2022年06月17日 20:07
セブン、D2C健康食品「Cycle.me」の販売拡大 都心で
セブンーイレブン・ジャパン

セブン-イレブン・ジャパンがD2C(Direct to Consumer)の健康食品ブランド「Cycle.me(サイクルミー)」の販売を拡大する。生活リズムを整えやすくする成分を含み、朝・昼・晩それぞれに適した商品を用意。 比較的高めの値段設定ながら、健康志向の女性の間で支持が広がっているという。

どんな商品?

三井物産とデータ解析スタートアップのプレイド(東京都中央区)が2021年に共同出資で設立した「ドットミー」(同中央区)が開発・販売する。データ分析から消費者の趣向や不満を詳細に抽出し、商品開発に積極的に反映させる事業モデルの構築を進めている。

高純度で吸収の早いタンパク質やブドウ糖入りの飲料「フルーティプロテイン」(1本378円)、血圧上昇を抑えるアミノ酸のGABAやスパイスなどを含むミルク粉末「ムーンミルク」(6袋入り1500円)など6商品が2021年末、サイクルミーブランドで発売された。

朝の寝起き、昼の勤務中、夜の就寝前と時間帯別の効果を期待できる成分を配合しているという。ドットミーは「よく動く、よく考える、よく眠る。充実した毎日のサイクルの実現を目指す」としている。

セブンの戦略

ドットミーがネット販売していた商品を2月、小売店で初めてセブンが店舗展開した。千代田区の12店舗のみだったが、22日から港区と中央区も含む計52店舗まで拡大する。

画像名 セブン-イレブン・ジャパン

「商品群の中ではある程度の値段がするものの、素材や成分にこだわって購入する方が増えている」(セブン)。来店客は男性が多いが、サイクルミーの購入者の8割程度が女性だ。配置する店を増やし、健康意識の高い女性を誘客する。

当面は需要が大きいと想定する都心に絞って、販路を広げる。セブンはエリア別に商品展開の最適化を加速させており、高価格帯の飲料などを増やした店舗もある。

市場動向

農林水産省が2021年に発表した国民の意識調査では、新型コロナ感染拡大の影響で36%が自宅で食事する回数が増えたという。健康に配慮した素材や食品の需要も高まり、高くても付加価値の高い商品を選ぶ動きも出ている。