三井物産 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 4兆1666億5600万 円
銘柄コード 8031(市場第一部(内国株))

三井物産は東京都千代田区に本社を置く企業。1947年7月に第一物産として設立。1949年に東京証券取引所に株式を上場。1959年に三井物産に商号変更。鉄鋼製品、金属資源、エネルギー、機械・インフラ、化学品、生活産業、次世代・機能推進等の分野で、商品の売買、製造、輸送、ファイナンス等の事業展開。また、資源・インフラ開発プロジェクトの構築、環境・新技術・次世代電力やヘルスケアへの事業投資等を行う。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

三井物産株式会社(MITSUI&CO.,LTD.)は、三井グループの総合商社。1947年に輸出入販売業を主目的に、前身の第一物産は設立した。設立以来、順調に向上発展し、増資または株式配当、外貨及び国内転換社債の発行並びに他の新会社との統合により規模も増大した。1949年に東京証券株式取引所へ上場。1959年に商号を三井物産に変更し、名実ともに総合貿易商社としての態勢を整え、その後も影響の譲受並びに合併等により業容を拡大してきている。

事業内容

三井物産グループの連結決算対象会社の総数は506社で、その内訳は連結子会社が海外209社、国内74社、持分法適用会社が海外178社、国内45社となっている。

三井物産グループは、総合商社である三井物産を中心に、全世界に広がる事業拠点とその情報力を活用し、多種多様な商品の売買、製造、輸送、ファイナンスなど各種事業を多角的に行なっている。事業分野は、鉄鋼製品、金属資源、エネルギー、機械・インフラ、化学品、生活産業、次世代・機能推進等。さらには、資源・インフラ開発プロジェクトの構築、環境・新技術・次世代電力やヘルスケアに関連する事業投資などの幅広い取り組みを展開している。

三井物産は本店に商品別の事業本部を置き、各事業本部は担当商品毎に内外一体となった総合戦略を立案し、全世界で事業活動を展開している。並びに、地域本部の各地域における商品戦略及び地域戦略の立案・実施に協力を行なっている。地域本部は地域戦略の要として担当地域の事業を担っており、事業本部と連携しつつ、各々傘下の関係会社とともに幅広い多角的な事業を展開している。

事業セグメントは「鉄鋼製品」、「金属資源」、「エネルギー」、「機械・インフラ」、「化学品」、「生活産業」、「次世代・機能推進」の7セグメント。

鉄鋼製品

インフラ鋼材、自動車部品、エネルギー鋼材他。

事業を運営する主要な子会社には、三井物産スチール、Regency Steel Asia、Game Changer Holdings、EURO-MIT STAAL、Bangkok Coil Centerがある。

主要な持分法適用会社には、日鉄物産、GRI Renewable Industries、Shanghai Bao-Mit Steel Distribution、Gestamp North America、Gestamp Holding Mexico、Gestamp Brasil Industria De Autopecas、Gestamp Holding Argentina、GESTAMP 2020、SIAM YAMATO STEEL、GEG(Holdings)がある。

金属資源

鉄鉱石、石炭、銅、ニッケル、アルミニウム、製鋼原料・環境リサイクル。

事業を運営する主要な子会社には、Mitsui-Itochu Iron、Mitsui Iron Ore Development、Mitsui Iron Ore Corporation、Mitsui&Co. Iron Ore Exploration&Mining、Oriente Copper Netherlands、Japan Collahuasi Resources、三井物産カッパーインベストメント、三井物産メタルズ、Mitsui&Co. Mineral Resources Development(Asia)、Mitsui Coal Holdings、Mitsui&Co. Mozambique Coal Investment、Mitsui&Co. Mozambique Coal Finance、Mitsui&Co. Nacala Infrastructure Investment、Mitsui&Co. Nacala Infrastructure Financeがある。

主要な持分法適用会社には、Inner Mongolia Erdos Electric Power&Metallurgical、日本アマゾンアルミニウム、BHP Billiton Mitsui Coalがある。

エネルギー

石油、天然ガス、LNG、石油製品、原子燃料、環境・次世代エネルギー。

事業を運営する主要な子会社には、三井石油開発、Mitsui E&P Middle East、Mitsui E&P Australia、Mitsui E&P UK、Mitsui E&P USA、MEP Texas Holdings、Mitsui E&P Italia A、AWE、Mitsui&Co.Energy Trading Singapore、Mitsui&Co. LNG Investment USA、Mitsui Sakhalin Holdingsがある。

主要な持分法適用会社には、ENEOSグローブ、JAPAN ARCTIC LNG、Japan Australia LNG (MIMI)、Mitsui E&P Mozambique Areaがある。

