メルカリ 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 7406億5200万 円
銘柄コード 4385(マザーズ(内国株))

メルカリは東京都港区六本木に本社をおく企業。
2013年にコウゾウという名前で創業されたが、メルカリのリリースによって社名を変更。
順調にユーザーを増やし、2014年にアメリカ版アプリの提供開始。
2015年には新規事業のために子会社ソウゾウを設立。
2017年にはメルペイを設立し、金融関連分野へ進出。
日本の数少ないユニコーン企業と言われていたが、2018年6月マザーズに上場。

事業概要

メルカリは、スマートフォンやソーシャルメディアの普及により、個人がスマートフォンを通じてモノの売買や情報発信を行えるようになったことを追い風に、フリマアプリ「メルカリ」を提供している。モノなどの資産を有する出品者とそれに価値を見出す購入者を結ぶ、簡単で、楽しく、安全なCtoCマーケットプレイスを提供することにより、循環型社会を実現していく。 

「メルカリ」はスマートフォンに特化した個人間取引(CtoC)のためのマーケットプレイスであり、 誰でも簡単・手軽に不要品を売買できるユーザ体験を提供している。店舗、インターネットオークションを利用した中古品売買は、時間や煩雑さ等の課題があったが、「メルカリ」は、誰でも簡単に商品を出品・購入でき、簡便かつ手頃な価格の配送オプションを提供している。 

メルカリグループは、株式会社メルカリと連結子会社であるMercari, Inc. (米国)、株式会社メルペイ、マイケル株式会社、株式会社ソウゾウ、Merpay Ltd.(英国)の6社で構成される。オールジャンルの商品を取り扱うCtoCマーケットプレイス「メルカリ」を、米国で「Mercari 」を運営。

購入された商品に対し原則10%の手数料を出品者より受領し、商品代金から手数料を差し引いた金額を出品者に支払っている。当該手数料部分を売上高に計上している。

2019年2月には「メルカリ」で培った技術力と膨大な顧客・情報基盤を基に、スマホ決済サービス「メルペイ」の提供を開始しており、事業の拡大に努めている。

経営方針

メルカリグループは、「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」をミッションに掲げている。

日本及び米国で事業展開をしており、地域によって成長ステージが異なるため、流通総額及び売上高の成長を通じて企業価値の向上を図る。

中長期的な経営戦略

1つ目に、中古品市場拡大をけん引するCtoCマーケットプレイスのパイオニアであることだ。 メルカリはフリマアプリ市場を作り上げ、オフライン店舗やインターネットオークションに限定されない日本の中古品市場全体の拡大をけん引してきた。日本のフリマアプリ利用経験者の約94%は、「メルカリ」の利用経験があるとされ、日本の中古品市場の高い市場成長を享受できる立場にある。 更に、海外においてもニーズは高く、中古品市場の成長に貢献していく。

2つ目は、エンゲージメントの高いユーザ基盤及びこれを通じて得られる高付加価値のデータだ。高いエンゲージメントを誇るユーザ基盤を通じて、利用価値の高いデータを大量に収集することができる。広範なユーザデータとAI 技術を活用し、購入転換率、出品転換率の向上、カスタマーサポートの効率化等の実現に取り組んでいる。 

3つ目は、CtoC特有のネットワーク効果による高いロイヤルティの獲得だ。 出品者・出品数が増えれば、購入したい商品が増え購入者・購入数が増加し、流動性が高まり、更に出品者・出品数が増加する。更に、多くの利用者が高い頻度でサービスを利用しており、自走的成長が促進されている。また、売上金をもとに別の商品の購入が可能な為、出品者が次の購入者となることが促進されている。その結果、ユーザの大部分は、出品者と購入者の双方として「メルカリ」を利用する。このようなリピートユーザによる継続的な取引への参加が流通総額の成長に大きく貢献している。更に、ユーザの取引評価の蓄積により、他のユーザが安心して取引を行うことができ、競合サービスへの流出を抑制する効果を有する。

 4つ目は、高い収益性を実現するビジネスモデルだ。この背景には、一定の事業規模に達するとその後の事業規模拡大に際してコストを適切に管理できるというビジネスモデルにある。コスト構造の相当の割合は広告宣伝費で、当初は広告宣伝費が収益を圧迫したが、日本市場での規模拡大に伴い、コスト効率向上と売上高の急速成長を実現し採算性を確立。米国市場を中心とする海外事業及び日本国内新規事業への先行投資に伴い、2019年6月期は営業損失を計上したが、今後も、新規事業の拡大、採算性確保に取り組む。

