ロコンド 事業内容・ビジネスモデル

フォロー
時価総額 218億5200万 円
銘柄コード 3558(マザーズ(内国株))

沿革・会社概要

株式会社ロコンドは東京都渋谷区に本社をおく企業。2010年に株式会社ジェイドとして設立され、翌2011年に靴の通販サイト『LOCONDO.jp』を開設した。2017年3月に東証マザーズへ株式上場を果たす。現在は田中裕輔氏がCEOを務めている。

消費者向けのEC事業(B2C)、ブランド企業向けのプラットフォーム事業(B2B) の2つの事業を運営。通販サイト『LOCONDO.jp』では、「ネットでは靴は買えない」という障害を無くすため、「自由に試着できる通販サイト」をコンセプトとしている。

事業内容

ロコンドグループは、「自宅で試着、気軽に返品」できる靴とファッションの通信サイト『LOCONDO. jp』を軸とする「EC事業」を展開する。また、EC事業で構築したIT・物流インフラ等を活用した「プラットフォーム事業」、店舗も含めたブランド運営を行う「ブランド事業」も展開している。

なお事業セグメントは、靴を中心としたファッション関連商品等の販売、企画、仕入事業のみとなっている。

EC事業の内容・ビジネスモデル

EC事業は、一般消費者であるユーザーが、ロコンドグループが運営するショッピングモールサイト『LOCONDO. jp』、楽天株式会社が運営する「楽天市場」及びヤフー株式会社が運営する「Yahoo!ショッピング」等の他社モールにて展開する「LOCOMALL」を通じて各ブランドの商品を購入できるサービスである。

『LOCONDO. jp』では、ユーザーに対して一部の例外はあるが、「即日出荷」、「送料実質無料」、「サイズ交換無料」、「返品送料無料」のサービスを提供している。

ロコンドグループは、これまで訴求できていなかったユーザー層(20代女性)へ当社サービスの訴求等を目的に、2019年3月29日に株式会社モバコレの全株式を取得した。また、2019年6月1日に「モバコレ」を吸収合併し、「モバコレ」が運営していたショッピングサイト「モバコレ」を『LOCONDO.jp』へ統合した。これにより、旧「モバコレ」会員のアクティブ率向上を図るとともに、アパレル領域の強化を図っている。

EC事業は大きく分けて、「受託型」と「買取型」に分類される。「受託型」と「買取型」との主な違いは、「受託型」は各店舗の基本的なマーチャンダイジングをテナント側が実施すること。また、受託販売形式のためロコンドグループが在庫リスクを負担しないことであり、ユーザーから返品があった場合でも当該商品は各ブランドに返品される。

受託型

「受託型」は『LOCONDO.jp』に各ブランドがテナント方式で出店を行い、出店後の運営管理をロコンドグループが行うサービスで、各ブランドの店舗に掲載する商品をロコンドグループの物流拠点に受託在庫として預かって販売を行う。

「受託型」の売上高は販売された商品の手数料を受託販売手数料として計上される。

買取型

「買取型」は、ロコンドグループが各ブランドからファッション商材等の商品を仕入れ、自社在庫を持つことでロコンドグループが在庫リスクを負担し販売を行うセレクトショップ型事業である。

「買取型」の売上高は商品の販売価格により計上される。

その他EC事業

また、『LOCONDO.jp』の集客力、ブランド力、出版社等の外部メディアとのネットワークを活用し、『LOCONDO.jp』に出店している各ブランドのブランディングを支援しており、当サービスに係る売上高は、各ブランドの広告掲載料を計上している。

さらに、ギフトラッピング等のサービス手数料収入、ユーザーへ配送する商品に同梱するチラシの広告掲載手数料収入もEC事業部に係る売上高として計上している。

プラットフォーム事業の内容・ビジネスモデル

プラットフォーム事業においては、大きく「BOEM」、「e-3PL」、「LOCOCHOC」、「LOCOPOS」の4つのサービスで運営している。

BOEM

「BOEM(Brand's Official E-commerce Mamagement)」はブランドの自社公式EC支援サービス。『LOCONDO.jp』等の運営のために構築しているECシステムや物流インフラ等のプラットフォームを共有・活用し、各ブランドが独自に運営するECサイトのシステム開発やデザイン制作等のウェブサイト構築だけでなく、物流請負、顧客応対請負、マーケティング請負等、必要に応じて各種物流関連業務を支援する。

BOEMに係る売上高については、EC事業の受託型と同様に販売された商品の手数料を受託販売手数料として計上している。さらに、システム追加構築やマーケティング請負などに係るサービス手数料収入も売上高に計上している。

