マリオット、新規開業の4割は「看板の掛け替え」

Marriott International

ホテル大手Marriottの2026年7〜9月期決算説明会は、ロンドンのJW Marriott Grosvenor Houseから中継されました。客室あたり収益(RevPAR)は世界で6.5%増え、年初に1.5〜2.5%としていた通期の伸び率見通しは4.5〜5%まで引き上げられました。地政学の不安が続いても、人々は旅行をやめていません。

ただ、この説明会で時間が割かれたのは需要の強さではありません。新築が戻らない中でどうやって部屋を増やすのか。そのために払う「支度金」は本当に割に合うのか。そして、ホテルを持たない会社は誰の顔を見て経営しているのか。質問はその3点に集中しました。

開業の4割は既存ホテルの看板替え

Marriottがこの1年で増やした客室は4.6%ですが、新たに開業したホテルの4割超は新築ではありません。既存のホテルが別のブランドからMarriottの看板に掛け替える「コンバージョン」が開業の4割超、新規契約の3分の1超を占めています。新築の着工がコロナ前の水準に戻らない中、看板の掛け替えが成長の主軸になっているわけです。

着工の回復は道半ばです。アンソニー・カプアーノCEOによると、米国・カナダの新築着工は2026年1〜9月で前年比20%増と伸びていますが、「2019年の水準にはまだ戻っていない」と認めました。世界全体では着工が24%減っており、CEO自身がデータの精度に注釈を付けたほどです。それでもパイプラインは63.4万室と過去最高を更新しました。新築の穴を看板替えが埋めている構図が数字から読み取れます。

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