日本電産 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 7兆5370億3600万 円
銘柄コード 6594(市場第一部(内国株))

日本電産株式会社は、京都市南区に本社をおく総合モーターメーカー。
1973年に「世界一になる!」という目標を掲げて現社長・永守重信氏が仲間3人とともに設立。
学生時代から研究し続けてきた精密小型モータを事業の中心に据えた。
1979年、世界に先駆けてブラシレスDCモータによるハード・ディスクの直接駆動方式を実用化。
この技術がなければ、その後のコンピュータの小型化は実現しなかったと言われる。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

日本電産株式会社は、京都市南区に本社をおく総合モーターメーカー。1973年、現社長・永守重信氏が「世界一になる!」という目標を掲げて仲間3人とともに創業した。創業時から学生時代から研究し続けてきた精密小型モータを事業の中心に据えた。1979年、世界に先駆けてブラシレスDCモータによるハード・ディスクの直接駆動方式を実用化。この技術がなければ、その後のコンピュータの小型化は実現しなかったと言われる。

1984年に米国トリン社の軸受ファン部門を買収し、本格的なM&Aを初めて実施した。1988年11月 、大阪証券取引所第2部、京都証券取引所に株式を上場、1998年9月に大阪証券取引所第1部に指定替えおよび東京証券取引所第1部に上場した。

事業内容

日本電産グループは、日本電産株式会社と連結子会社332社、持分法適用関連会社4社で構成されている。日本電産は、主に精密小型モータ(HDD用モータとその他小型モータ)、車載用製品、機器装置の開発販売を行っている。グループ各社は、家電・商業・産業用製品、電子・光学部品などの製造・販売も行っている。

経営方針

日本電産は、「世界No.1の総合モーターメーカー」として、高成長、高収益、高株価、高技術、高待遇を長期的に維持向上することにより株主価値を向上させ、株主の負託に応えることを基本方針としている。さらに、「最大の社会貢献は雇用の創出であること」「世の中でなくてはならぬ製品を供給すること」「1番にこだわり、何事においても世界トップを目指すこと」の3つを、経営の基本理念として掲げている。

経営戦略・経営環境

日本電産の基本経営戦略は、新たな駆動技術で既存の大型市場に革新的変化を起こすこと、及び新市場のニーズにすばやく適応することである。その達成手段としては、M&Aを駆使することで技術やスピードの補強を行ってきた。

そして現在、日本電産は技術革新の5つの大波に乗ることを目指している。「クルマの電動化」「ロボット活用の広がり」「家電製品のブラシレスDC(直流給電:Direct Current)化」「農業・物流の省人化」「5G通信に起因する次世代技術」の5つである。これらは、二酸化炭素排出や交通事故、高齢化など世界が直面している課題の解決へ向けて、強く求められている有望な成長市場である。日本電産はこの5つに経営資源を集中的に投下し、自社で育んできた要素技術にM&Aを組み合わせることで、大波全てを制することを目論んでいる。

対処すべき課題

日本電産は、以下の各事業分野で対処すべき課題の解決に取り組んでいる。

精密小型モータ事業

5G通信が主流になると、膨大なデータの高速処理によってCPUや電子回路に高熱が生じるため、放熱・冷却などサーマルマネジメントに対する需要増大が予想される。また家電の省電力化、コードレス化に伴い、省エネ・長寿命・低騒音という特徴を持つブラシレスDCモータの需要増大が見込まれる。日本電産ではこれらの需要に対応する製品を提供するとともに、新たな活用の場も開拓しながら、持続的な成長につなげようと考えている。

車載事業

自動車業界は現在、脱炭素化へ向けて車の電動化と電気自動車へのシフトを推進している。こうした中で日本電産は、車載用モータに加え車載カメラ、コントロールバルブなどの製品を提供。さらにEV用の駆動用モータシステムを開発・供給することで、CO2の実質ゼロ化を目指す業界の取り組みに積極的に関与する考えである。また今後は自動車の電装メーカーを目指し、モータ技術にECUやセンサーの先進技術を統合したシステム・モジュール製品を提供することで、安全・快適で環境に優しい車作りに貢献したいとも考えている。

家電・商業・産業用事業

現在、世界の電力需要の約半分をモータが占めていると言われ、特に産業用モータによる消費量が大きいことから、より高効率なモータへの置き換えが急務となっている。日本電産は洗濯機、乾燥機、食洗機用モータや冷蔵庫用コンプレッサー用のモータなどを手掛けており、これらの省電力化に貢献したいと考えている。また、農業、ガス、鉱業、上下水道、海洋といったマーケットでも、世界的な省エネ・省電力化の流れを追い風に、さらなる事業の発展を目指している。

その他事業

中国を中心にFA需要が高まる中、「ロボット活用の広がり」を背景に、拡大傾向にある小型ロボット基幹部品(減速機)の需要取り込みを通じて事業拡大を推進している。そして増大した受注を確実に獲得するため、小型ロボット用減速機向けの新工場の稼働を開始し、生産能力を大幅に増強している。

なお上記の目標を達成するために、精密小型モータ、車載、家電・商業・産業用の各分野で優れた技術力を持つ3つの企業を買収し、課題の解決に向けて取り組んでいる。


2020年3月期 有価証券報告書(提出日:2020年6月18日)