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GMOインターネット2018年1Q決算まとめ:マイニング事業の正味売上は6.1億円、正味営業利益は1.9億円

  • 全体業績の推移
  • セグメントごとの業績
  • インターネットインフラ事業
  • インターネット金融事業
  • 仮想通貨事業
  • 財政状態

今回は、昨日発表されたGMOインターネットの決算についてまとめてみたいと思います。


GMOインターネットは1991年に前身となる(株)ボイスメディアが設立された、業界の大老舗です。

近年は、長く展開しているホスティングやドメイン販売、決済などの「インターネットインフラ事業」、広告ビジネスなどを手がける「インターネット広告・メディア事業」、ネット証券やFXなどを展開する「インターネット金融事業」という三つが主な事業でした。

しかし、今期から「仮想通貨事業」が新たに事業セグメントとして加わり、仮想通貨に関するビジネスを本格展開していく構えを見せています。


今回のエントリでは、GMOインターネットの四半期決算についてまとめた上で、本格化している仮想通貨事業の内容がどのようなものなのか、創業社長の熊谷氏が述べた内容をまとめていきたいと思います。


全体業績の推移

まずは、全体業績の推移を見てみましょう。

直近の売上高は437億円、営業利益は52億6900万円となっています。

営業利益率は12%前後の場合が多く、安定しています。

売上高は、前年比10%から20%の増加率となっている四半期が多く、安定して増収しています。

一方、営業利益に関しては大きく増加する四半期(60%以上)と、前年比でマイナスになる四半期が交互にきながら、全体としては増加しているという形です。


セグメントごとの業績

続いて、セグメントごとの業績について見てみましょう。

まずはセグメントごとの売上高です。

インターネットインフラ事業が伸び続け、売上234億円近くに達しています。

インターネット広告・メディア事業は122億円、インターネット金融事業は81億円ほどの売上。

比率で見ると、インターネットインフラ事業の割合が増しています。直近では53.5%と、全体の半分以上を占めています。

主要三事業の売上増加率の推移を見てみましょう。


インターネットインフラ事業は、安定して前年比20%前後の成長を続けてきたようです。

その一方、インターネット広告・メディア事業は伸び悩み、インターネット金融事業には波があるなという印象。


セグメント損益についても見てみます。

収益性が圧倒的に高いのはFXなどを含むインターネット金融事業。インターネットインフラ事業の売上も着実に積み上がっています。

主要三事業の営業利益率を見てみましょう。

インターネット金融事業の営業利益率は40%以上と非常に高い水準。

インターネットインフラ事業は利益率10%前後の水準をキープしつつ着実に伸びてきたことがわかります。


インターネットインフラ事業

GMOインターネットのグループ全体の概況についてはつかめてきたと思うので、ここからは各セグメントについて少し詳しく見てみます。

まずは最大売上をあげているインターネットインフラ事業。


このセグメントの事業は、「ドメイン」「サーバー(ホスティング)」「決済」の三つがメインです。

ドメイン事業では、指定したドメインを購入する「登録」と期限を「更新」するという二つのタイミングで収益が発生します。

四半期ごとの件数は120万件を超えていますが、ここのところはやや横ばい。

登録・更新の平均単価を仮に1000円とすると、ドメイン事業だけで四半期あたり12億円は売り上げていることになります。


続いて、ホスティングのサーバー契約件数です。

着実に積み上がり、直近では81万件近くに。

こちらも、かなり安く見積もって平均月額を1000円とすると、四半期あたり少なくとも24億円の売上をあげていることに。

そして、もう一つ大きいのがGMOペイメントゲートウェイでの決済事業です。

加盟店舗数は8万8673件。GMOペイメントゲートウェイの四半期売上は60億円以上に達しています。


インターネット金融事業

続いて、ネット証券とFXの二つからなるインターネット金融事業。

売買代金を比べると、FXが圧倒的に大きく、直近では296兆円。株式は5兆円となっています。

