ロコンド 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 367億1900万 円
銘柄コード 3558(マザーズ(内国株))

株式会社ロコンドは東京都渋谷区に本社をおく企業。「業界に革新を、お客さまに自由を」をミッションとして掲げ、消費者向けのEC事業(B2C)、ブランド企業向けのプラットフォーム事業(B2B) の2つの事業を運営。通販サイト「LOCONDO.jp」では、「ネットでは靴は買えない」という障害を無くすため、「自由に試着できる通販サイト」をコンセプトとしている。

事業の内容

ロコンドグループは、「業界に革新を、お客様に自由を」という経営理念の下、「自宅で試着、気軽に返品」できる靴とファッションの通信サイト「LOCONDO. jp」を軸とする「EC事業」を展開する。

また、EC事業で構築したIT・物流インフラ等を共有した「プラットフォーム事業」を運営し、それぞれの事業に関連したプラットフォーム事業を活用して店舗も含めたブランド運営を行う「ブランド事業」を展開している。

なお事業セグメントは、靴を中心としたファッション関連商品等の販売、企画、仕入事業のみとなっている。

EC事業は、一般消費者であるユーザーが、ロコンドグループが運営するショッピングモールサイト「LOCONDO. jp」、楽天株式会社が運営する「楽天市場」及びヤフー株式会社が運営する「Yahoo!ショッピング」等の他社モールにて展開する「LOCOMALL」を通じて各ブランドの商品を購入できるサービスである。

「LOCONDO. jp」では、ユーザーに対して一部の例外はあるが、「即日出荷」、「送料実質無料」、「サイズ交換無料」、「返品送料無料」のサービスを提供している。

EC事業は大きく分けて、「受託型」と「買取型」に分類される。

「受託型」は「LOCONDO.jp」に各ブランドがテナント方式で出店を行い、出店後の運営管理をロコンドグループが行うサービスで、各ブランドの店舗に掲載する商品をロコンドグループの物流拠点に受託在庫として預かって販売を行う。

「買取型」は、ロコンドグループが各ブランドからファッション商材等の商品を仕入れ、自社在庫を持つことでロコンドグループが在庫リスクを負担し販売を行うセレクトショップ型事業である。

なお、「受託型」の売上高は販売された商品の手数料を受託販売手数料として計上され、「買取型」の売上高は商品の販売価格により計上される。

「受託型」と「買取型」との主な違いは、「受託型」は各店舗の基本的なマーチャンダイジングをテナント側が実施すること。また、受託販売形式のためロコンドグループが在庫リスクを負担しないことであり、ユーザーから返品があった場合でも当該商品は各ブランドに返品される。

また、「LOCONDO. jp」の集客力、ブランド力、出版社等の外部メディアとのネットワークを活用し、「LOCONDO. jp」に出店している各ブランドのブランディングを支援しており、当サービスに係る売上高は、各ブランドの広告掲載料を計上している。

さらに、ギフトラッピング等のサービス手数料収入、ユーザーへ配送する商品に同梱するチラシの広告掲載手数料収入もEC事業部に係る売上高として計上している。

プラットフォーム事業においては、大きく「BOEM」、「e-3PL」、「LOCOCHOC」、「LOCOPOS」の4つのサービスで運営している。

「BOEM(Brand's Official E-commerce Mamagement)」はブランドの自社公式EC支のサービス、「e-3PL(3rd Party Logistics)」は物流倉庫業務を一括受託するサービス、「LOCOCHOC」はユーザー元や店舗への商品の直送を可能にするサービス、「LOCOPOS」はタブレットやスマホをPOSレジとして利用でき、店舗の売上や在庫をECサイトと一元的に管理できるサービスである。