機械・インフラ

電力、海洋エネルギー、ガス配給、水、物流・社会インフラ、自動車、産業機械、交通、船舶、航空。

事業を運営する主要な子会社には、Portek International Private、Mit-Power Capitals (Thailand)、Mitsui&Co. Middle East and Africa Projects Investment & Development、MITSUI GAS E ENERGIA DO BRASIL、Drillship Investment、GOG DRILLSHIP INVESTMENT、Ecogen Brasil Solucoes Energeticas、MIZHA ENERGIA PARTICIPACOES、ATLATEC、KARUGAMO ENERGY MANAGEMENT、三井物産プラントシステム、東京国際エアカーゴターミナル、Mypower、Mitsui Water Holdings (Thailand)、ガラナアーバンモビリティ、Mitsui Rail Capital Participacoes、GUMI BRASIL PARTICIPACOES、Toyota Chile、Mitsui Automotriz、HINO MOTORS SALES MEXICO、Veloce Logistica、MBK USA Commercial Vehicles、Bussan Auto Finance、Bussan Auto FinanceIndia、MITSUI AUTO FINANCE CHILE、三井物産マシンテック、Komatsu-Mitsui Maquinarias Peru、Road Machinery、KOMEK MACHINERY、KOMEK MACHINERY Kazakhstan、Ellison Technologies、OMC SHIPPING、東洋船舶、三井物産エアロスペース、Mitsui Rail Capital Holdings、Mitsui Rail Capital Europeがある。

主要な持分法適用会社には、PAITON ENERGY、3B POWER、SAFI ENERGY、MAP Inland Holding、MAP Coastal Holding、DHOFAR GENERATING COMPANY、Caitan、IPM Eagle、MT Falcon Holdings Company、福島ガス発電、VLI、TOYOTA MANILA BAY、HINO MOTORS SALES (THAILAND)、Penske Automotive Group、lnversiones Mitta、Yamaha Indonesia Motor Manufacturing、India Yamaha Motor、太陽建機レンタル、KOMATSU MARKETING SUPPORT AUSTRALIAがある。

化学品

石油化学原料・製品、無機原料・製品、合成樹脂原料・製品、農業資材、飼料添加物、化学品タンクターミナル、住生活マテリアル。

事業を運営する主要な子会社には、三井物産ケミカル、日本アラビアメタノール、MMTX、Shark Bay Salt、Intercontinental Terminals Company、三井物産プラスチック、Diana Elastomers、三井塑料貿易(上海)、三井物産パッケージング、Mitsui Bussan Woodchip Oceania、MITSUI PLASTICS、Mitsui AgriScience International、Certis U.S.A.、Kocide、第一タンカー、三井物産アグロビジネス、物産フードサイエンス、サンエイ糖化、Mitsui Agro Business、Novus International、Consorcio Agroindustrias del Norteがある。

主要な持分法適用会社には、Kansai Helios Coatings、HEXAGON COMPOSITES、LABIX、SMB建材、OURO FINO QUIMICA、MVM Resources International、ITC RUBIS TERMINAL ANTWERP、Kingsford Holdingsがある。

生活産業

食料、繊維、ヘルスケア、アウトソーシングサービス。

事業を運営する主要な子会社には、XINGU AGRI、東邦物産、プライフーズ、United Grain Corporation of Oregon、The Kumphawapi Sugar、三井農林、Mit-Salmon Chile、リテールシステムサービス、WILSEY FOODS、MKU Holdings、物産ロジスティクスソリューションズ、べンダーサービス、三井食品、マックスマーラジャパン、三井物産アイ・ファッション、Paul Stuart、Mitsui Foods、日本マイクロバイオファーマ、三井物産フォーサイト、UHS Partners、MBK HEALTHCARE MANAGEMENTがある。

主要な持分法適用会社には、スターゼン、フィード・ワン、三井製糖、ビギホールディングス、アルカンターラ、パナソニックヘルスケアホールディングス、IHH Healthcare、富士製薬工業、エームサービス、アラマークユニフォームサービスジャパンがある。

次世代・機能推進

アセットマネジメント、リース、保険、バイアウト投資、ベンチャー投資、商品デリバティブ、物流センター、情報システム、不動産 。

事業を運営する主要な子会社には、三井物産企業投資、MITSUI&CO. Global Investment、Mitsui Bussan Commodities、三井物産グローバルロジスティクス、三井物産インシュアランス、三井物産オルタナティブインベストメンツ、三井物産アセットマネジメント・ホールディングス、SABRE INVESTMENTS、三井物産都市開発、MBK Real Estate、MBK Real Estate Asia、三井情報、ワールド・ハイビジョン・チャンネル、M&Y Asia Telecom Holdings、三井物産セキュアディレクションがある。

