Zホールディングス 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 3兆1788億9300万 円
銘柄コード 4689(市場第一部(内国株))

1996年に設立され、国内初の商用検索サイトとして「Yahoo! JAPAN」のサービスを開始。
翌年「Yahoo!きっず」を公開するとともに、店頭登録銘柄として株式を公開。
1998年「Yahoo!掲示板」「Yahoo!ページャー」、翌年「Yahoo!ショッピング」「Yahoo!オークション」を開始。
2002年には検索連動型広告「スポンサーサイト」の販売を開始。
2003年東証一部に上場。

事業概要

Zホールディングス株式会社は、ソフトバンクグループ株式会社を親会社とし、「ソフトバンク事業」に属している。その他、ソフトバンクグループジャパン株式会社、ソフトバンク株式会社、および汐留Zホールディングス合同会社を親会社に持つ。

Zホールディングス株式会社と多数の子会社(ヤフー株式会社、Zフィナンシャル株式会社、バリューコマース株式会社、ワイジェイFX株式会社、ワイジェイカード株式会社、アスクル株式会社、株式会社一休、株式会社イーブックイニシアティブジャパン、株式会社ジャパンネット銀行、株式会社ZOZO、その他84社)、そして主な関連会社(PayPay株式会社、その他23社)で構成されるZホールディングスグループの事業は、メディア事業とコマース事業の二つに大別される。

まず、メディア事業は、子会社であるヤフー株式会社が運営している。主な事業内容として、検索連動型広告やディスプレイ広告など、インターネット上の広告関連サービスを提供している。

次に、コマース事業では、Zホールディングスグループの子会社や関連会社が、「ヤフオク!」や「Yahoo!ショッピング」などのコマース関連サービス、「Yahoo!プレミアム」などの会員向けサービス、そしてクレジットカード等の決済金融関連サービスなどを提供している。

またコマース関連サービスについては、アスクル株式会社がオフィス関連商品の販売等を行うほか、株式会社ZOZOによるファッション通販サイト「ZOZOTOWN」や、株式会社一休によるホテルやレストラン等の予約サイトの企画・運営が行われている。

株式会社イーブックイニシアティブジャパンでは、コンテンツの電子化などの電子コンテンツや書籍・雑誌に関わる事業に取り組み、バリューコマース株式会社が、アフィリエイトマーケティングなどの広告事業とCRM事業を展開している。

決済金融の分野では、PayPay株式会社が、モバイルペイメント等電子決済サービスの開発と提供を行っている。加えて、ワイジェイFX株式会社がFX(外国為替証拠金取引)事業を実施し、ワイジェイカード株式会社が、クレジットやカードローン等の信用保証業務を行い、銀行業は株式会社ジャパンネット銀行が運営している。

グループ会社の経営管理等はZフィナンシャル株式会社が担当している。

経営方針

Zホールディングスグループは、情報技術の力で全ての人に無限の可能性を提供する「UPDATE THE WORLD」をミッションに掲げ、『人類は、「自由自在」になれる』というビジョンの実現を目指している。加えて、「ユーザーファースト」の理念のもと、人々や社会の課題の解決に貢献し、グループの企業価値の向上を目指す。

経営指標については、Zホールディングスグループでは、主要財務指標として、全社の売上収益、営業利益、および1株当たりの当期利益を重視している。

また、サービスごとの指標として、コマース事業では、eコマース取扱高、クレジットカード取扱高、および「PayPay」決済回数などを指標として活用している。メディア事業では、広告関連売上収益、月間ログインユーザーID数、およびスマートフォンログインユーザー利用時間などを指標としている。

経営環境

Zホールディングスグループの経営環境においては、近年、情報技術の発達により、社会のあらゆる領域でオンラインとオフラインの境目は急速に失われている。インターネットの可能性が飛躍的に人がった結果、従来では考えつかなかった新しい事業モデルや生活スタイルが生み出されている。

加えて、オンラインとオフラインの融合によって、ビッグデータの価値が加速度的に高まっている。データをモッチて経済発展と社会課題の解決を両立するサービスや事業を作りだす企業が求められている。

Zホールディングスグループのコマース事業では、経済産業省の調査 によると、2018年のBtoC-EC市場規模は18.0兆円、物販系分野におけるEC化率は、6.22%となり、年々右肩上がりに上昇しており、さらなる上昇の余地がある。

