この会社は、静岡県を中心とする東海エリアおよび関東エリアで戸建分譲事業を展開しています。企業理念として「家がほしいすべての人のために」を掲げ、土地に合わせたデザインや設計を行い、品質や性能、居住性を追求した一戸建て住宅を提供しています。2020年からデザイン力向上のための社内勉強会を開始し、2021年にはデザイン戦略室を新設するなど、デザイン性の高い住宅の提供を強化しています。

同社の事業エリアは、静岡県を中心に東海エリア（静岡県、愛知県、岐阜県）と関東エリア（神奈川県、埼玉県、東京都、千葉県）に広がっています。営業拠点は全9拠点あり、東海エリアには静岡本店や名古屋支店、関東エリアには神奈川支店や東京オフィスなどがあります。現在、東海エリアでの販売件数が多いですが、関東エリアでのシェア拡大を目指しています。

同社の事業は戸建分譲事業のみの単一セグメントであり、セグメント別の記載はありません。分譲戸建住宅業界では、建築コストの低減や土地の仕入れから販売までの期間短縮を図るため、画一的なデザインが多い中、同社は「家族が幸せになる家」を追求し、顧客満足度を高めるために一棟ごとに異なるデザインを提供しています。

同社の強みは商品企画力とデザイン力にあります。用地取得からプランニング、デザインまでを自社で手掛け、デザイン性を重視した商品づくりを進めています。具体的には「アイコニック」「ミニマル」「バランス」「奥行」「陰影」の5つの要素を重視し、魅力的な住まいを追求しています。また、仕入れ競争力も強みであり、地元仲介業者との信頼関係を活かして多くの物件情報を入手し、適正価格での土地仕入れを実現しています。

ホームポジションは、企業理念「家がほしいすべての人のために」を掲げ、デザイン性と品質を兼ね備えた住宅を提供しています。特に、価格を抑えつつも高いデザイン性と居住性を実現することで、幅広い顧客層に訴求しています。これにより、従来の顧客層に加え、所得の高い層へのアプローチも可能となっています。

同社は、事業規模の拡大を目指し、関東エリアと東海エリアでのシェア拡大を推進しています。関東エリアでは、既存の6支店を活用し、販売棟数の増加とデザイン性による差別化を図っています。東海エリアでは、静岡県内でのシェア維持と未開拓エリアへの進出を進めています。

収益改善に向けて、ホームポジションは在庫回転率の向上や値引きリスクの軽減を図っています。また、戸建分譲住宅に加え、収益性の高い土地開発分譲も推進しています。さらに、新規不動産関連事業の検討や基幹システムの連携による生産性向上、資金調達コストの削減を進めています。

同社は、売上高営業利益率を重視し、財務基盤の強化を図っています。これにより、積極的なシェア拡大と人員確保を実現し、事業の拡大を目指しています。また、関東エリアでのシェア拡大を優先課題とし、既存店の販売棟数を増やすことで全社の売上成長を牽引しています。

プロジェクト用地の取得強化も重要な施策と位置付けています。新規仲介業者の開拓や既存業者との関係構築を通じて、多方面から不動産情報を取得し、用地取得を強化しています。これにより、競争力を高め、シェア拡大を加速させることを目指しています。