SBIホールディングス 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 6539億5100万 円
銘柄コード 8473(市場第一部(内国株))

SBIホールディングス株式会社は、東京都港区に本社をおく企業。1999年にベンチャーズ・インキュベーション事業を行う事を目的として、ソフトバンク・インベストメント(株)を東京都千代田区に設立。2003年にイー・トレード(株)と合併し、イー・トレード証券(株)を子会社とした。2004年にはモーニングスター(株)を子会社化する。2007年には住信SBIネット銀行(株)が営業開始。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

SBIホールディングス株式会社は、東京都港区に本社を置く金融ソリューション企業。1999年、ソフトバンクグループが、ベンチャーズ・インキュベーション事業を行うことを目的として「ソフトバンク・インベストメント株式会社」を東京都千代田区に設立。2000年12月、大証・ナスダック・ジャパン市場(現:ジャスダック)へ、2002年2月には東京証券取引所市場第一部へ株式上場を果たす。

2003年に「イー・トレード株式会社」と合併し、「イー・トレード証券株式会社」(現在の「株式会社SBI証券」)を子会社化した。2004年には「モーニングスター株式会社」を子会社化。2005年7月に持株会社体制へ移行し、「SBIホールディングス株式会社」に商号変更。2006年8月にソフトバンクグループとの資本関係は解消された。

2007年にはオンライン・バンキング「住信SBIネット銀行株式会社」が営業開始。2013年にインターネット専業銀行等で国内初となる預金総残高3兆円を突破した。

2016年4月、ブロックチェーンの政策提言を行う「一般社団法人日本ブロックチェーン協会」の設立に参画。同年11月に仮想通貨の交換および取引サービスを提供する「SBIバーチャル・カレンシーズ株式会社」を設立、2019年10月には「SBI証券」が証券会社5社と共同で、セキュリティトークンオファリング(STO)について、業界の健全な発展を図るため、自主規制の策定等を行う「一般社団法人日本STO協会」を設立するなど新技術に対する取り組みを加速させている。

「SBI証券」は2019年12月に各種手数料の無料化を発表。2020年2月に証券口座数は500万口座を突破し、「野村證券」を抜いて日本最大を誇る。

事業内容

SBIホールディングスグループは、SBIホールディングス、SBIホールディングスの子会社268社、および持分法適用会社34社から構成され、「金融サービス事業」「アセットマネジメント事業」「バイオ関連事業」を中心に事業を展開している。

金融サービス事業

金融サービス事業では、証券・銀行・保険を中心に金融商品や関連するサービスを提供している。SBIグループはオンライン総合証券の先駆者であり、日本最大規模の顧客基盤を活かしてインターネットをベースとした革新的な商品を開発することでさまざまなニーズに応えている。

金融サービス事業では、「SBIファイナンシャルサービシーズ株式会社」「株式会社SBI証券」「SBIリクイディティ・マーケット株式会社」「SBI FXトレード株式会社」「SBIマネープラザ株式会社」「住信SBIネット銀行株式会社」「SBIインシュアランスグループ株式会社」「SBI生命保険株式会社」「SBI損害保険株式会社」「SBI FinTech Solution株式会社」がそれぞれ事業を運営している。

アセットマネジメント事業

「アセットマネジメント事業」では、国内外のIT、フィンテック、ブロックチェーン、金融及びバイオ関連のベンチャー企業等への投資や資産運用に関連するサービスを展開している。また、アジアを中心とした新興諸国の現地パートナーと提携して共同ファンドを設立するなど、グローバルな投資体制を構築しているほか、金融機関への出資を通じて、SBIグループが国内で確立した金融サービス事業を輸出することで現地でのシェア確保を目指している。

「アセットマネジメント事業」では、「SBIキャピタルマネジメント株式会社」「SBIインベストメント株式会社」「SBIグローバルアセットマネジメント株式会社」「モーニングスター株式会社」「SBIアセットマネジメント株式会社」「SBIエステートファイナンス株式会社」「SBI Hong Kong Holdings Co. Limited」「SBI VEN HOLDINGS PTE LTD.」「株式会社SBI貯蓄銀行」がそれぞれ事業を運営している。

バイオ関連事業

「バイオ関連事業」では、医薬品、健康食品及び化粧品等の研究開発・製造・販売を行っており、主に「ALA関連事業」と「医薬品研究・開発事業」を展開している。「SBI ALApharma Co., Limited」「SBIファーマ株式会社」「SBIアラプロモ株式会社」「SBIバイオテック株式会社」「Quark Pharmaceuticals, Inc.」がそれぞれ事業を運営している。

「ALA(アラ)」とは「5-Amino Levulinic Acid(5-アミノレブリン酸)」の略称。動植物の生体内に含まれるアミノ酸の一種のことで、アミノ酸は身体を構成する基本的な物質であり、体内のあらゆる働きをサポートする重要な成分として大きな役割を果たす。ALAは生命力のカギを握る物質と言われ、さまざまな分野で脚光を浴びており、SBIホールディングスはエイジングケア等の化粧品分野から健康食品分野、脳腫瘍の術中診断・がん診断等の医療分野など多岐に渡ってALAを応用した研究開発に取り組んでいる。