5つ目はイノベーションを推進する経営陣及び企業文化だ。 創業者で代表取締役CEO(社長)である山田進太郎氏率いる経営陣は、ソーシャルメディアやモバイルサービスにおいてユーザのエンゲージメントを高め、収益化し、規模を拡大させることに関する豊富な経験を有す。 グループの成功は、人材の質の高さにも起因する。これは、採用と継続雇用に対する投資や、「Go Bold」、「All for One」、「Be a Pro」の3つの行動指針を尊重する企業文化を反映している。日本及び米国それぞれで経営陣及びその他の主要なプロフェッショナル人材の戦略的な拡大を継続。 

具体的な経営戦略として、国内メルカリ事業/メルペイ事業/米国メルカリ事業の3本柱に経営資源を集中し、ミッション達成にむけた強固な基盤を構築することを当面のゴールと定め、グロースを最優先した投資を継続する。 

国内メルカリ事業では出品拡大による更なる成長を目指す。潜在出品顧客に訴求した出品者増加に向けた取り組みを、更なる成長のために実施する。AI テクノロジーによるUXの向上、顧客層とのリアルタッチポイントの強化が出品者拡大施策だ。

メルペイ事業ではキャッシュレス市場で確固たるポジション獲得を目指す。 顧客及び加盟店の拡大への先行投資と、「メルカリ」とのシナジー創出に特に注力する。

「OPENNESS」戦略による様々な協業によってキャッシュレス化を促進する。キャッシュレスの普及促進のために、業種・業界を超えたオープンなパートナーシップを進める。他社と相互に加盟店拡大を補完しあう「Mobile Payment Alliance(MoPA)」はその1つだ。また、金融機関等とのサービス間連携により、「メルペイ」が利用可能な加盟店を拡大。 

米国メルカリ事業では、事業の確立にむけて、月間米国内流通総額1百万米ドルの達成をひとつのマイルストーンとする。ブランド認知向上や外部コミュニティとの連携強化等により、限界利益率改善にも同時に取り組む。 米国の「Mercari 」では売買をより簡単にすべく、売上金の引き出しが数分で可能な Instant Payや、梱包や配送の簡略化、機能拡充に一層注力する。

対処すべき課題 

1つ目は、サービスの安全性及び健全性の確保だ。Eコマースサービスやソーシャルメディア等の普及につれて、インターネット上のサービスの安全性維持に対する社会的要請は一層高まりを見せている。サービスの安全性・健全性確保を最重要課題として、個人情報保護や知的財産権侵害品対策等に継続的に取り組む。 

2つ目は優秀な人材の採用と育成だ。 グローバル展開を含めた今後の成長を推進するにあたり、優秀で熱意のある人材を適時に採用するため、採用強化及び高いモチベーションをもって働ける環境や仕組みの整備・ 運用を進める。

3つ目は、技術力の強化だ。 サービス提供に係るシステムを安定的に稼働させることが事業運営上重要である。アクセス数の増加を考慮したサーバー設備の強化、並列処理システムの導入等による負荷分散等、継続的にシステムの安定性確保に取り組む。 先端技術への投資に注力し、更なるユーザ体験の向上に取り組む。

4つ目は、海外展開への対応だ。世界中の人々の消費行動の変化を背景とした中古品市場拡大に対応し、積極的に海外展開を図る方針だ。連結子会社「Mercari, Inc.」 において、メルカリグループが保有するノウハウの移管、ユーザの獲得を進める。各地域のユーザ特性とニーズにあわせてサービスをカスタマイズし、ユーザ数の拡大を目指す。

5つ目は、コーポレート・ガバナンスの強化だ。経営の監視機能及び内部統制機能の充実、コンプライアンス経営の徹底を通じて、企業価値の向上に努めることをコーポレート・ガバナンスの基本方針として定め、ステークホルダーの信頼に応えるべく、経営の効率性、透明性を高め、企業価値の最大化と持続的な成長、発展に努める。 

6つ目は、内部管理体制の拡充並びにコンプライアンスの徹底だ。今後の事業拡大で、社会的責任を果たし、持続的な成長と企業価値向上を図るために、人材の確保、育成及びコンプライアンスの徹底を重要な課題と考え、内部監査、法務、財務、経理等、各分野で高い専門性や豊富な経験を有する人材を採用し、社員に対する継続的な啓蒙活動及び研修活動で、更なる内部管理体制の強化、コンプライアンスの徹底に努める。