なお、商品情報や在庫情報については、『LOCONDO.jp』、『LOCOMALL楽天店』、『LOCOMALLYahoo!ショッピング店』と同期しているため、『LOCONDO.jp』で販売開始した商品は「LOCOMALL」や「BOEM」でも販売が開始される、いわゆる「(店舗間での)在庫シェアリング」が可能な体制となっている。

また、『LOCONDO.jp』等の販売強化のために行った、ECシステムや物流インフラ等のプラットフォームの新規機能の追加等は、プラットフォームをシェアリングしている「BOEM」にも自動的に反映される体制にもなっている。

e-3PL

「e-3PL(3rd Party Logistics)」は物流倉庫業務を一括受託するサービス。ロコンドグループのプラットフォームを共有・活用し、各ブランドの在庫を「各ブランドの自社公式EC+リアル店舗の在庫」としてロコンドグループが保管し、各ブランドの自社公式ECサイトの出荷だけでなく、各ブランドのリアル店舗や他社が運営するECサイトへの出荷業務を担う。

「e-3PL」サービスを導入することにより、各ブランドは物流倉庫を持たずに事業運営が可能となり、大幅なコスト削減ができるだけでなく、各ブランドが保有する全ての在庫をオンラインで販売することができるため、ブランド全体の在庫回転率を向上させることが期待できる。

さらに、ロコンドグループはリアル店舗や他社が運営するECサイトの倉庫への出荷に対しても、EC事業と同水準のサービス「即日出荷(一部例外あり)」で対応するため、店舗への商品補充のスピードが向上することが期待される。

「e-3PL」サービスに係る売上高については、出荷業務に対する手数料に加えて商品保管料やシステム利用料等の月額固定収入を受託手数料として計上している。

LOCOCHOC

「LOCOCHOC」はユーザー元や店舗への商品の直送を可能にするサービス。「LOCOCHOC」は、『LOCONDO.jp』に出店しているブランドや小売店を対象に、各ブランド等のリアル店舗において欠品が生じた場合、ないしは、店舗に並んでいない商品をユーザーが要望する場合、店舗で注文を受け付けて、店舗で支払いを済ませ、ロコンドグループの物流倉庫からユーザーの自宅又はリアル店舗に『LOCONDO.jp』と同水準のサービス「即日出荷(一部例外あり)」で直送することが可能なサービス。

LOCOPOS

「LOCOPOS」はタブレットやスマホをPOSレジとして利用でき、店舗の売上や在庫をECサイトと一元的に管理できるサービス。「LOCOPOS」はタブレットやスマホを使って店舗のPOSレジとして利用できるだけでなく、売上情報、在庫情報、顧客情報等をECサイトと一元的に管理できるのが特徴。ファッション業界において重要とされているオムニ戦略を容易に実現できるツールとして提供している。

「LOCOPOS」に係る売上高につきましては、提供したサービスに対する手数料に加えてシステム利用料等の月額固定収入を受託手数料として計上しております。

EC事業とプラットフォーム事業の相互補完性

EC事業とプラットフォーム事業は、それぞれ独立しておらず、相互補完的な関係となっており、EC事業の強化がプラットフォーム事業の強化につながっている。ロコンドグループは『LOCONDO.jp』においてユーザー満足度の向上、及び売上・利益の向上のため、ECシステムや物流インフラ等のプラットフォームの改善を継続的に図っている。そしてこれらの改善内容は、『LOCONDO.jp』とプラットフォームシェアリングを行っているプラットフォーム事業、特に「BOEM」に対しては自動的に新機能がアップデートされる体制を構築しており、EC事業の強化がプラットフォーム事業の強化につながっている。

また、在庫管理シェアリングの観点からは、ロコンドグループ倉庫に商品を完全集約する「e-3PL」はもちろん、「BOEM」導入によるEC事業との在庫共通化、「LOCOCHOC」導入によるEC事業と店舗補充在庫との共通化により、EC事業でもこれらの商品が販売可能となり、プラットフォーム事業の強化がEC事業の強化につながっている。

ブランド事業の内容・ビジネスモデル

ブランド事業は、EC事業及びプラットフォーム事業のインフラを活用し、自社でブランド運営を行う事業である。現在の主な取扱ブランドは『MANGO』、Misuzu&Co.が扱う『Vanity Beauty』、『Bell Florrie』等であり、EC事業において差別化商品を展開するだけでなく、ブランド事業においてロコンドグループの提供するプラットフォームサービスのベストプラクティスを構築していくことで、プラットフォーム事業の強化を図っている。