経営方針

SBIホールディングスグループは、StrategicBusinessInnovator(戦略的事業の革新者)として、創業時から常に時流を捉え、革新的な事業を創造することを目指す。同時に、企業は社会に帰属しているからこそ存続できるという考えのもと、事業を通じて、社会の維持・発展に貢献することを志している。

また、SBIホールディングスグループには、持続的に成長する企業グループであり続けるため、今後も継承すべきと考える企業文化のDNAが4つある。それは、常にチャレンジし続けるために「起業家精神を持ち続けること」、「スピード重視」の意思決定と行動、過去の成功体験に捉われず「イノベーションを促進すること」、環境の変化を敏感に察知して「自己進化し続けること」である。

そして、全ての役職員が共有する規範として、SBIホールディングスグループでは、正しい倫理的価値観を持つ、金融イノベーターたれ、新産業クリエーターを目指す、セルフエボリューションの継続、社会的責任を全うするの5つの経営理念を掲げている。

SBIホールディングスグループでは、企業価値は顧客価値の創出を土台に、株主価値及び人材価値を加えた3つの価値が相互に連関する好循環を生むことによって増大していくと認識している。

創業以来、掲げてきた価値観である「顧客中心主義」を徹底的に実践することで、顧客のために、投資家のために、より革新的なサービス、ビジネスの創出に努め、顧客価値、株主価値、人材価値の総和たる企業価値の極大化を追求する。

経営指標

SBIホールディングスグループでは、資本効率を考慮しながら、「金融イノベーター」や「新産業クリエーター」として、事業の「選択と集中」で回収した資金を成長分野や革新的な事業展開を可能とする分野へ再投資することで、グループ全体としての持続的な成長を目指している。

経営資源を国内外の注力分野に投下することで、さらなる利益成長につなげ、自己資本利益率を10%以上の水準で維持することを目標に掲げている。

経営戦略

SBIホールディングスグループは、1999年の創業以来、日本国内においてインターネットをメインチャネルとし、証券・銀行・保険をコア事業とする金融サービス事業において企業生態系(エコシステム)の構築を進めてきた。今後の中長期的な戦略として「先進技術の活用」「アライアンス拡大」「ビジネスモデルの転換」を中軸に据えている。

先進技術の活用

近年、金融業界だけでなく様々な業界において、AIやブロックチェーン・分散台帳技術(DLT)を中心にそれらと親和性の高いビッグデータ、IoT、ロボティクス等の先進技術の導入が急速に進んでいる。

今後も引き続き先進技術における有望な企業への投資や提携を積極的に進めるとともに、SBIホールディングスグループの各金融サービスでこれらの先進技術を活用した新サービスの開発や新たな金融ビジネスの創造に向けた取り組みを強化し、競争力を高めて他社との差別化を図っていく。

アライアンス拡大

SBIホールディングスグループでは、これまでに築き上げてきた事業基盤のさらなる拡充に向け、様々なアライアンス戦略を積極的に推進している。今後は、デジタル及び対面ビジネス分野等、様々な事業分野で各社の強みを活かし、両グループの顧客にとっての一層の利便性向上を目指す。

また、SBIグループは社会的使命の一つとして地方創生に寄与するべく、マイナス金利政策や高齢化社会の到来等により、厳しい経営環境下に置かれる地域金融機関の課題解決をサポートすると共に、地方産業の活性化に直接的に貢献する様々な取り組みも進めている。

ビジネスモデルの転換

現在、利益への影響が小さい施策から段階的に実施し、株式会社SBI証券の営業収益に占める委託手数料の構成比を5%以下にすることを前提に、オンラインでの現物・信用取引の手数料無料化の実現を目指している。

今後は、FXや暗号資産関連、M&A仲介、資産運用等の事業領域における国内外でのM&Aを積極的に検討し、証券事業における委託手数料への依存度をさらに下げていく方針である。

対処すべき課題

SBIホールディングスグループ全体を通じた課題は、急速に拡大した事業を支える優秀な人材の確保と社員の能力開発を通じて人的資源の継続的な向上を図ることがますます重要になると認識している。

そのため、SBIホールディングスグループの経営理念に共感する優秀な人材の採用活動のさらなる強化と共に、独自の企業文化を育み継承する人的資源の確保として新卒採用を継続して実施している。

2006年4月から採用を進めてきた新卒採用者は、急速に拡大するSBIホールディングスグループの未来を担う幹部候補生として、既に各々重要なポジションで活躍をしている。

今後もより優秀かつグローバルな人材の確保と、社員のキャリア開発を促進し、SBIホールディングスグループの持続的な成長と発展を図っていく。


2020年3月期 有価証券報告書(提出日:2020年6月26日)