HIS、666億円でハウステンボス売却 USJ出資の香港投資ファンドへ
長崎県佐世保市のテーマパーク「ハウステンボス」=Shutterstock
エイチ・アイ・エス(HIS)は30日、連結子会社のハウステンボスを香港拠点の投資会社PAGに売却すると発表した。ハウステンボスに出資する九州電力など他5社も合わせて保有株を手放し、各社の売却益は総額930億円程度となる見通しだ。
ハウステンボスは2003年に会社更生法の適用を申請して経営再建を進め、2010年にHISが子会社化した。HISは「傘下になった年より10期連続黒字化を達成した。経営再建・地域の活性化・雇用の創出という役割は果たせた」とコメントした。
PAGはエンターテインメント領域の投資に注力し、2013年にはユー・エス・ジェイに出資。HISによると、PAGは今後のレジャー市場の回復を見越して、ハウステンボスでのアトラクション導入やイベント投資を検討している。
HISは保有するハウステンボス株の66.67%を666億円で売却する。ハウステンボスは残り33.33%を保有する他5社から、自己株式を買い取る。
売却益として、HISは646億円、九州電力は112億円、西部ガスホールディングスは84億円、九電工は42億円、JR九州が28億円、西日本鉄道は14億円をそれぞれ計上する。総額で930億円程度になる。