それぞれの口座数も比べてみます。

どちらも増え続けており、株式口座は34万件、FX口座数は71万件近くに。

口座数の伸び率自体は10%未満にまで低下しています。


仮想通貨事業

そして、今後大きな期待を集めるであろう、新しく作られた仮想通貨事業セグメント。

熊谷社長は、現時点における世の中の「仮想通貨事業」は、大抵3つに分類されるとしています。

一つは「仮想通貨のマイニング」であり、実際にマイニング工場を作ってマイニングしていく事業や、そのための機械を開発・製造する事業も含んでいます。

二つ目は「仮想通貨交換」事業。コインチェックやBitflyerに代表されるような、仮想通貨の取引所ですね。

そして、仮想”通貨”ですから、決済に関する事業も存在しますが、GMOグループの立ち位置としては決済サービスにはまだ参入しないとのこと。

しかし、前者二つ(マイニングと交換)にはすでに参入しており、この領域で世界トップを目指すと宣言しています。

その中でも、本格的に走っているのがマイニング事業であり、昨年12月に北欧でのマイニングを開始しています。

マイニング事業の収益モデルは非常に単純。

ビットコインは、1日あたり新たに1800BTC発行され、マイニングしている事業者に報酬として配られます。

GMOの収益となるのは、その上限に同社の「シェア」を掛け合わせた量であり、採掘時点でのBTC価格を掛け合わせた結果が実際の収益となります。

コストも非常にシンプルで、電気代と設備やマシンの代金が全て。

収益計上されるのは、採掘時点での時価をもとに算出する「マイニング収益」、それを現金化したときに発生する売却損益、未売却の仮想通貨における時価での含み損益があります。

直近のマイニング事業における収益は4.4億円ですが、年明けに仮想通貨の価格が下落したことを背景として1.6億円の評価損があるため、実質的には6.1億円もの収益をあげているとしています。

設備投資による減価償却や電気代はかなり大きく、評価損を除いた場合の利益は1.9億円となっています。

マイニング事業では、自社でのマシン開発も進めており、今までに培ってきたインターネットインフラ事業での知見が生かされていると力強く主張。

将来的には外部販売も目指していくとのことです。

オンラインでマイニングに参加することができる「クラウドマイニング」も6月に開始することを目指しており、6月6日には説明会も開催するとのこと。

一方の仮想通貨交換事業については、収益1.9億円、営業損失7.6億円と、前四半期から大きく悪化しています。

この大きな要因は、やはり1月に仮想通貨全体が大きく下落したことで、1月だけで5.2億円の損失となったようです。

ビットコインの預かり数量自体は大きく増加しており、2017年末と比べるとすでに1.5倍以上。

取引数量自体は昨年末から大きく下がっているものの、口座の数は大きく増大しており、直近では14万件に。

先ほど見たように、株式口座は34万件、FX口座数は71万件に達していますから、極めて短期間でそれらと比べられる水準にまで増えたと言えます。


財政状態

最後に、GMOグループの財政状態についても確認してみます。

総資産は7585億円にのぼり、そのうち現預金は1431億円。流動資産は合計で7134億円と、流動比率が極めて高くなっています。

一方、有利子負債は1592億円。その多くは金融事業(GMOフィナンシャル)によるものですが、前年から466億円増加しています。

決済やマイニング事業に関して支出がかさみ、四半期の営業キャッシュフローは173億円のマイナス。

ただ、例年1Qは証券業による預かり金などの減少が理由で営業キャッシュフローがマイナスになる傾向があるようです。

昨日の決算は好感されたようで、前日から13%以上も株価が高騰しています。

GMOインターネットのメイン事業である「インフラ」「金融」の2事業はとても安定性の高いものですが、今後も急激な成長が見込めるものではありません。

その中で、仮想通貨事業の進捗というのが大きな意味を持つようになります。

マイニングを中心に、仮想通貨分野への進出がGMOグループの未来を変えていくことになるのか。

この分野、我ながら勉強が遅れているのでキャッチアップしながらチェックしていきたいと思います。

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