また、今後の拡大が期待されるキャッシュレス決済の領域に関しては、経済産業省のキャッシュレス・ビジョン「支払い方改革宣言」において、日本のキャッシュレス決済比率は約2割と海外に比べて低い水準にあることから、2025年にキャッシュレス決済比率を4割にまで引き上げることを目標としている。

このことから、コマース事業の領域は引き続き拡大していくと期待される。それに伴い、ビッグデータやテクノロジーの活用、そしてモバイルペイメントなどの決済手段により、オンラインとオフラインの融合が進むと予想されている。

このようにコマース事業の市場は拡大するとともに、ビッグデータやテクノロジーの活用、モバイルペイメントといった決済手段により、オンラインとオフラインの融合が進むことが予想される。

メディア事業の市場では、(株)電通の発表によると、2019年における 日本の総広告費は通年で6兆9,381億円となった。そのうちインターネット広告費は、テレビメディア広告費を上回 り、初めて2兆円を超える2兆1,048億円となった、日本のインターネット広告費がテレビメディア広告費を超えるなど、インターネット広告の成長が続いている。そこから「インターネット広告制作費」および「物販系ECプ ラットフォーム広告費」を除いた「インターネット広告媒体費」は、1兆6,630億円と成長を続けている。

広告種別では、検索連動型広告とディスプレイ広告の2種で全体の約7割を超え、ビデオ(動画)広告は前年から大きく伸長し全体の約2割を占めた。

経営戦略

Zホールディングスグループは、日本に住む人々を最も理解し、最高の体験を提供することで社会課題を解決し、未来を創り出すための中核となるのが「マルチビッグデータの横断利活用」であるとし、「データドリブンカンパニー」への変革を目指して、積極的に成長投資を行っている。

コマースとメディアという異なる事業領域において、eコマース、メディア、決済を中心とした100を超えるサービスを展開し、オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供している。この多様なサービスから得られる豊富なデータは、Zホールディングスグループが独自性のあるサービスを創り出すための重要な競争優位性となっている。

各サービスから得られるデータを横断的に活用することで、利用者一人ひとりに最適化されたサービスを提供し、さらに質の高い利用者体験の提供を目指すとしている。

その実現に向け、Zホールディングスがソフトバンク(株)の連結子会社になったことによるとの連携強化、LINE(株)と 経営統合によるLINE(株)の月間利用者8,300万人という利用者基盤を活かした、eコマース、メディア、決済の各事業でシナジー創出などに向けて取り組んでいる。

豊富なデータ量と多様性あふれるデータ資産を持ち合わせた国内最大級のデータ所有者として、その能力を最大限に引き出し、日本全体の価値を向上させる企業を目指す方針である。

主要セグメントの基本方針

「コマース事業」では、eコマース関連サービスや会員向けサービス、決済金融関連サービス等を提供している。

ソフトバンク連携のポイント還元が奏功し、2020年3月期時点でショッピング事業取扱高が4年連続で20%以上の高い成長率を維持している。

2019年度には「プレミアムなオンラインショッピングモール」をコンセプトとする「PayPayモール」、およびフリマ領域への進出となる「PayPayフリマ」をリリース。これまで成長をけん引してきたソフトバンク会員に加え、「PayPay」利用者へのプロモーションを実施し、eコマース取扱高の持続的な成長を目指す。

加えて、(株)ZOZOとのシナジー効果を生み出せるよう取り組み、「PayPay」を起点とする決済を中心 としたオフライン上での生活における様々なデータの蓄積と残高拡大により、O2O(Online to Offline / 送客)ビジネ スや金融サービス等、多様な収益事業へと成長させていく方針だ。

「メディア事業」では、日常に欠かせない多様なメディアサービスを提供することで多くの利用者を集め、広告により収益を上げている。今後も創業以来掲げてきた「ユーザーファースト」の理念に基づき、本当に必要とされるサービスを提供することがメディアとしての信頼性を高め、結果として中長期的なユーザー数の拡大、ひいては広告売上収益の拡大につなげていく方針である。

サービス利用に関する重要指標である月間ログインユーザーID数は順調に拡大を続け、2019年度に初めて5,000万IDを超えた。サービス利用の結果蓄積されるデータを活用することで、より深く利用者を理解し、最適なサービスの提供を通じ、利用頻度の増加を目指す。

加えて、オフラインへの進出を新たなチャンスと捉え、オフライン上の利用者の生活も便利にする取り組みを進めていき、「PayPay」によるオフライン決済のデータを活用することで、「認 知」から「購買」までを一気通貫で可視化することにより、将来的に販促市場も開拓すべく、取り組んでいる。