ヤフー、AIで国民の「ムード」指数化 検索データ活用 慶大と
ヤフー
Zホールディングス傘下のヤフーは28日、慶應義塾大学と連携し、国民の気分の浮き沈みを「全国ムード指数」として公表する取り組みを始めた。検索されたキーワードや検索した曜日・時間などのビッグデータをAIが分析して算出する。
何がわかる?
ヤフー研究開発部門の「Yahoo! JAPAN研究所」と慶大SFC研究所の大越匡・上席所員が2019年度、ムードを推定するAIモデルを作成した。実証実験でモニターの検索ワードと、気分の浮き沈みを尋ねる定期アンケートの結果などをひもづけて解析した。
その結果、特定の検索ワードとムードに関係性があることを発見。作成した指数から、ムードが「土日は高く月曜は低い」「緊急事態宣言下では低い」などの傾向を割り出せるという。
何のため?
これまでこの指数は一般公開していなかったが、両者は「より多くのユーザーにAIやデータを使ったテクノロジーの楽しみ、将来の可能性を知ってもらう」ためとして公開を決めた。28日から週単位で指数を配信する。
関係者コメント
「将来的に、気分が落ち込んでいるユーザーに対して明るい話題やコンテンツを表示するなどの可能性を検討する」(Yahoo! JAPAN研究所の田島玲所長)
「研究成果にもとづく社会実装の一形態として、全国ムード指数が『こころ』を大事にするこれからのネット社会実現の一助になれば」(慶大SFC研究所の大越氏)