なお、EC事業とプラットフォーム事業は、それぞれ独立しておらず、相互補完的な関係となっており、EC事業の強化がプラットフォーム事業の強化につながっている。

ブランド事業は、EC事業及びプラットフォーム事業のインフラを活用し、自社でブランド運営を行う事業である。現在の主な取扱ブランドは「MANGO」、Misuzu&Co.が扱う「Vanity Beauty」、「Bell Florrie」等であり、EC事業において差別化商品を展開するだけでなく、ブランド事業においてロコンドグループの提供するプラットフォームサービスのベストプラクティスを構築していくことで、プラットフォーム事業の強化を図っている。

経営方針

ロコンドグループは、「業界に革新を、お客さまに自由を」という経営理念の下、お客様及び取引先企業へ革新的かつ満足度の高いサービスを提供するとともに、企業価値を向上させていくことを経営の基本指針としている。

なお経営指標としては、商品取扱高(返品後)を重視している。

中長期的な経営戦略

ロコンドグループの経営理念(業界に革新を、お客さまに自由を)を実現するため、現状ではEC事業と、EC事業で構築したIT・物流インフラ等を活用したプラットフォーム事業の2つ、及びそれぞれの事業に関連したブランド事業を運営している。

EC事業においては靴とファッションを中心に取り扱っておりますが、日本国内の衣料・服装雑貨等のEC化率は11.5%(平成29年度、経済産業省「電子商取引に関する市場調査」より)と、諸外国と 比較しても低い水準にある。

そのことを背景にロコンドグループは、認知度向上を通した当該EC化率の拡大を目指す。

また、M&A等による新規・既存事業投資を積極的に行い、企業価値の向上を目指していくとしている。

対処すべき課題

ロコンドグループを取り巻く事業環境は、ファッションEC市場規模は拡大する一方で、大手事業会社による当分野への市場参入及び事業強化により、競争の厳しい状況が続くと予想される。

そのため、ロコンドグループの経営理念を実現させるべく、「全国的な知名度の向上」、「システム及び物流機能の強化」、「オムニ戦略基盤の強化」、「商品展開の強化」、「優秀な人材の確保と組織力、オペレーションの強化」の5つの課題に取り組んでいる。

1つ目の「全国的な知名度の向上」では、サービスの要諦である「自宅で試着、気軽に返品」サービスコンセプトをより一層、認知させていくことが重要であると認識し、今後も費用対効果を慎重に検討した上で、サービス内容まで含めて伝わるような広告宣伝やプロモーション活動を強化している。

2つ目の「システム及び物流機能の強化」では、アクセス数の増加等を考慮したサーバー管理や負荷分散が重要となり、商品取扱高の増加に合わせて、倉庫面積の拡大や倉庫スタッフの採用、及びシステム化や機械化等の投資を通じた物流機能の強化が重要であると認識し、今後もシステムの安定性確保及び効率化、物流機能の強化に取り組んでいる。

3つ目の「オムニ戦略基盤の強化」では、ロコンドグループは、オムニ戦略の要諦とは、リアル店舗及びEC間での「在庫の一元化」及び「売上・会員情報の一元化」であると認識し、オムニ戦略基盤の強化に向けた新規開発や機能改修に取り組んでいる。

4つ目の「商品展開の強化」では、ロコンドグループが更なる事業拡大を実現するためには、これまでの主要商品である靴や靴以外に衣料品まで含めたユーザーのトータル・コーディネートに対するニーズを満たしていくことが重要であると認識し、サービスコンセプト(自宅で試着、気軽に返品)やオムニ戦略基軸、及びこれまで構築してきた各ブランドとの関係を活用する等によって、幅広い品揃えを実現できるよう努めている。

5つ目の「優秀な人材の確保と組織力、オペレーションの強化」では、ロコンドグループは継続的に採用活動を行うとともに、適正な人事評価を行い、優秀な人材の確保や、社員の職位、職務に応じた適切な研修を行い、人材の教育・育成を進めていく方針である。さらに、今後の事業拡大にあたり、各種のオペレーションにおいては業務の標準化が継続的な成長を左右するものと考え、コンプライアンスの徹底はもちろんの事、様々な統制活動を通じ、オペレーションの品質向上及び業務効率の改善を進めている。