経営方針

ロコンドグループは、「業界に革新を、お客さまに自由を」という経営理念の下、顧客及び取引先企業へ革新的かつ満足度の高いサービスを提供するとともに、企業価値を向上させていくことを経営の基本指針としている。

経営指標

ロコンドグループは経営指標として「商品取扱高(返品後):返品後GMV」を重視している。

中長期的な経営戦略

ロコンドグループの経営理念(業界に革新を、お客さまに自由を)を実現するため、現状ではEC事業と、EC事業で構築したIT・物流インフラ等を活用したプラットフォーム事業の2つ、及びそれぞれの事業に関連したブランド事業を運営している。

EC事業においては靴とファッションを中心に取り扱っているが、日本国内の衣料・服装雑貨等のEC化率は11.5%(平成29年度、経済産業省「電子商取引に関する市場調査」より)と、諸外国と 比較しても低い水準にある。そのことを背景にロコンドグループは、認知度向上を通した当該EC化率の拡大を目指す。

また、M&A等による新規・既存事業投資を積極的に行い、企業価値の向上を目指していくとしている。

対処すべき課題

ロコンドグループを取り巻く事業環境は、ファッションEC市場規模は拡大する一方で、大手事業会社による当分野への市場参入及び事業強化により、競争の厳しい状況が続くと予想される。

そのため、ロコンドグループの経営理念を実現させるべく、「全国的な知名度の向上」、「システム及び物流機能の強化」、「オムニ戦略基盤の強化」、「商品展開の強化」、「優秀な人材の確保と組織力、オペレーションの強化」の5つの課題に取り組んでいる。

全国的な知名度の向上

サービスの要諦である「自宅で試着、気軽に返品」サービスコンセプトをより一層、認知させていくことが重要であると認識し、今後も費用対効果を慎重に検討した上で、サービス内容まで含めて伝わるような広告宣伝やプロモーション活動を強化している。

システム及び物流機能の強化

アクセス数の増加等を考慮したサーバー管理や負荷分散が重要となり、商品取扱高の増加に合わせて、倉庫面積の拡大や倉庫スタッフの採用、及びシステム化や機械化等の投資を通じた物流機能の強化が重要であると認識し、今後もシステムの安定性確保及び効率化、物流機能の強化に取り組んでいる。

オムニ戦略基盤の強化

ロコンドグループは、オムニ戦略の要諦とは、リアル店舗及びEC間での「在庫の一元化」及び「売上・会員情報の一元化」であると認識している。

EC在庫を複数のEC、及びリアル店舗で同時販売する「在庫の一元化(在庫シェアリング)」はロコンドグループが提供しているプラットフォームサービスによって実績も増えて来た反面、リアル店舗在庫を複数のECで同時販売する「在庫の一元化」や、リアル店舗とEC間での「売上・会員情報の一元化」を実現するサービスは提供を始めたばかり。さらに、完全な在庫の一元化及び売上・会員情報の一元化を「ワンストップ型」で実現するためには、現在のサービスラインアップに加えて基幹システムや卸事業等の領域もカバーする必要があると考えている。

ロコンドグループは引き続き、オムニ戦略基盤の強化に向けた新規開発や機能改修に取り組んでいくことを計画している。また、利用企業数を大きく増やすにあたって、連結子会社である「Misuzu&Co.」やその他の提携企業に対してロコンドグループが提供するプラットフォームサービスを積極的に導入し「オムニ戦略基盤のベストプラクティス(成功事例)」を早期に構築するための様々な問題解決も引き続き取り組んでいく。

商品展開の強化

ロコンドグループが更なる事業拡大を実現するためには、これまでの主要商品である靴や靴以外に衣料品まで含めたユーザーのトータル・コーディネートに対するニーズを満たしていくことが重要であると認識し、サービスコンセプト(自宅で試着、気軽に返品)やオムニ戦略基軸、及びこれまで構築してきた各ブランドとの関係を活用する等によって、幅広い品揃えを実現できるよう努めている。

優秀な人材の確保と組織力、オペレーションの強化

ロコンドグループは継続的に採用活動を行うとともに、適正な人事評価を行い、優秀な人材の確保や、社員の職位、職務に応じた適切な研修を行い、人材の教育・育成を進めていく方針である。さらに、今後の事業拡大にあたり、各種のオペレーションにおいては業務の標準化が継続的な成長を左右するものと考え、コンプライアンスの徹底はもちろんの事、様々な統制活動を通じ、オペレーションの品質向上及び業務効率の改善を進めている。

『LOCONDO.jp』の競合優位性

即日出荷便の送料実質無料・サイズ交換無料・返品送料無料

通販サイトでは「試着できない」というユーザーの心理的バリアを払拭するため、ユーザーに対して、一部の例外はあるが、送料実質無料・サイズ交換無料・返品送料無料サービス(一部、条件あり)を提供している。

