2022年06月15日 15:43
Amazonがドローン配送「Prime Air」開始 22年後半
Amazon.com

Amazon.comは2022年後半に、ドローンによる商品配送サービス「Prime Air(プライムエア)」をカリフォルニア州ロックフォードで始める注文から1時間以内に宅配できる大規模な配送網の構築を目指し、人の目視が必要なく自動で危険を回避する運航システムの開発などに10年近くをかけてきた。

米国では小売り大手のWalmart(ウォルマート)も、年内に400万世帯にドローンで宅配できる体制を作る。両社とも米連邦航空局(FAA)など当局との連携も進め、ようやく実用化のフェーズに入ってきた。

特徴は?

Amazonが開発した独自の運航システムは、煙突など静止物のほか、動物や他のドローンのような目視しにくい移動体も識別できるという。「目視による監視が不要となり、障害物を安全かつ確実に回避してより遠くまで運航できる」 (同社)

画像名 Amazon.com

完成に至るまで、数百人規模のエンジニアらが20以上の試作機を開発してきた。Amazonは「大半のドローンは障害物を感知・回避する機能を持たず、監視員の目視が必要で、配達できる範囲は狭くなる」と指摘。大規模な配送網の構築は、既存の技術では解決できない課題だったとした。

使い方は?

Prime Airの対象商品をAmazonのECサイトで注文すると、到着予定時刻が通知される。消費者の自宅の裏庭などにドローンが飛来して降下し、荷物を置いていく。

他エリアでは

Amazonは「ロックフォードの住民は未来を定義する重要な役割を担う。Prime Airに対する意見が、世界中のニーズに合わせながら安全に拡大するサービスの構築に役立つ」とコメントしている。