そこに実はあるか?過熱感高まる「C3.ai」にみるAIブームへの期待
開示資料より作成
エンタープライズAI企業のC3.aiが、株式市場で大きな注目を集めている。2021年の上場後、低空飛行を続けていた株価が今年に入って急騰。昨年末と比べると、3倍以上もの水準で推移している。
同社のティッカーシンボルは「AI」。生成AIの台頭により関連銘柄への注目度が過熱感を増す中、いわば「ど真ん中」の事業テーマだ。しかし、そこに「実」はどれだけ伴っているのだろうか。
C3.aiの業績は、お世辞にも素晴らしいとは言えない。
売上高と同じくらいの営業損失が続くが、足元の売上成長率(前年比)は13%。決して高成長ではないが大赤字という、普通に考えれば投資家が最も避けるべき実績だ。
人気を集める背景には昨今の「AIブーム」に加え、同社が推進している収益モデル上の変化があった。今回の記事では、C3.aiがどのように株式市場での期待を集めているか、直近の開示をもとに紹介する。