目玉買収、白紙に戻される
Shutterstock
Zoomは30日、巨額買収が報じられていた「Five9」との買収交渉を取りやめると発表。9月30日に行われたFive9の株主総会で、株主から必要な同意を得ることができなかった。
重要な理由: 巣ごもり需要による追い風がひと段落し、Zoomは次なる成長戦略として大企業向けを強化している。その目玉ともいうべき打ち手がFive9買収だったが、白紙に戻されてしまった。
今年7月に発表された計画は、Five9の株式1株あたりZoom株0.5533株を支払うという内容だった。発表後、Zoomの株価は30%近く値下がりしており、Five9株主にとっての魅力も薄れたと言える。
Zoom CEOのエリック・ヤンは「コンタクトセンター市場はZoomにとって注力する領域であり続ける」とコメント。自前で手がける「Zoom Video Engagement Center」を2022年初めに開始する予定だ。
Five9やGenesys、NICE inContact、Talkdesk、Twilioといった既存の提携先との関係は維持する。
急成長からの反動も予想される中、動画会議ツールをめぐる競争環境は熾烈化する一方だ。Microsoftの「Teams」は先日、「Zoom Phone」を明らかに意識した機能アップデートを発表している。
その使い勝手の良さで一世を風靡したZoomだが、動画会議だけでは単なる「一機能」にすぎないとも言える。今後どのような打ち手を繰り出すか、市場は注目している。