ソフトバンクG、ファンド含み益27分の1に 四半期最大の赤字
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ソフトバンクグループが8日発表した2022年4〜6月期(1Q)の決算は、純損失が3兆1627億円だった。インフレによる景気後退懸念や円安で保有株価の下落が続き、四半期で過去最大の赤字となった。
孫正義会長兼社長は会見の冒頭で「四半期で2回連続、合計5兆円もの赤字を出した。反省し、戒めとして覚えておく」と述べた。徳川家康が武田信玄に大敗後、戒めに自身の姿を描かせた日本画を紹介して「今の心境だ」と語った。
「ビジョン・ファンド」の含み益は3月末で3兆472億円あった。6月末は投資する469社のうち、59%の277社で株式価値が下落。25%は価値を上げたが、含み益は1122億円と約27分の1まで縮小した。
最終損益の赤字は1〜3月期(2兆1006億円の赤字)に続き、2四半期連続。2021年4〜6月は7615億円の黒字だった。現在は「新規投資は徹底的に抑えている」(孫氏)とし、人員削減も含めてコスト抑制を図る意向を示した。