主要な持分法適用会社には、JA三井リース、QVCジャパン、NAAPTOL ONLINE SHOPPING、りらいあコミュニケーションズがある。

経営理念

三井物産の経営理念は「Mission」、「Vision」、「Value」で構成されている。「Mission」には「世界中の未来をつくる」、「Value」には「360℃business innovators」を掲げる。「Value」は「変革を行動で 多様性を力に 個から成長を 真摯に誠実に」と定めている。

この経営理念は2020年5月1日付に改定している。従来の経営理念の根幹となる精神は受け継ぎつつ、変化の激しい経営環境下において、グループ経営を通じて果たすべき企業使命と目指す姿を改めて定義している。並びに、三井物産のDNAである「挑戦と創造」を続け、ステークホルダーと社会の期待に応えていくかを、世界中の多様な人材が理解・共感し日々の行動に反映できるような、端的で明快な表現にまとめたという。三井物産はこの新たな経営理念の下、新中期計画のテーマに掲げる「変革と成長」を、グループで一致団結して推進していく方針を定めている。

経営環境

2019年度の世界経済は、米中貿易摩擦などにより製造業を中心に減速基調が続いており、加えて新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大の影響により急速に悪化している。

米国では外出制限や失業の急増が、これまで成長の牽引役であった個人消費を大きく下押しすることが予想されている。欧州でも経営の下支え役であった個人消費が大きく減少する他、外需の落ち込みに伴う輸出の大幅な減少が予想されている。

日本では既に消費増税等の影響を受けた景気減速感がで始めていたところ、今後さらなる消費や輸出の減少が経済を大きく下押しすることが予測されている。新興国においては、最初に感染拡大の動きがみられた中国では経済活動の最悪期から好転したように見えるが、経済成長の大幅な減速は避けられない状況だという。ブラジルやロシアも感染拡大の影響に加え、原油価格急落もあり、経済の大幅な悪化が予想される。

世界経済の持ち直しは2020年後半以降になるとみられる。引き続き、感染拡大の動き及び経済全般に与える影響には注意しつつ、感染拡大が収束すれば各国の大規模な財政拡張、金融緩和が回復を後押しすることも期待されている。

中期計画

三井物産は、今般、新中期計画「変革と成長」(2021年3月〜2023年3月)を策定している。激変する事業環境の中で中長期的に企業価値向上を実現するために、これまでの思考・行動様式を抜本的に変革し、着実に更なる成長を目指すことが、「変革と成長」に込められた意味だという。新たに策定した経営理念と、マテリアリティを経営の基軸としながら、今後加速する変化とニーズを着実に捉え、三井物産の成長を通じて社会の発展に貢献するとしている。

新中期計画「変革と成長」では、「変革」と「成長」の区分で以下のとおり、取り組みを掲げている。

変革

「変革」では「事業経営力強化」、「財務戦略・ポートフォリオ経営の進化」、「人材戦略」の3つを掲げる。投下資本に見合った収益性向上・ROE向上、社員1人ひとりの意識、行動様式、働き方の変革を目指すとしている。

「事業経営力強化」では、事業経営知見を向上させ、事業経営人材の育成・活用に取り組み、三井物産が主体的に価値向上を図ることが可能な事業へ経営資源を優先配分し、収益性向上を達成するとしている。

「財務戦略・ポートフォリオ経営の進化」では、キャッシュ・フロー・アロケーションの枠組みを活用し、財務戦略とポートフォリオ経営の進化を図る。

「人材戦略」では、新型コロナウイルス感染収束後も見据えた次世代「働き方改革」、グローバル・グループで多様な「プロ人材」の適材適所及び事業経営人材育成・活用を推進する。

成長

「成長」では「Strategic Focus」、「基盤事業の収益力強化と新事業への挑戦」の2つを掲げ、三井物産の総合力が活きる成長領域、デジタル化等、変化するトレンドへの対応を目指すとしている。

「Strategic Focus」では、既存事業をプラットフォームとして複合的な価値創造が活かせるエネルギーソリューション、ヘルスケ・ニュートリション、マーケット・アジアの3つの事業領域に一層注力する。

「基盤事業の収益力強化と新事業への挑戦」では、中核事業の金属資源・エネルギー、機械・インフラ、化学品において、事業競争力の強化、ポートフォリオの最適化、ポルトオン投資を進め、成長を実現するとしている。


2020年3月期 有価証券報告書(提出日:2020年6月19日)