社が保証金または証拠金を差し入れているカウンターパーティーにおいて、財政状態の悪化や法的整理などの事態が発生した場合は、カウンターパーティーに対して未決済ポジションの解消と保証金または証拠金の返還、未受取金額の支払等を請求するが、カウンターパーティーがその支払に応じない場合には、各社はその不足額の全部または一部に対して貸倒損失を負う可能性があり、各社並びにGMOインターネットグループの事業活動および経営成績に重要な影響を与える可能性がある。

コンピュータシステムについて:
インターネット金融事業に属する会社および仮想通貨事業のうち仮想通貨交換事業に属する会社が提供する各種の取引は、そのほとんどがシステムを介して行われているため、システムの安定的な稼動は重要な経営課題であると認識している。

各社においては、アプリケーションの改善やハードウェアおよびネットワークインフラの増強等、システムに対するメンテナンスを継続的に実施しているが、不測の要因によりシステム障害が発生した場合には、顧客の売買機会の喪失による機会損失の発生、風評低下による顧客の離反、顧客に発生した損害に係る賠償請求等により、各社並びにGMOインターネットグループの経営成績に影響を及ぼす可能性がある。また、システム障害の程度によっては、各社並びにGMOインターネットグループの事業継続に支障をきたす可能性がある。

情報セキュリティリスク:
インターネット金融事業に属する会社および仮想通貨事業のうち仮想通貨交換事業に属する会社は、事業活動を通して、顧客や取引先等の情報を取得・保有している。これらの会社では、情報管理に関する社内体制を整備して社員教育を実施しており、システムのハード面・ソフト面の両面において、情報管理上のリスクを低減するための情報セキュリティ対策を講じている。

しかしながら、サイバー攻撃や不正アクセス、コンピューターウィルスへの感染、その他不測の事態等の発生により、個人情報の漏洩や滅失、仮想通貨の盗難、重要データの破壊や改ざん、システム停止等が発生した場合には、これらの会社に対する信頼の低下、行政処分や損害賠償の請求等により、各社並びにGMOインターネットグループの事業活動および経営成績に重要な影響を与える可能性がある。

仮想通貨マイニング事業について

法規制について:
当該事業は仮想通貨の保有、取引、またはマイニングに関する法的、政治的なリスクにさらされている。今後、法令または政策の変更等により、仮想通貨の保有、取引またはマイニングに制限がなされた場合、GMOインターネットグループの経営成績および事業展開に影響を及ぼす可能性がある。

市場の動向について:
当該事業では、マイニングの報酬として仮想通貨(ビットコインなど)を受領するが、仮想通貨は価格変動リスクが大きいため、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性がある。

また、GMOインターネットグループが主にマイニングを行なっているビットコインは、総供給量の上限が2,100万BTC、年間の総採掘可能量は、総供給量の上限に達する2140年まで、4年ごとに訪れる「半減期」により半分となるよう設計されている。このため、2020年の年間の総採掘可能量は「半減期」により年間32.8万BTCと予想され、ビットコイン価格が一定で推移すると仮定した場合、マイニング報酬は減少する見通しとなる。

GMOインターネットグループは安価な電力を活用したマイニングセンターの運用がコスト優位性に繋がると考えているが、競争環境が更に激化した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性がある。


2019年12月期 有価証券報告書(提出日:2020年3月23日)