靴を中心とした品揃え

ロコンドグループは創業当初よりファッションアイテムの中でも、特に、試着しないと購入しにくいと考えられる「靴」を中心に商品を販売しており、「自宅で試着、気軽に返品」サービスの提供が可能な体制を構築している。

コンシェルジュサービス

ロコンドグループでは、ユーザーからの問い合わせは、充実した社内研修やシューフィッターによる教育を受けた正社員のコンシェルジュが迅速に対応している。

プラットフォームサービスの競合優位性

各ブランドの様々なニーズ対応

ロコンドグループは、担当バイヤー(アカウントマネージャー)が各ブランドの様々なニーズを丁寧にヒアリングし、当社グループの物流スタッフやITエンジニア、WEBデザイナーの力を組み合わせることで、ブランド自社公式ECのデザインカスタマイズや機能改修はもちろん、物流委託業務にあたっても様々なニーズに対応することができる。

追加コストの削減

ロコンドグループは、『LOCONDO.jp』の在庫や商品画像、商品データと共通化することで、原則、すべてのプラットフォームサービスの導入において、倉庫保管費用や入荷作業、商品撮影・システム開発等の追加コストをかけることなく運営が可能となり、各ブランドのシステム開発コスト、業務運営費用を削減する効果が期待できる。

高スピード

ロコンドグループはすべてのプラットフォームサービスを拡張性のある仕様としており、各種サービスの申込から利用開始までの納期を短縮することができる。また、配送に関してはロコポートが一括受託することで、自社公式ECや店舗出荷に関しても、最短、即日出荷(土日を含む)が可能となっている。

事業等のリスク

ロコンドグループはインターネット通信販売事業者として、単なる商品の流通を行うだけなく、サイトの利便性を高め、また各ブランドと良好な関係を保ちつつ、特徴あるサービスを提供することによって、競合優位性を有していると考えてる。

しかしながら、インターネット関連市場の拡大に伴い、インターネット通信販売事業者の増加、各ブランド自身によるインターネット販売への展開、競合他社による新たな付加価値サービスの提供等がなされた場合、グループの競争力が低下する可能性がある。また、これらの競合他社との間に価格競争が生じた場合や、配送費用や人件費が高騰した場合には、グループの収益力が低下する可能性がある。

返品について

ロコンドグループは「業界に革新を、お客さまに自由を」という経営理念の下、「自宅で試着、気軽に返品」の靴とファッションの通販サイト『LOCONDO.jp』の運営を主たる事業としており、原則として全ての返品を受け付けている。返品自由のサービスレベルを下げることなく、返品フローの見直しや、返品率の低い「LOCOMALL」での販売をミックスすることで、売上高に占める返品コストを一定水準以下に保つように種々の施策を実行しているが、返品がロコンドグループの予想を超えて大きく発生した場合には、グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある。

システムトラブルについて

ロコンドグループはインターネット通販サイトの運営を主たる業務としており、事業の安定的な運用のためのシステム強化及びセキュリティ対策を行っている。しかしながら、地震、火災等の自然災害、事故、停電など予期せぬ事象の発生によって、ロコンドグループ設備又は通信ネットワークに障害が発生した場合には、グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある。

物流機能について

ロコンドグループは、商品取扱高の増加に応じて、倉庫・スタッフ等の拡充を行っているが、これらを適時に行えなかった場合には、グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある。また、物流拠点を設置している地域において、地震、台風等の自然災害が発生したことにより物流拠点が被害を受けた場合には、グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある。

流行及び季節要因について

ロコンドグループは、2020年2月末時点で2,000ブランド以上の幅広い靴・アパレル等の商材を取り扱っているが、これらの商材は、冷夏暖冬といった天候不順に加え台風等の予測できない気象状況の変化によって販売の動向が影響を受ける可能性がある。ロコンドグループは、気象状況の変化などを検討し販売施策などを行っているが、予測できない気象状況の変化などによってはグループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

在庫リスクについて

ロコンドグループは、一部の商材については、自らの仕入を行い自社在庫として保有したうえで販売を行う買取型の仕入形態をとっている。これらの仕入れを行う際は、市場の流行・顧客の嗜好を考慮しているが、買取型の比率が増加し、市場の流行・顧客の嗜好の変化により、商品の販売状況がロコンドグループの想定していたものと大きく異なる結果、たな卸資産の評価減を実施することとなった場合には、グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

