2022年08月10日 16:19
円安で思わぬ打撃 スタートアップのM&A、今後のトレンドを解説
Strainer

2022年、国内スタートアップの環境は、世界経済の影響に晒されている。

ロシアのウクライナ侵攻による市況の悪化、資源高や材料高によるコストの増加、急激な円安などによる業績への直接的なダメージは当然ある。

しかし、そうしたマクロ環境を背景にしたグローバル企業の動きを受けて、スタートアップの資金調達にはさらに大きな変化が起きそうだ。

グローバル大手VCは、米国上場企業の株価下落を背景に、上場株の株を買い始めた。未上場のスタートアップの中には、割高な銘柄も増えてしまったからだ。

また、国内では円安の影響も出てきそうだ。M&Aクラウド代表取締役CEOの及川厚博氏は、「米国や中国から見れば、日本がオフショア拠点化する可能性は否定できません」と懸念を示す。

今後、VCや大手企業など資金の出し手の投資行動の変化、あるいは採用という側面まで、外資有利の流れが訪れそうだ。

今回は及川氏に、海外の動きに加え、地方でのM&A・事業譲渡の現状を取材。日本のスタートアップの成長のために、今何が必要なのかを、M&Aの最前線から語ってもらった。