HPCシステムズ 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 157億9600万 円
銘柄コード 6597(マザーズ(内国株))

HPCシステムズは、東京都港区海岸に本社をおく企業。2006年設立。
主に大学・官公庁の科学技術計算向けに、HPC(High Performance Computer:高性能コンピュータ)を開発・製造・販売している。CTO(Configure To Order)事業やCSC(Computational Science Consulting)事業も展開。


事業内容とビジネスモデル

HPCシステムズは、東京都港区海岸に本社をおく企業。2006年設立。 主に大学・官公庁の科学技術計算向けに、HPC(High Performance Computer:高性能コンピュータ)を開発・製造・販売している。CTO(Configure To Order)事業やCSC(Computational Science Consulting)事業も展開。

沿革・会社概要

HPCシステムズ株式会社は、東京都港区に本社を置くコンピュータ事業を展開する企業。2006年9月に、当時プロサイド株式会社コーポレート本部長であった小野鉄平氏によって、HPC事業の源流となる株式会社エッチ・アイ・ティーおよびCTO事業の源流となるプロサイド株式会社から分社型吸収分割が行われ、事業が開始された。2009年に西日本営業所を開設、2016年に台湾支店を開設。

2017年にヤフー株式会社へ納品したディープラーニング活用に特化した省エネ性能の高いスーパーコンピュータ「kukai(クウカイ)」がスパコンの省エネ性能ランキング「GREEN500」において世界第2位を獲得。2019年に東京証券取引所マザーズに株式を上場。2020年に名古屋営業所を開設、現地法人Intelligent Integration Company Limitedをベトナム ハノイ市に設立(非連結子会社)。

事業内容

「人とコンピューティングの力で世界平和に貢献する」という経営理念のもとで、専門的な知見を求められる科学技術計算用コンピュータ事業(HPC事業)と安定的で信頼性の高い製品供給を求められる産業用コンピュータ事業(CTO事業)を展開する。

HPC事業

「HPC」事業では、科学技術計算用コンピュータに関連するソリューションの提供を行う。HPCシステムズでは、計算科学の手法を用いて、「理論化学」の問題を取り扱う「計算化学」の分野に強みを持っており、中でもライフサイエンス(生命科学)とマテリアルサイエンス(材料科学)分野を重点事業領域と位置づけ、コンピュータ上で高精度に計算した材料データベースやAI等を活用して材料開発を行うマテリアルズ・インフォマティクスのアプリケーション開発に注力する。

HPCシステムズが提供するHPCシステムインテグレーションは、科学技術計算、モノ作りにおける流体構造シミュレーション、創薬や材料開発に必要な計算化学、ディープラーニング、AI解析、ビッグデータ解析等、顧客の四よう目的に応じた知見を必要とする領域を対象とする。

HPCシステムインテグレーションの他にも、科学技術計算用高性能コンピュータの販売、ソフトウェアプログラムの開発・販売、受託計算・研究開発支援および導入後のサポートまでをワンストップで行う体制を構築している。

CTO事業

顧客企業の注文仕様に応じた産業用コンピュータの開発、製造、販売を行う。産業用コンピューターは、市販の量販品であるパソコンと比較すると、仕様や特徴が異なる。トラブルが生じ、ダウンタイムが発生した場合、顧客企業にとっては操業ロスに繋がるため、稼働の安定性が求められる。HPCシステムズによって開発・製造・販売される産業用コンピュータは、高い処理性能を持ちながらも、耐環境性、頑健性・信頼性、早期復旧力やメンテナンス性、省スペース性等の要件の実現に応えている。

経営方針

経営理念は、「人とコンピューティングの力で世界平和に貢献する」である。HPCシステムズは、会社設立以来、「人の想像力とコンピューティングを融合させ未来をつくる企業になる」というビジョンのもと、「研究者には研究する力、開発者には製品を開発する力を提供すること」をミッションに掲げ、研究者や開発者に寄り添い、課題に共に取り組んでいる。

経営指標

売上高成長率、営業利益成長率を重要な指標と位置付ける。

経営戦略

HPC事業とCTO事業の拡大が更なる企業成長と発展のために必要である。そのために、顧客志向を徹底し、顧客が実現したいことや課題を解決するために、当社が容易した3つの協力なソリューション・ツールが掛け合わされて3乗の効果で発揮する『S3 as a Service』(Sキューブソリューション as a Service)という独自のソリューションサービス戦略を展開していく。

①System as a Service:HPC SIサービス、AI/ディープラーニング SIサービス、CTOサービス、アプライアンス顧客のニーズに沿って最適化されたシステム(ハードウェアおよびソフトウェアプログラム)を提供する

②Science as Service:計算科学/計算化学ソリューションを提供する。

③Science as a Cloud:サイエンスクラウドサービスを提供する。アプリケーションごとに最適化された計算環境とストレージ環境と世界でオンリーワンのソフトウェアプログラム群は計算化学用ソフトウェアプログラムおよび会社独自のオリジナルソフトウェアプログラムで構成されたクラウドサービスを提供する。

対処すべき課題

成長分野への対応

最新のICT分野では、AIや機械学習の本格導入が始まり、関連市場が成長期に移行しつつある。HPC事業にて推進している計算科学分野でもAI技術を活用した研究開発活動が課題解決に向けて広がりを見せている。5Gサービスの開始によって、多くの産業分野や社会基盤に係るところで本格的なIoTの実現と成長が見込まれていることから、親和性の高いCTO事業の拡大が見込まれる。CTO事業の顧客企業の製造現場において、AI、特にディープラーニングといった従来であればHPC事業に属するニーズも出てきている。最先端のコンピューティング技術においては、両事業の垣根を越えた体制が必要となる可能性が考えられる。

優秀な人材の確保

技術開発力やサービス企画力および販売力を維持し、継続的に発展、強化していくために、優秀な社員を雇用し、成長機会を提供する。

従業員の意欲、能力の向上

従業員に対して目標管理制度を導入している。従業員の評価適正化を図るとともに、急速なIT技術の進歩にあわせて、変革スピードに対応できる人材を育成していく体制を整えることが急務である。

内部管理体制、コーポレート・ガバナンスの充実

継続的な成長実現のため、事業規模に応じた内部管理体制の充実が不可欠である。金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制の評価へ対応すべく、業務の適性性や効率性、財務報告の信頼性の確保に努める必要がある。

認知度の向上

企業成長を実現するため、サービス認知度の向上が必要である。今後も、従前のインターネット、展示会に加えてマスメディア等を活用する。


2020年6月期 有価証券報告書(提出日:2020年9月29日)