特定人物への依存について

ロコンドグループの創業メンバーである代表取締役社長(CEO)田中裕輔は、ロコンドグループ事業に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定など、ロコンドグループの事業活動全般において極めて重要な役割を果たしている。ロコンドグループでは同氏に過度に依存しないよう、経営幹部役職者の拡充、育成及び権限委譲による分業体制の構築などにより、経営組織の強化に取り組んでいるが、何らかの理由により同氏による業務執行が困難となった場合には、グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある。

人材の確保について

ロコンドグループは今後の事業拡大及び収益基盤の確立のためには、優秀な人材の確保及び育成することが不可欠と認識しており積極的な採用活動を行っているが、今後においてロコンドグループが求める人材を十分に確保できなかった場合には、グループの事業に影響を及ぼす可能性がある。

特定の業務委託に対する依存度の高さについて

ロコンドグループは商品購入者からの販売代金の回収業務について、特定の第三者(サードパーティ事業者)に委託している。2020年2月期末現在において当該回収委託業者との間に問題は生じていないが、今後において取引条件等の変更等があった場合には、グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

法的規制について

ロコンドグループ事業は、「特定商取引に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「製造物責任法」、「不正競争防止法」、「個人情報の保護に関する法律」等による規制を受けている。ロコンドグループは、社内の管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備しているが、これらの法令に違反する行為が行われた場合、法令の改正又は新たな法令の制定が行われた場合には、グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある。

知的財産権について

ロコンドグループは、運営するサイト名称について商標登録を行っており、今後もインターネット上で新たなサービスを展開する際にも、関連する商標登録を行っていく方針を定めている。またロコンドグループが運営するインターネットサイト上で販売する商品及び掲載する画像については第三者の知的財産権を侵害しないように監視・管理を行っているが、今後も知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームが提起されないという保証はなく、そのような事態が発生した場合には、グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある。

個人情報について

ロコンドグループ会員等の個人情報については、クレジットカード情報を保持しない等のシステム設計上の配慮は当然ながら、個人情報に関する社内でのアクセス権限の設定や、外部データセンターでの厳重な情報管理等、管理面及び物理的側面からもその取扱いに注意を払っている。また、社内での個人情報保護に関する教育啓蒙を行っており、個人情報保護についての重要性の認識の醸成を行っている。しかしながら、外部からの不正アクセスや想定していない事態によって個人情報の外部流出が発生した場合には、グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある。

訴訟について

ロコンドグループは2020年2月期末現在において、重大な訴訟を提起されている事実はない。しかしながら、ロコンドグループが事業活動を行うなかで、顧客等からロコンドグループが提供するサービスの不備、個人情報の漏えい等により、訴訟を受けた場合には、ロコンドグループの社会的信用が毀損され事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある。

配当政策について

ロコンドグループは、株主に対する利益還元と同時に、財務基盤を強固にするとともに競争力を確保し、積極的に事業拡大を図っていくことが重要な経営課題であると認識している。 今後の配当政策としては、健全な財務体質の維持及び収益力の強化や事業基盤の整備に備えるための内部留保を勘案したうえで、株主への利益還元の実施を基本方針としているが、現時点では今後の配当実施の可能性、実施時期については未定。

過年度の経営成績及び税務上の繰越欠損金について

ロコンドグループは、第6期(2016年2月期)、第9期(2019年2月期)及び第10期(2020年2月期)において、事業拡大のための先行投資を積極的に行った結果、経常損失及び当期純損失を計上した。また、当事業年度末現在において税務上の繰越欠損金が存在している。そのため、事業計画の進展から順調にロコンドグループ業績が推移するなどして繰越欠損金による課税所得の控除が受けられなくなった場合や税法改正により繰越欠損金による課税所得の控除が認められなくなった場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、当期純利益及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性がある。

事業提携やM&Aについて

ロコンドグループは、競争が激化するファッションEC市場において、既存サービス等との相乗効果が期待できる場合や、新サービスを導入することにより将来的な事業展開につながる可能性があると判断した場合には、事業提携やM&A等について積極的に検討をしていく方針としている。しかしながら、事前の調査・検討に不足・見落としがあったり、買収後の市場環境や競争環境の著しい変化があったり、買収した事業が計画通りに展開することができず、投下した資金の回収ができない場合や追加的費用が発生した場合等において、グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある。

のれんの減損損失について

ロコンドグループは、事業の成長加速のためM&Aを必要に応じて実施しており、その結果としてのれんが発生している。のれんについては適時、減損テストを行いるが、のれんが十分な将来キャッシュ・フローを生み出さないと判断された場合には、のれんの減損損失を認識する必要性が生じ、グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある。


参照

2020年2月期 有価証券報告書(提出日:2020年5月29日)