EVシフトで巻き返しを図る老舗メーカー
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米国フォードモーターがEVシフトの本格化を世間にアピールしている。CEOジム・ファーリーは「2023年末までに年60万台のEVを生産する」と投稿。今後2年で世界で2番目に大きなEVメーカーになることを宣言した。
重要な理由: テスラを筆頭とするEVメーカーが市場で高い評価を得る中、伝統的な自動車メーカーも対応を急いでいる。GMに続き、米国を代表するメーカーが二つもEVへの本格転換を宣言した。
テスラは2021年9月までの一年間で80万台のEVを生産し、時価総額1兆ドルを超えた。それを遥かに上回るガソリン車を生産するGMとフォードはともに時価総額900億ドルにも満たない。
つい先日IPOを果たしたばかりのEVメーカーRivianは、10月末までに180台しか生産していないにも関わらず、時価総額1,000億ドルを超える。市場からの要請を考えれば、EV増産に投資するのは当然の判断と言える。
ジム・ファーリーは「初期のEVは環境には良くとも感情に欠けていた」と豪語する。ムスタングやF-150、E-TransitといったアイコニックなモデルのEV版を開発し、すでに需要は供給を上回っているという。
GMは2025年までに100万台超のEV販売が目標。フォードは長期的に世界一のEVメーカーになることを目指すという。一方のテスラは、一時的ではあるが年100万台を超えるペースでの生産を既に実現している。